ではこの着圧ソックスが効果を発したメカニズムについて説明していきます。
以前のブログ『正しい歩き方 Part 2 「回内回外運動」』を読んでいただければ理解しやすいのですが、
この公式覚えていますか?
足首が回内(外反)右図=足の骨が結束を弱める=アーチが低くなる=柔らかい足=免震力を生む足=腹圧が低くなる=お腹に力が入りにくくなる⇒骨格は不安定だが柔軟性が高まり免震機能が高まる
足首が回外(内反)図中央=足の骨が結束を強める=アーチが高くなる=硬い足=推進力を生む足=腹圧が高くなる=お腹に力が入る⇒骨格が安定
ちょっと難しいですよね。
超簡潔にするとこういうことです。
足首が回内(外反)だと腹筋に力が入らない
足首が回外(内反)だと腹筋に力が入る
このように足首の状態と骨格は連動していて、その中でも腹筋との関わりが重要になってくるので、それだけポイントとしておさえていただければここでは十分です。
本来、ヒトは下図のように足首を回外(接地時)→回内→回外させながら歩いているのですが(足のあおり運動)、足首の靭帯が緩んだり、足首がガチガチに固まってしまって、足首の使い方が偏る、つまり重心が内側外側に偏ると身体に良くないこと(代償)が起こってきます。
つまり足首が回内位のまま、あるいは回外位のままの状態で使い続けると上の公式が身体にとってマイナスに働いていくことになります。
足首が回内(外反)=足の骨が結束を弱める=柔らかい足=免震力を生む足=腹圧が低くなる=お腹に力が入りにくくなる
⇒お腹の筋力が落ち、ぷよぷよになる。骨格が不安定な状態なので、関節が緩んで骨格が歪みやすくなる。推測ですが、動きが柔軟になることで可動域が大きくなり、逆に靭帯が緩みやすくなるのではないかと考えます。
足首が回外(内反)=足の骨が結束を強める=硬い足=推進力を生む足=腹圧が高くなる=お腹に力が入る
⇒関節は安定しているものの、身体を固めた状態で使っていることになるので、いずれ筋肉はガチガチになり、地面からの衝撃を強くうけ続け、身体の骨組が壊れていく(過労学的損傷→微細な疲労骨折)。鉄筋の建物が地面からの揺れでいずれひびが入っていくイメージです。
このように重心が偏った状態を
回内位のまま=内側重心=過回内足(オーバー・プロネーション)
回外位のまま=外側重心=過回外足(オーバー・サピネーション)
といいます。
過回内足/過回外足になってしまう何らかの理由がとても重要になってくるのですが、これは次回に。
足首が過回内足の方は足首の靭帯がゆるんでいる方が多く、内またや外反母趾、偏平足の傾向に、
足首が過回外足の方は足首がガチガチで外またの傾向にあります。
これらに該当する方は足の不調だけでなく、身体に何かしらの問題を抱えています。
肩コリ、今流行りの首コリ、腰痛、そして意外に思うかもしれませんが、顔の左右のアンバランスまで。
もちろんスタイルだって悪くなりますよ~!
そこでこの問題のある足首を補正してくれるのが私のおススメする着圧ソックスなのです。
着圧ソックスは履くとわかるのですが、足(脚)を締めつけるような構造になっていて、その圧力をhpaという単位で表します。
数字が大きくなればなるほど圧力が強くなり、40hpaになるとけっこう圧迫がかかっているなと感じます。
この圧の配分はメーカーによって様々で、足首の圧力をハードにしてふくらはぎをソフトにしてあるものや、またその逆もあります。
ザムストやミズノといったスポーツメーカーのものは2社とも圧力が20~30hpaくらいで、全体的に程よい締め付け感といえば程よいのですが、ちょっと弱いかな、という印象もあり… ですが足首の前側だけは圧力が強く、たぶん運動するにはこの構造がいいのかなと思いました。
他の靴下専門店や一般の薬局で売られているものは、ふくらはぎの締めつけ感はそれなりにあるけど、上がしめつけられているぶん、逆に足首に不安定感を覚えました。
あと全体的に圧力の高いものは洗濯すると縮んでしまったものもありました。
耐久性も大事ですよね。長持ちしてもらわないと困ります
ただ皆さんに勘違いしていただきたくないのは、圧力が強いからいいというわけではなく、「何を目的にするか」で必要とするものが変わってくるということです。
むくみをとることや持久力を問う運動が目的であれば、そんなに強い圧力は必要ないと思います。
肉離れや捻挫等、ケガのサポートであれば、場合によってはそれなりの圧力があったほうがいいと思います。
私が目的としていたところは「足首の安定」です。
これだと着圧ソックスの本来の目的からはズレてしまうのですが、例えるとサポーター的存在のソックス。
過回内足/過回外足には
ゆるゆるになってしまった足首にはほどよい補強(固定)を、固まってしまった足首には筋肉を休ませそして弛めるサポートを―
が必要であり、この条件を満たし、まるでキネシオテーピング(伸縮性のあるテーピング)のように働きかけてくれるのが青木おススメの着圧ソックスなのです!!
パッケージには圧力が「足首部分ハード/ふくらはぎ部分ソフト」しか明記されていないので、正確な数字はわかりませんが、たぶん足首35~40pha ふくらはぎ35hpaくらいなのではないかと思われます。
圧のかかり方も前後左右、どこかに偏っているわけではなく、全体的に均等で、上下だけが違う構造になっていました。
これはあくまで私の履いた感覚で、履き比べて推測したものなので正確な数字ではありません。
が、この自分の感覚というものがとても大事だと思うのです。
表示はあくまで指標で、骨格や筋肉の状態によって使用感が変わってくるので、何かを取り入れた場合には自分の身体と向き合って観察する必要があると思います。
ですが…もともとこの着圧ソックスは私自身、「足首の安定」を目的として履いてはいませんでした。
ではなんのために履いていたのかというと、むくんだふくらはぎを細くしたかったわけではなく…
笠原式テーピングを足に巻いた状態で仕事をする際、テーピングの表面がはがれてしまうので、それを覆うモノがほしかったのです。
レッグウォーマーですと毛糸のような線維がテーピングについてさらにはがれやすくなってしまいますし、夏は暑い…
じゅうたんではないカナロアの施術室では下半身に重心をかけて踏ん張って施術することが多いので、靴下を履くと滑ってしまうことから、仕事中は冬でも素足。足指の運動にもなります。
テーピングはこんな感じで貼ります。
ですから足の甲~ふくらはぎをしっかりと覆い、足指の機能を保ちつつ、足の保温をしてくれるものを探していたところ、店頭でオープントゥタイプのソックスをみつけ、履いてみたわけです。
着圧ソックスの生地はほとんどがポリエステルやナイロンなので、テーピングにも繊維がつきませんし、夏でも暑苦しくありません。そして冬は保温もしてくれますし、寒ければさらにその上にレッグウォーマーを履きます。抗菌や吸汗作用もあり、一年中使えます。
ということで、笠原式テーピングを巻き、この着圧ソックスを履いて仕事をしていたのですが、しばらくして笠原式テーピングだけではない、安定感を足に覚えたのです。
ムッム!? この感覚は!?
そこで試しに笠原式テーピングをやめ、この着圧ソックスだけを履いて生活し、だんだんとこの安定感を身体が理解してきた段階で、ウォーキングや山登りの時にも履いて自分の身体を観察してみることにしてみました。
一番顕著に分かったのは長時間登山の帰りの下り道の時。
もともと右膝を壊している私は下りがかなり苦手だったのですが、足首が安定しているせいか膝の痛み方も全然変わり、早くスムーズに下りれる下りれる
す、すごい!
この経験が私に拍車をかけました。
足の問題を抱えているお客様にも試してみよう!と。
だいたい足が変形(外反母趾・内反小趾・浮き指・偏平足・ハイアーチ)している方には足首に問題がありました。
過回内足/過回外足をはじめ、足首に脂肪がついていたり、水がたまっていたり、本来出るべきではない骨が出っ張ってきていたり…。
ですのでそのような方を対象に、このソックスだけでどれだけの効果が現れるのかを実験。
そして結論は「足首の安定」させるということがどれだけ大切かということが見えてきました。
人は2本足で立っていて、骨格の一番下となるところは足指ではなく、足首です。
専門的にいってしまえば距骨・踵骨(かかとの骨)・脛骨(スネの骨)・腓骨(スネの骨)でつくる距骨下関節です。
今まで足指ばかりに注目していましたが、足首の位置や連動を考えると、積み木の1段目を足首と考えるのも間違ってはいないと思います。
そして、この一段目が内側に傾いていたり(過回内足)、あるいは外側に傾いている(過回内足)と全身がそれに対して骨格を積み上げていきますので、身体が下図のように歪んでいくことになります。
「痛みや悩みを解決する!足についての本当の知識」水口慶高著 実業之日本社より
足指は身体を動かした時(運動時)には全身に影響を及ぼすかもしれませんが、静止状態ではあまり影響しないと考えます。
全ての状態に影響するとしたら足首の傾きなのだと思います。
ですから笠原式テーピングをするよりは足首を整えた方が早く効果がでたのだと思いました。
積み木一段目の足首が安定することでハラに力が入るようになり(腹圧が高まった状態)、ハラが安定すると今度は腹圧を使って背骨が引きあがるので、頑張らなくても姿勢がよくなり、ハラの上に肋骨がのるので自然と肩が下がる―
モニターさんで結果を出せた方はこのようなことが身体に起こっていたのです。
ロルフィングでいう骨盤の環・肋骨の環・肩の環がそろった状態。
「A DAYNAMIC RELATION TO GRAVITY」 Edward W. Maupin, Ph.D.より
そうなのです。
上の図のようにしていただくために
お客様に「恥骨とおへそを広げるように、下腹を少しへこませるような感じ(ドローイン)で姿勢をキープしてみて下さい。」
とお伝えしてもなかなかできない方が多く、
これって歳のせい? 運動不足? そんなに腹筋がないですか?
本当に疑問でした。
何でこんな簡単なことができないのだろう??? かと。
ですが、「足首と身体の連動」を知ると、筋力や加齢のせいではなく、足首に問題があって単にお腹に力が入りにくかったのだ!ということがこの経験から理解することができました。
ですから足首が崩れている方はいくら筋トレをしても腹筋がつきにくい…そしてハラに肉がつきやすくなる…という代償が起こっていたのです。
それだけではありません。
2本の足(脚)からの衝撃をハラで受け止められない分、その影響が上半身に強くでるのだということも観察してわかりました。
特に積み木の上段に位置する首に影響がでている方は自律神経的な症状が強く出ていました。
足首に問題があっても、全ての方に不調が現れていたわけではなく、筋力のある方や身体に柔軟性のある方、骨格のバランスが取れている方(=骨格の連携が取れている方)は影響が少ない傾向にありました。
この着圧ソックスを履いての皆さんの共通した感想は
「お腹がへこみ、肩コリがらくになった。」でした。
これは私も施術していて実感しました。
ストレッチをやってもなかなかとれない肩や首のコリが顕著によくなっていたのです。
では次回は解剖学的にそのメカニズムを説明していきます。
話があちこちいってしまっている文章ですみません。
回りくどい性格がでているような
でも着圧ソックスを履いてみようという方はじっくり読んでみて下さいね
以前のブログ『正しい歩き方 Part 2 「回内回外運動」』を読んでいただければ理解しやすいのですが、
この公式覚えていますか?
足首が回内(外反)右図=足の骨が結束を弱める=アーチが低くなる=柔らかい足=免震力を生む足=腹圧が低くなる=お腹に力が入りにくくなる⇒骨格は不安定だが柔軟性が高まり免震機能が高まる
足首が回外(内反)図中央=足の骨が結束を強める=アーチが高くなる=硬い足=推進力を生む足=腹圧が高くなる=お腹に力が入る⇒骨格が安定
ちょっと難しいですよね。
超簡潔にするとこういうことです。
足首が回内(外反)だと腹筋に力が入らない
足首が回外(内反)だと腹筋に力が入る
このように足首の状態と骨格は連動していて、その中でも腹筋との関わりが重要になってくるので、それだけポイントとしておさえていただければここでは十分です。
本来、ヒトは下図のように足首を回外(接地時)→回内→回外させながら歩いているのですが(足のあおり運動)、足首の靭帯が緩んだり、足首がガチガチに固まってしまって、足首の使い方が偏る、つまり重心が内側外側に偏ると身体に良くないこと(代償)が起こってきます。
つまり足首が回内位のまま、あるいは回外位のままの状態で使い続けると上の公式が身体にとってマイナスに働いていくことになります。
足首が回内(外反)=足の骨が結束を弱める=柔らかい足=免震力を生む足=腹圧が低くなる=お腹に力が入りにくくなる
⇒お腹の筋力が落ち、ぷよぷよになる。骨格が不安定な状態なので、関節が緩んで骨格が歪みやすくなる。推測ですが、動きが柔軟になることで可動域が大きくなり、逆に靭帯が緩みやすくなるのではないかと考えます。
足首が回外(内反)=足の骨が結束を強める=硬い足=推進力を生む足=腹圧が高くなる=お腹に力が入る
⇒関節は安定しているものの、身体を固めた状態で使っていることになるので、いずれ筋肉はガチガチになり、地面からの衝撃を強くうけ続け、身体の骨組が壊れていく(過労学的損傷→微細な疲労骨折)。鉄筋の建物が地面からの揺れでいずれひびが入っていくイメージです。
このように重心が偏った状態を
回内位のまま=内側重心=過回内足(オーバー・プロネーション)
回外位のまま=外側重心=過回外足(オーバー・サピネーション)
といいます。
過回内足/過回外足になってしまう何らかの理由がとても重要になってくるのですが、これは次回に。
足首が過回内足の方は足首の靭帯がゆるんでいる方が多く、内またや外反母趾、偏平足の傾向に、
足首が過回外足の方は足首がガチガチで外またの傾向にあります。
これらに該当する方は足の不調だけでなく、身体に何かしらの問題を抱えています。
肩コリ、今流行りの首コリ、腰痛、そして意外に思うかもしれませんが、顔の左右のアンバランスまで。
もちろんスタイルだって悪くなりますよ~!
そこでこの問題のある足首を補正してくれるのが私のおススメする着圧ソックスなのです。
着圧ソックスは履くとわかるのですが、足(脚)を締めつけるような構造になっていて、その圧力をhpaという単位で表します。
数字が大きくなればなるほど圧力が強くなり、40hpaになるとけっこう圧迫がかかっているなと感じます。
この圧の配分はメーカーによって様々で、足首の圧力をハードにしてふくらはぎをソフトにしてあるものや、またその逆もあります。
ザムストやミズノといったスポーツメーカーのものは2社とも圧力が20~30hpaくらいで、全体的に程よい締め付け感といえば程よいのですが、ちょっと弱いかな、という印象もあり… ですが足首の前側だけは圧力が強く、たぶん運動するにはこの構造がいいのかなと思いました。
他の靴下専門店や一般の薬局で売られているものは、ふくらはぎの締めつけ感はそれなりにあるけど、上がしめつけられているぶん、逆に足首に不安定感を覚えました。
あと全体的に圧力の高いものは洗濯すると縮んでしまったものもありました。
耐久性も大事ですよね。長持ちしてもらわないと困ります
ただ皆さんに勘違いしていただきたくないのは、圧力が強いからいいというわけではなく、「何を目的にするか」で必要とするものが変わってくるということです。
むくみをとることや持久力を問う運動が目的であれば、そんなに強い圧力は必要ないと思います。
肉離れや捻挫等、ケガのサポートであれば、場合によってはそれなりの圧力があったほうがいいと思います。
私が目的としていたところは「足首の安定」です。
これだと着圧ソックスの本来の目的からはズレてしまうのですが、例えるとサポーター的存在のソックス。
過回内足/過回外足には
ゆるゆるになってしまった足首にはほどよい補強(固定)を、固まってしまった足首には筋肉を休ませそして弛めるサポートを―
が必要であり、この条件を満たし、まるでキネシオテーピング(伸縮性のあるテーピング)のように働きかけてくれるのが青木おススメの着圧ソックスなのです!!
パッケージには圧力が「足首部分ハード/ふくらはぎ部分ソフト」しか明記されていないので、正確な数字はわかりませんが、たぶん足首35~40pha ふくらはぎ35hpaくらいなのではないかと思われます。
圧のかかり方も前後左右、どこかに偏っているわけではなく、全体的に均等で、上下だけが違う構造になっていました。
これはあくまで私の履いた感覚で、履き比べて推測したものなので正確な数字ではありません。
が、この自分の感覚というものがとても大事だと思うのです。
表示はあくまで指標で、骨格や筋肉の状態によって使用感が変わってくるので、何かを取り入れた場合には自分の身体と向き合って観察する必要があると思います。
ですが…もともとこの着圧ソックスは私自身、「足首の安定」を目的として履いてはいませんでした。
ではなんのために履いていたのかというと、むくんだふくらはぎを細くしたかったわけではなく…
笠原式テーピングを足に巻いた状態で仕事をする際、テーピングの表面がはがれてしまうので、それを覆うモノがほしかったのです。
レッグウォーマーですと毛糸のような線維がテーピングについてさらにはがれやすくなってしまいますし、夏は暑い…
じゅうたんではないカナロアの施術室では下半身に重心をかけて踏ん張って施術することが多いので、靴下を履くと滑ってしまうことから、仕事中は冬でも素足。足指の運動にもなります。
テーピングはこんな感じで貼ります。
ですから足の甲~ふくらはぎをしっかりと覆い、足指の機能を保ちつつ、足の保温をしてくれるものを探していたところ、店頭でオープントゥタイプのソックスをみつけ、履いてみたわけです。
着圧ソックスの生地はほとんどがポリエステルやナイロンなので、テーピングにも繊維がつきませんし、夏でも暑苦しくありません。そして冬は保温もしてくれますし、寒ければさらにその上にレッグウォーマーを履きます。抗菌や吸汗作用もあり、一年中使えます。
ということで、笠原式テーピングを巻き、この着圧ソックスを履いて仕事をしていたのですが、しばらくして笠原式テーピングだけではない、安定感を足に覚えたのです。
ムッム!? この感覚は!?
そこで試しに笠原式テーピングをやめ、この着圧ソックスだけを履いて生活し、だんだんとこの安定感を身体が理解してきた段階で、ウォーキングや山登りの時にも履いて自分の身体を観察してみることにしてみました。
一番顕著に分かったのは長時間登山の帰りの下り道の時。
もともと右膝を壊している私は下りがかなり苦手だったのですが、足首が安定しているせいか膝の痛み方も全然変わり、早くスムーズに下りれる下りれる
す、すごい!
この経験が私に拍車をかけました。
足の問題を抱えているお客様にも試してみよう!と。
だいたい足が変形(外反母趾・内反小趾・浮き指・偏平足・ハイアーチ)している方には足首に問題がありました。
過回内足/過回外足をはじめ、足首に脂肪がついていたり、水がたまっていたり、本来出るべきではない骨が出っ張ってきていたり…。
ですのでそのような方を対象に、このソックスだけでどれだけの効果が現れるのかを実験。
そして結論は「足首の安定」させるということがどれだけ大切かということが見えてきました。
人は2本足で立っていて、骨格の一番下となるところは足指ではなく、足首です。
専門的にいってしまえば距骨・踵骨(かかとの骨)・脛骨(スネの骨)・腓骨(スネの骨)でつくる距骨下関節です。
今まで足指ばかりに注目していましたが、足首の位置や連動を考えると、積み木の1段目を足首と考えるのも間違ってはいないと思います。
そして、この一段目が内側に傾いていたり(過回内足)、あるいは外側に傾いている(過回内足)と全身がそれに対して骨格を積み上げていきますので、身体が下図のように歪んでいくことになります。
「痛みや悩みを解決する!足についての本当の知識」水口慶高著 実業之日本社より
足指は身体を動かした時(運動時)には全身に影響を及ぼすかもしれませんが、静止状態ではあまり影響しないと考えます。
全ての状態に影響するとしたら足首の傾きなのだと思います。
ですから笠原式テーピングをするよりは足首を整えた方が早く効果がでたのだと思いました。
積み木一段目の足首が安定することでハラに力が入るようになり(腹圧が高まった状態)、ハラが安定すると今度は腹圧を使って背骨が引きあがるので、頑張らなくても姿勢がよくなり、ハラの上に肋骨がのるので自然と肩が下がる―
モニターさんで結果を出せた方はこのようなことが身体に起こっていたのです。
ロルフィングでいう骨盤の環・肋骨の環・肩の環がそろった状態。
「A DAYNAMIC RELATION TO GRAVITY」 Edward W. Maupin, Ph.D.より
そうなのです。
上の図のようにしていただくために
お客様に「恥骨とおへそを広げるように、下腹を少しへこませるような感じ(ドローイン)で姿勢をキープしてみて下さい。」
とお伝えしてもなかなかできない方が多く、
これって歳のせい? 運動不足? そんなに腹筋がないですか?
本当に疑問でした。
何でこんな簡単なことができないのだろう??? かと。
ですが、「足首と身体の連動」を知ると、筋力や加齢のせいではなく、足首に問題があって単にお腹に力が入りにくかったのだ!ということがこの経験から理解することができました。
ですから足首が崩れている方はいくら筋トレをしても腹筋がつきにくい…そしてハラに肉がつきやすくなる…という代償が起こっていたのです。
それだけではありません。
2本の足(脚)からの衝撃をハラで受け止められない分、その影響が上半身に強くでるのだということも観察してわかりました。
特に積み木の上段に位置する首に影響がでている方は自律神経的な症状が強く出ていました。
足首に問題があっても、全ての方に不調が現れていたわけではなく、筋力のある方や身体に柔軟性のある方、骨格のバランスが取れている方(=骨格の連携が取れている方)は影響が少ない傾向にありました。
この着圧ソックスを履いての皆さんの共通した感想は
「お腹がへこみ、肩コリがらくになった。」でした。
これは私も施術していて実感しました。
ストレッチをやってもなかなかとれない肩や首のコリが顕著によくなっていたのです。
では次回は解剖学的にそのメカニズムを説明していきます。
話があちこちいってしまっている文章ですみません。
回りくどい性格がでているような
でも着圧ソックスを履いてみようという方はじっくり読んでみて下さいね
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