Route 136

国道136号線―セラピストの日記

赤ちゃんのアレルギー1 ステロイドを使うか否かの葛藤

2015年03月21日 | 妊娠・出産・育児
3月の半ばから仕事を再開しようと準備をしていたのですが、今まで順調だった赤ちゃんにアレルギー症状がでてしまい、もう少し産休を延ばすことにしました。
ステロイドは最終手段にしたかったのでいろいろ試し、アレルゲンとなるものは徹底的に除去してきたのですが、良くなったり悪くなったりの繰り返しで限界を感じ、評判のいい皮膚科にかかり、治療に専念することにしました。
月齢的にアトピーなのかアレルギーなのか判断がつかず、とりあえずステロイドとアレルゲン除去で様子を見ることに。

ネットでいろいろ調べると先生によってそれぞれの考え方があり、治療方針が違うようですね。
小児科の先生、アレルギー科の先生、皮膚科の先生によっても捉え方が違いますし、脱ステロイド・脱保湿を貫く先生も。
強いステロイドを使って短期間で治しちゃいましょう、いやいや弱いものから使って、できるだけステロイドのランクを上げないように治していきましょう、とか、
食事のアレルゲン除去に関しては、母乳中には食べたものの成分がちょっとしかでないから、母親の食事制限は栄養が偏るし必要ない、いやいやできるだけ除去しましょう、とか、
食品のアレルギー検査は正確ではないからあまりお勧めはしない、いやいややった方がいい。
アレルギー検査は血液検査になるのですが、赤ちゃんからけっこうな血液をとってしまうため私の先生はやりませんでした。検査で陽性反応がでたとしても実際に食べて平気なことがけっこうあるようです。またその逆も。
離乳食の時期を遅らせましょう、いやいや通常通り少しずつ食べさせていって慣らしましょう…
本当にそれぞれで。
ということはまだまだわからないことだらけというのが現状のようです。
赤ちゃんの個人差もあるので、そこが難しいところなのだと思います。
どの方法を選択するかはネット上の声だと「自己判断しないで先生の指示に従う。悪化させることが一番危険。」「セカンドオピニオン&納得のいく先生をみつける。」
う~ん。
現在の主流となる治療法はとにかく保湿&ステロイド。
お肌が乾燥して肌のバリア機能が崩れると、そこからアレルゲンが入っていろいろなアレルギーやアトピーの原因になってしまうのでそれを防ぐため、そして炎症を抑えるためです。
アレルギーはダニやほこり、ペットだけでなく、アレルゲンとなる食べ物が肌から入っていくことも徹底的に防がなければならないのだそうです。だから保湿なんですね。

ただいま我が子は7カ月なのですが、冬になってエアコンをつけ始めた頃(4か月くらい)から急にお肌の状態が悪くなりました。
冬場の乾燥、月齢的に皮脂の分泌が下がる時期でもあり、条件が重なったただの乾燥肌かと思っていたのですが、乾燥肌にしては赤みの出方が独特だったのでおかしいな?とは思っていました。
そしてある日、口周りと耳の上が急にただれ、かきむしり始めたのです。
原因は私が食べた生卵とゴマ油でした。
母乳の成分にでるのはごくわずかと言われていますが、それに反応したのです。たぶん。
遅延型といって、時間をおいてでるアレルギーだったので最初は原因がつかみにくかったのですが、いろいろなものに疑いを持ち始めてから傾向がつかめてきました。
生卵やゴマだけでなく、たぶん小麦、乳製品、大豆もNG。
症状が出始めた頃、予防接種のついでに小児科の先生に相談してみたのですが、母乳に出るのは本当にわずかだから、よっぽど反応的な子でない限り反応しませんと言われました。
が、どうなのでしょう???
だったらアルコールやカフェインOKになっちゃいません???
これらは赤ちゃんが体内で分解できないから少量でも控えるべきとされています。
何かを食べて表立った反応(=アレルギー反応)が出るのであれば、やはり分解できていない証拠。
内臓機能が発達するまで同じように除去していったほうがいいのではと思ったりもしますが…やはりいろいろな考えがあるようです。
私が辛いものをちょっと食べただけでも赤ちゃんの肛門は赤くなります。
こんなにデリケートなのです。
母乳は血液から作られていて、母親が食べたものが体内でいろいろな濾過をうけて作られるので安全だと言われていますが、濾過されて微量になったとしても赤ちゃんにとっては多量になるので、やはり症状の出る子には慎重になるべきではないかと思います。

そうなると…世に出ているほとんどのものが食べられない…
ですが、お米、お肉、お魚(生は控え目に)、お野菜、発酵食品のしょうゆやみそは大丈夫。
たんぱく質が発酵で分解されていれば影響が少ないのだそうです。
が、納豆は微妙なラインでした。
ある意味健康的 脱欧米化?!
お買いものの際は常に成分表とのにらめっこです。
ノンアルコールビールも小麦・大豆が入っているため中止し、炭酸水に切り替えました。
食べ物だけではありません。
実家に猫2匹、そして家自体も古いのでハウスダストがすごい
そこに住む親もアレルゲンを身にまとっている感じになるので、しばらく出入り禁止に。
仕事を再開したら親に赤ちゃんを預けようかと思っていたのですが、そんな環境なので実家に預けられず、逆に、すぐ隣なので我が家に来て見てもらおうかと思ったのですが母が抱っこしたらアレルギー反応開始
服にコロコロをやり、靴下も履き換えてもらったのですが、ダメですた…
というわけで、親には預けられず… 
仕事再開が無理になってしまったわけです。

ですので一日でも早く再開できるよう、今は徹底的に治療に取り組むことにします。

乾燥の季節も終わり、我が子の月齢もあがり、内臓機能が発達してくればアレルギーも出にくくなる可能性があるのでそれに期待して。
いろいろな方から再開のお問い合わせをいただいたのですが、あいまいなお返事しかできずすみませんでした
目途がつき次第、ホームページトップに再開のご連絡をいたしますのでどうぞよろしくお願いいたします

いろいろ調べるとアトピーやアレルギーで悩まれている方ってすごく多いんですね。
その方達のブログやホームページの情報がかなり参考になりました。

自分も経験してわかったのですが、皮膚を病むと本当に大変です。
夜になると痒みが強くなり、かきむしるので常に寝不足。朝になるとかいたところがただれ、お布団や服が血やリンパ液で変色。
私も一晩中我が子の手を押さえたり、かゆみ止め(ベビームヒが効く)を塗ったり、内輪であおいだり、抱っこしたり…
昼間は昼間でイライラした時や、授乳後、眠くなる時などもかゆみが強くなるらしく、暴れ始めます。赤ちゃんてけっこう力が強いんですよねエビ反りを始めたり、首を左右に高速に振ったり(なので後頭部がすれて禿げています)、持っている方も大変で
時々腱鞘炎チックや首がヘルニアチックに。
アレルゲンを触ったかも?と思うとその度に石鹸で手を洗うので、あ、角質層が、手荒れが

寝不足、体が壊れ始める、そして精神的にゆとりがなくなり、アレルゲンにも過剰反応。
こうなったらやはり方法論を変えた方がええのです。踏ん張らなければいけない時もありますが、偏りすぎるのはダメ、意地になってもダメなのだす

自分が自然療法にこだわりすぎていました。
アロマテラピーで何とかしようとしていたのです。

何より痒がり泣きじゃくる赤ちゃんが一番かわいそう!
それでもステロイドを使うかどうかとの葛藤

いろいろな所に無理が出てきた時にはやはり考え方を改めて、無理を正しながらバランスをとっていったほうがたぶん上手くいくのです。偏った考え、頑なな考えは心の柔軟性を欠き視野を狭くします。そして、たぶん上手くいきません。

方法論を変えるきっかけは夫のこの一言でした。
「このままだと顔に傷が残っちゃうよ~。」
言われた直後は正直イラっとして、悔し涙がでてきました。 ←ばれないように一時部屋から撤退。

なぜステロイドを使いたくないかわかってる?と言い返したくなりました。

 使い続けると皮膚が薄くなる。
 治らないとステロイドのランクがどんどん上がって「最強」になったらその後がない。
 体に蓄積される。
 リバウンドが怖い。
 ステロイドでおさえると何が本当の原因かわからなくなってしまう。
 皮膚に出てきたものは体が出したいものだからそれをおさえこんで、100%きれいなお肌にすることが果たして自然で正しいことなのか?

季節が変わるまで、身体のつくりが成長してくるまで、あともう少しだからどうにかして自然療法で引きのばそうと思っていたのですが、夫の一言に過剰反応した自分に無理がきているな~、と気づき、これが切り替えるタイミングなのだと思いました。

皮膚科に行って10日後に初めて強いステロイドを塗りました。
やはり炎症がおさまってきて、皮膚の状態が変わっていく様子がわかりました。
お医者さんで処方されたものは強く、ピンポイントでせめるので、即効性と持続力があります。
皮膚が完全に回復する状態を早くつくってあげること。
これが今は必要なのだと思いました。

自然派のものも確かに効きます。
ですが、押さえこむ力が弱く、即効性と持続力がないため、アレルゲンにすぐに反応→かきむしる→皮膚が炎症→そこに新たにアレルゲンが入る→もっとかきむしる→さらに炎症→かゆみがとまらずジュクジュクするまでかきむしる→皮膚がただれ一向に再生されない=皮膚のバリア機能ができない→アレルゲンにすぐに反応…という悪循環が起こってしまいます。
さらに寝不足と痒みによるストレスで自然治癒力も低下します。

夜間痒がるとまさに地獄絵図です。
暴れ方が半端ないです

皮膚を回復させるためにはとにかく痒みを止めることだと思いました。
痒みは痒みを産み、炎症を悪化させます。
炎症が治まってきて、またかいてしまえばゼロのスタートがマイナススタートになってしまうのです。
普通に考えて、私たちが傷を負った時に消毒をしたり冷やしたり、まず炎症を抑えることをしますよね。
かきむしってただれてしまっているところは傷と一緒なので、それを自然治癒力や自然のものだけでどうにかしようとするのは建設的ではないと思いました。

炎症には炎症止め=ステロイドを。
炎症を早く鎮め、皮膚の再生を促し、アレルゲンの侵入を防ぐことが痒みを止める近道なのだと。
これ最近知ったのですが、皮膚がカサカサしているところや赤みのあるところはすでに炎症が起きているということ。
ですので、この段階から手を打っておけば弱いステロイドや自然派のものでもたぶん対処できます。
(↑アレルギーをもっている子の場合。アレルギーをもっていない子なら放置かちょっと保湿で大丈夫だと思います)
ですが、症状が悪化した時には薬を使ってできるだけ短期間で治すこと― これも一つの方法なのだと思いました。
長期になる可能性もありますが…やってみないことには。


このように考えを切り替えることで、自分の中のステロイドに対する解釈も変わりました。
あ~、自分偏っていたな~、と思いました。
おい、大丈夫か?自分。

ということで長くなってしまいましたが、お医者さんのいうとおりのことを2週間やって様子をみます。

強いステロイドのロコイド(顔)&リンデロン(体)+ 保湿剤のプロペト
 ※ステロイドはプロペトと調合してあるものです。

あと今までどおりのアレルゲンの除去 ←このアレルゲン除去、どうして次から次にやってくるんだろうと過剰反応していた自分もいましたが、他にも物理的な原因があることを本を読んで知りました(笑)それは次回に。

この2日間、いつもよりぐっすり寝てくれたので、精神的にも、肉体的にも正直自分がラクでした。
妊娠から卒乳までいろいろな制限をうけ、なかなか息抜きができません。
ケーキやコーヒー、お酒、温泉、喫茶店でゆっくり読書。。。恋しい~
ゆとりもなくなってきます。
さらに我が子が何かの病気をかかえていれば心配は絶えず、自分の時間ももっとなくなり、本当にいっぱいいっぱいになってしまいます。
そういう方、多いのではないでしょうか。
がんばりましょうお母さん
「おい、大丈夫か?自分 」となったら、方法論を見直して、いつもと逆の発想も取り入れたりしていろいろなバランスを立て直す。。。
私は今回のことから学びました

まだアトピーかどうかはわかりませんが、アトピーのこと、アレルギーのこと、自分がなったことがなかったので手つかずの分野でしたが新たに勉強していきます。

以下はお医者さんにかかる前に実践してみたことです。
それなりに効果はありましたが、さっきも申しあげたように即効性と持続力がないので、症状が重い時にはおすすめしません。自己判断でお願いいたします。ご参考になれば幸いです。


 ◎保湿のためお部屋を加湿 ←初期はこれでかなり良い状態を保てました。
  エアコンをやめ、デロンギに。ハイブリッド式の加湿器使用。湿度を常に60%以上に。電気代倍になりますがしょうがない

 ◎お風呂は3日に一度くらいに。逆に入れすぎないのもお尻がただれます。せっけんは使わず熱すぎないお湯で汚れを洗い流します。ガーゼ等でこすらない。フェイシャル用のパフが何気にお勧めです。夏や皮脂の分泌がさかんな1~2ヶ月のころは毎日入れてもいいと思います。ベビーソープはお肌の状態をみながら。毎日使わないほうがいいと思います。

 ◎痒みがでた時にはディフューザーでパチュリかサイプレスを焚く。パチュリは少々お臭いですが、サイプレスより効果がありました。パチュリには抗アレルギー作用が、サイプレスには交感神経と副交感神経それぞれに働きかける作用があります。即効性がないので、痒みが治まるまでがお互いが大変ですが、ある時を境にピタッと止まります。そしてzzz。夜は助かりました。よかったらこちらをご参考に→「花粉症にパチュリ!?

 ◎クレイパック。私が卒業したアロマテラピーの学校から出しているクレイがジュクジュクしているお肌によく効きました。クレイには抗炎症作用と保湿作用があります。クレイ後はクリームで保湿。これで一時はかなり良くなりましたが持続力がないため、完治する前にまた悪化の繰り返しになってしまいました。あとじっとできない赤ちゃんにつけるのは本当に大変です。クレイ塗布後、上からラップします。5~10分後、ハケでとり、パフを使ってぬるま湯で拭き取ります。 →モンモリロナイト

 ◎保湿。ドラッグストアで売っているものはダメでした。ママ&キッズ製品はカナロアで使っていたので試してみましたが保湿力が全然足りませんでした。パックスベビーというマカデミアナッツオイルで作られたクリームもけっこう良かったのですが、持続力がありませんでした。症状が軽ければこれでいけるかもしれません。マカデミアナッツオイルは皮脂の成分に近いパルミトオレイン酸が含まれているだけあって、塗ると皮はむけるのですが、その下から皮膚が再生されている感がありました。 →パックスベビー

 ◎洗濯石鹸は界面活性剤が入っていないものに。界面活性剤は皮膚の天然保湿因子を剥ぎ落としてしまうので注意。「さらさ」は界面活性剤が入っていたので、最近石鹸系の洗剤にきりかえました。

 ◎服は綿製品に。

ホホバオイル・アプリコットカーネルオイル・マカデミアナッツオイル
ローズウォーター・ラベンダーウォーター・手作りのビワの葉ウォーターで試してみたことは長くなりそうなのでまたの機会にしますね。
先に申し上げると、ネット上で営業的に売り込まれている文言を鵜呑みにしないほうがいいです。
安全性は不確かです。人の経験談(生の声)が一番参考になります。
どんなものにもアレルギーがあり、不純物が含まれます。
そういう意味では石油を精製して作ったプロペトは純度がかなり高いので安全という見方もできます。石油は『長い時間をかけて植物から取られた油』。元が古生代から中生代にかけての植物プランクトン(あるいは植物)と考えるとある意味自然なのかも。

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7 コメント

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Unknown (りつこ)
2015-03-31 19:40:09
ブログ読ませてもらってかなちゃんのご苦労がひしひしと伝わってきました。
子供の具合が悪いとほんとうに辛いですね・・・
よく自力で方向転換されたと感心します

お子さんの回復祈ってます
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Unknown (青木)
2015-04-02 10:57:20
りっちゃん、心温まるお言葉、本当にありがとうございます
ここまでやりぬけば今の選択に悔いはありません。

それにしても、りっちゃん、最近知ったのですが…若いお母さんですね~
大きなお子さんがいるとは思いませんでした!
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Unknown (だんぼ)
2015-04-05 07:55:42
こんにちは。
カナさんの必死な想いと愛情が伝わってくる内容でした。
ブログに記すことで、すこーし、落ち着けたかな?ちょっとずつでも客観視できるようになっていれば、カナさんのストレスもそれだけ和らいでいる証拠かも。
カナさん、頑張り屋さんだから、無理せず周りに甘えてくださいね。
またお話したいです。
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Unknown (Unknown)
2015-04-09 21:49:47
かなちゃん、またまたお上手を…;^_^A

母親としては大分先輩のはずですが、かなちゃんの方がよほどしっかりしてますU+1F605
これからもブログ参考にさせてもらいますね( ´ ▽ ` )ノ
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だんぼさんへ (青木)
2015-04-10 13:13:27
お客様ですよね(^^)
お陰さまで我が子の痒みも私のメンタルも落ちつきました
みなさん、こうして母親になっていくんだな~、と思いした
だんぼ様、心温まるメッセージをありがとうございました
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だんぼさんは先生ですね(笑) (青木)
2015-04-12 15:55:17
またベビーマッサージ&ヨガお願いします!
みなさんもいかがですか?
赤ちゃんの身体がポカポカ よだれダラダラ。
お母さんたちも楽しめます
おススメですよ
キャンディーボックス
http://ameblo.jp/candy-box4683/
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Unknown (だんぼ)
2015-04-22 13:27:47
かなさん。ありがとうございます☆
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