小村雪岱（１９８３年）

小村雪岱（せったい）は大正～昭和初期の日本画家で挿絵画家、装幀家として有名です。浮世絵の影響を受けて

いて着物姿の女性図が多いですが、その表情に意志の強さを感じさせます。雪岱本人は「私の描く人物には個性

がありません。」と語っていますが、感情があまり出てないような表情が角度によって色々に見えてきます。



本書には女性図、表紙絵、装丁、舞台美術、挿絵が掲載されていますが、抜群のセンスで本当に美しい。人物も簡

潔なくっきりした線で生き生きと描かれています。後半のモノクロの挿絵はデザインのようで本当に素晴らしい！



「青柳」です。人物がいないことによって想像力が掻き立てられます。構図と色使いに裏寂しさ、艶めかしさを感じ

ます。雪岱の画集は古本屋さんを探してもほとんど見当たりません。見つけたら買いです。

King Sunny Ade & His African Beats - Me Le Se (Live on KEXP)

鬱陶しい梅雨が長引いているので、突き抜けたリズムのアフリカン・ミュージックが気分を変えてくれます。フェラ・

クティと同じナイジェリア出身のキング・サニー・アデです。私は１９８５年によみうりランド・イーストのライブに行き

ましたがスゴイ迫力でした。

King Sunny Ade & His African Beats - Me Le Se (Live on KEXP)


アデはボブ・マーリーに次ぐ第三世界のリーダーとして売り出されましたが、曲を短めに編集させる会社の方針に

嫌気がさしてナイジェリアに引っ込んでしまいました。２０１０年にＣＤ２枚組でアルバムを発売していますが、３０分

を超える曲もあり、アデの真意が伝わります。


中古ＣＤ販売中

悪名の棺 笹川良一伝 工藤美代子

私は右でも左でもなく、中道やや左よりというところでしょうか。笹川良一に関しては右翼の大物、日本のフィ

クサーのイメージが強く、本書を読むまでかなり偏った印象を持っていました。日本では特にイデオロギーが

先行する人たちにお金に対して疎い人が多く、何か起こすのにも精神性ばかり重んじて、思い込みで行動す

る人が少なからずいます。それが太平洋戦争の流れを見ていても明らかで理屈でなく声の大きさで日本を破

滅に向かわせました。


本書で笹川良一が自分の金で政治結社を作り、自分の金で戦犯容疑者に救いの手を差し伸べ、さらに自分

の金でハンセン病根絶しようと試みたことを知りました。実際の所国民は政治家に清廉潔白など求めていな

いのではないでしょうか。唯国民からの税金を自分の金のように、しかも恣意的に使うことに怒りを覚えるの

だと思う。そして政治家は金のある所に群がる。


政治信条があまりにも違うので、私は笹川良一にシンパシーを感じませんが、今までの偏ったイメージを払拭

できたのはよかった。近現代を考える時にも役立つ。やはり本は読むべきだ。


悪名の棺　笹川良一伝　　　　　工藤美代子　　　　　　　　　幻冬舎

近所の草花

神奈川も本当に久しぶりに晴れました。何しろ雨が少量でも降った日が確か１９日とか言っていましたから、３週間

近く天気が悪かったということですね。



散歩ついでに近所の草花を撮ってきました。家の近所は歩き回るとあちこちに花が咲いています。さすがにあじさ

いは時期はずれで萎れていますが、他にも色々な花がコロナ疲れの心を癒してくれます。



家の近くの緑道から通りを挟んで反対側の住宅地近辺は野生の花の宝庫です。



農業を営んでいるお宅も結構あって、その周囲にも花が咲いていて和みます。たまにおすそ分けも頂いたりして、

この辺はあまり密ではない、ご近所付き合いが嬉しい。



まだ今週の梅雨明けはないような天気予報ですが、そろそろ梅雨明けしてくれると気分的にもいいのですが、無理

な願いでしょうか。

東京外し、背景に政府との対立 「ＧoＴo」の方針転換

　政府が観光支援事業「Go　To　トラベル」キャンペーンの対象から東京都を除外したのは、都内の感染者

急増や各地から湧き起こった慎重論だけが理由ではなく、背景に政府と都の対立もあったとみられている。


　今回の決定が両者の亀裂をさらに深め、今後の新型コロナウイルスへの対応に影響することが懸念され

る。(時事通信　７/１８　土）


そもそも「GoToトラベル」キャンペーン自体が意味不明で、政府が特定の業者の利益になるように設定してい

ることが間違いである。旅行業者、ホテル、旅館等に恩を売るような姿勢が政府に見られ、手続きも煩雑になる

ことを何故するのか。どう考えても消費税（期間限定でも）を下げた方が簡単に日本国中に行き渡る。


そしてキャンペーンを前倒しした時に政府の迷走がまた始まった。１０万円給付の時にも迷走に迷走を重ねた

が、東京をはじめ各地で感染者数が増加し、政策に批判が出始めると、感染者数が突出している東京だけを

外す愚策。おそらくキャンペーン開始に合わせて予約を入れた都民も結構いるだろうが、そのキャンセル料は

政府は知らないという無責任さ。しかも東京外しは、都知事の発言に対する当てつけとは開いた口が塞がら

ない。


新型コロナ対策に関して、今の政府与党は全く見当違いばかりで、有効な手を打つことが全くできていない。

この事は次の選挙までしっかり覚えておいてキチンと意思表明をすべきだ。政権交代がなくても批判票が増

えれば恣意的な政権運営が出来なくなる。