Route 136

国道136号線―セラピストの日記

「治療の3原則」「健康の3原則」

2013年03月16日 | 心・体
みなさん、身体に何かしらの症状がでた時

 「いったいどこにいったらいいの?」

と迷われることが多いのではないでしょうか?
内科的な不調でしたらお医者さんなのですが、骨格的な症状、つまり
ぎっくり腰や坐骨神経痛、腱鞘炎…あとそこまでいかないけど、腰が痛い、寝違えた~! 足が非常に重だるい、腕がいたい、手がしびれる…といった中途半端な症状、どうにかしたいけどお医者にかかるほどではないし…どうしよう~、ということが実際によくあると思います。

整形外科? 接骨院? マッサージ屋さん? ハリ? 整体?

このようになった時に下の図を参考にしていただくと

 ―どこにいくべきか
 ―何をどうしたらいいのか

が見えてくると思います。

   

「つらい自律神経失調症は足と首から治す」笠原 巌著

これ当り前でしょ?と思われるかもしれませんが、これほど簡潔にわかりやすくまとめられた表(考え方)はなかなかありません。

私たちが骨格的な症状で困った時に、この3原則に則って3つのことを同時にすすめていくと、早く、且つ根本的によくなります。

どれか一つではやはりもの足りず、その場ではよくなるかもしれませんが、また再発してしまう可能性が実際に高いと思います。
ちなみにアロマテラピーは「患部の活性化」に含まれます。
腰痛でアロマテラピーを施した場合、痛みを和らげ、血行や筋線維の修復を促すことはできますが、患部の調和、つまり構造学的なバランスを整えることには限界があります。
お客様が「とにかく今は痛みを軽くして疲れをとりたい!」というのであればアロマテラピーだけでも十分だと思います。

ここで押さえておきたいポイントは

 ―今をどうにかしたいのか
 ―根本からどうにかしたいのか

ということです。
今をどうにかしたいのであれば3原則のどれかをやれば応急処置になります。
でも根本からどうにかしたいのであれば3原則をきっちり守ったほうがいいです。

ですから、どこに行くか迷われた時には、接骨院ならこの接骨院はどこまでやってくれるのかを把握するのと、自分が今どこまでよくしたいのか、何が必要なのかを認識する必要があると思います。

ですが実際のところ「何が必要=何を優先すべきか」ということはちょっと難しいと思いますので、その時は専門家にご相談下さい。
もちろんワタクシでも(笑)

もし繰り返される症状や慢性痛で悩まれていて、根本から本気で改善したい場合、具体的に申し上げますと…
 1.骨格の歪みをとり(患部の調和)
 2.治癒力を高めるために血行を促し(患部の活性化)
 3.骨格を持続的に安定させ、負担を軽減させるためにサポーターやテーピングで補強(患部の安静固定)
をセラピストとお客様が同時進行でやっていくことが理想です。

この3原則をお客様側にあてはめた場合(健康の三原則)
 1.ストレッチ等のエクササイズ(自力整体法カービーダンスもおすすめ)・正しい歩き方によるウォーキング・カナロアのストレッチもご参考にまだバリエーションは少ないですが。
 2.シップやアロマオイルの塗布・マッサージ・お風呂(状態によります)
 3.サポーター・テーピング・自然治癒力の高まる食事
を実行していただくことが理想です。

お忙しい方はセラピストによる施術 プラス 3.のサポーター等でもいいかと思います。
とにかく歪みがあって痛みのでている部位は「重力から解放させる=休せる≒負担を減らす」ことが大切です。
そうすると回復が断然早まります。
基本的に身体が悪い状態(歪み・痛みのある状態)では使わないことが原則と思っていただいたほうがいいかと思います。
詳しいことは笠原先生のホームページにも掲載されていますのでこちらも参考にしていただければと思います。

 ●治療の3原則について
 ●サラシ無重力療法とは

ちなみに、ヘルニアやその他重い症状の方はご自身での1.は控えて下さい。

今度私のサロンで始めるカサハラ式フットケア整体のコースはこの3原則に則っています。
治療行為はできませんが、体を根本から改造するためには理想的なコースです

このコースの特徴は従来の整体とは違い、とにかく足を主体に身体を整えていきます。
なぜなら足は重力とのバランスを最もコントロールしているところであり、足に変形があると重力に耐えられず、身体のアンバランスや骨格の疲弊(レントゲンでは認識できない微細な疲労骨折)の原因になるからです。
フットバス・フットバイター・整体で骨格のバランスを整え&血行をよくした後にテーピングで足アーチを再生させます。
アーチを再生させるためには図の指で圧している2か所をテーピングで締めることがポイントです。
このようにすると地面からの衝撃をアーチ(土踏まず)で吸収できるようになり、骨格への負担が減ります。また、指が開かれることでしっかりと踏ん張れる足になり身体が安定します。

 
「つらい自律神経失調症は足と首から治す」笠原 巌著

テーピングをずっと貼っているとかぶれてしまうので、3~5日間はつけていただいて、その後は専用の靴下を履き続けます。
整った足(安定した土台)の上に身体がのることで正しい体幹が築かれていきます。
その変化をできれば観察していただきたいです。
それは自己を中心に持っていく(センタリング)ことにもつながり、心も安定してきます。


ということで…話を最初にもどしますね

慢性的な骨格の症状がでてきた、あるいはでた場合には3つの原則を意識してみて下さい。
基本をおさえておけば何にでも応用できます。

原則=真理は実はとてもシンプルなものかもしれませんね。

バッチフラワーの創始者 エドワード・バッチ博士は以下のような言葉を残しています。

  研究が進めば進むほど ますます万物は単純であるということが理解されます―

笠原先生もセミナー中に同じようなことを何度もおっしゃっていました。
原則はシンプル! とにかく重力の法則にあてはめることです― と。
過労性構造体医学の本を読むと確かにそう思います。
タイトルは難しそうですが、理論はシンプルでとてもわかりやすいです。

ですから、症状がでた場合には あせらず 気を落とさず 3つのシンプルな法則を思い出してみて下さい。

身体はきっと応えてくれるはずです









身体のシグナル

2013年03月02日 | 心・体
先日、ストレッチコースをされた中年の男性のお客様なのですが、お仕事で重い荷物を持つことが多く、腕~肩、首、背中がかなりガチガチ。
身体の柔軟性も低下していて

 枕なでしで仰向けに寝れない
 肘を曲げると手が肩に届かない

という状態でした。

枕なしで仰向けに寝れない方は、立った状態で身体を横から見た時に首がだいぶ前にでています。
これ前方頭位姿勢といいます。

   
「徒手医学概論」伊東 勲著

肩の端と耳を結ぶラインが一直線なのが理想的ですが…だいぶずれていらっしゃいました

お仕事中、前かがみで重いものを持ち上げることが多いので、そのまま固まってしまった感じです。

前方頭位姿勢の方は姿勢をよくしたり首だけ伸ばしてもなおりません。

とにかくあばら(肋骨)~わきの下(下図赤マルの部分)を伸ばし、柔軟性を高めることがポイントです。

どうしてかというと筋肉的な連動が強いからです。

   

この部分が硬いと、姿勢を悪くするだけでなく、肩・首・腕のコリ、腰痛をも促します。

私の施術では必ずここを弛めます。

もちろん自力でも弛められますので、是非、このストレッチ↓をやってみて下さい。

タイトルは腱鞘炎予防となっていますが、先ほど申しましたように、特に肩・首・腕のコリ、今はやりの頚性神経筋症候群でお悩みの方にもお勧めです。

http://www.youtube.com/watch?v=qhvvALpf46g&feature=youtu.be

後半は指のマッサージから入っていますが、指先一本があばらに影響することもあるので、指一本一本を弛め、且つ歪みもとってあげるとかなりの効果が期待できます。

ストレッチは身体の深部から弛みますのでとにかくやっていただきたいです。



このお客様、ストレッチの前と後で身体に変化がありました。
枕なしでも仰向けに寝れるようになりました。
首の位置もだいぶ整いましたが、あともう少しという感じでした。
あとはお家で繰り返し繰り返しストレッチをやっていただければ筋肉がその状態を覚え、キープできるようになります。

ストレッチのコースをされてから一ヶ月後ぐらいに整体のコースでみえた時にお身体の状態をチェックしてみました。まだ少し前方頭位姿勢でしたがだいぶよくなっていました。あばら(肋骨)~わきの下もいつもより柔らかかったです。
なにか具体的にお身体の変化を感じられましたか?と聞いてみると「眠りが深くなった。」とおっしゃっていました。
あばら(肋骨)が弛んだので、深い呼吸ができ、呼吸の質がよくなったのだと思いました。
私たちは呼吸をする時に横隔膜と肋骨の筋肉を主に使います。ここが硬くなれば当然呼吸も浅くなります。
呼吸は自律神経の状態を左右させるものなので、自律神経失調症でお悩みの方も上記のストレッチをお勧めしたいです。

自律神経は体の内部環境を整えるために様々な指令を出す大切な神経です。
これらが乱れる(=失調)とめまいから胃腸の不調まで様々な症状を引き起こします。

その一つの目安として目や口のまわりが青白くなること。

   
「外反母趾 切らずに治せる、自分で治せる」笠原 巌著

シグナルが身体にでいているときは早めのケアを!

このお客様のシグナルは

 仰向けに枕なしでは寝れない
 肘を曲げると手が肩に届かない

でした。

先日、夫とストレッチを一緒にやった時に、首がスムーズに回せない!と言っていました。
昔はクルクル回せていたのになぁ~、と。

これもシグナルです。

クルクル回せない方はやはりあばら(肋骨)~わきの下が硬いです。


ということで姿勢を正すだけでなく、いろいろな意味でも大切な場所なので、是非ケアしてみて下さい。

この内側には

  心臓(ハート)もありますからね