Route 136

国道136号線―セラピストの日記

身体のシグナル

2013年03月02日 | 心・体
先日、ストレッチコースをされた中年の男性のお客様なのですが、お仕事で重い荷物を持つことが多く、腕~肩、首、背中がかなりガチガチ。
身体の柔軟性も低下していて

 枕なでしで仰向けに寝れない
 肘を曲げると手が肩に届かない

という状態でした。

枕なしで仰向けに寝れない方は、立った状態で身体を横から見た時に首がだいぶ前にでています。
これ前方頭位姿勢といいます。

   
「徒手医学概論」伊東 勲著

肩の端と耳を結ぶラインが一直線なのが理想的ですが…だいぶずれていらっしゃいました

お仕事中、前かがみで重いものを持ち上げることが多いので、そのまま固まってしまった感じです。

前方頭位姿勢の方は姿勢をよくしたり首だけ伸ばしてもなおりません。

とにかくあばら(肋骨)~わきの下(下図赤マルの部分)を伸ばし、柔軟性を高めることがポイントです。

どうしてかというと筋肉的な連動が強いからです。

   

この部分が硬いと、姿勢を悪くするだけでなく、肩・首・腕のコリ、腰痛をも促します。

私の施術では必ずここを弛めます。

もちろん自力でも弛められますので、是非、このストレッチ↓をやってみて下さい。

タイトルは腱鞘炎予防となっていますが、先ほど申しましたように、特に肩・首・腕のコリ、今はやりの頚性神経筋症候群でお悩みの方にもお勧めです。

http://www.youtube.com/watch?v=qhvvALpf46g&feature=youtu.be

後半は指のマッサージから入っていますが、指先一本があばらに影響することもあるので、指一本一本を弛め、且つ歪みもとってあげるとかなりの効果が期待できます。

ストレッチは身体の深部から弛みますのでとにかくやっていただきたいです。



このお客様、ストレッチの前と後で身体に変化がありました。
枕なしでも仰向けに寝れるようになりました。
首の位置もだいぶ整いましたが、あともう少しという感じでした。
あとはお家で繰り返し繰り返しストレッチをやっていただければ筋肉がその状態を覚え、キープできるようになります。

ストレッチのコースをされてから一ヶ月後ぐらいに整体のコースでみえた時にお身体の状態をチェックしてみました。まだ少し前方頭位姿勢でしたがだいぶよくなっていました。あばら(肋骨)~わきの下もいつもより柔らかかったです。
なにか具体的にお身体の変化を感じられましたか?と聞いてみると「眠りが深くなった。」とおっしゃっていました。
あばら(肋骨)が弛んだので、深い呼吸ができ、呼吸の質がよくなったのだと思いました。
私たちは呼吸をする時に横隔膜と肋骨の筋肉を主に使います。ここが硬くなれば当然呼吸も浅くなります。
呼吸は自律神経の状態を左右させるものなので、自律神経失調症でお悩みの方も上記のストレッチをお勧めしたいです。

自律神経は体の内部環境を整えるために様々な指令を出す大切な神経です。
これらが乱れる(=失調)とめまいから胃腸の不調まで様々な症状を引き起こします。

その一つの目安として目や口のまわりが青白くなること。

   
「外反母趾 切らずに治せる、自分で治せる」笠原 巌著

シグナルが身体にでいているときは早めのケアを!

このお客様のシグナルは

 仰向けに枕なしでは寝れない
 肘を曲げると手が肩に届かない

でした。

先日、夫とストレッチを一緒にやった時に、首がスムーズに回せない!と言っていました。
昔はクルクル回せていたのになぁ~、と。

これもシグナルです。

クルクル回せない方はやはりあばら(肋骨)~わきの下が硬いです。


ということで姿勢を正すだけでなく、いろいろな意味でも大切な場所なので、是非ケアしてみて下さい。

この内側には

  心臓(ハート)もありますからね