遺伝屋ブログ

酒とカメラとアウトドアの好きな大学研究者です。遺伝学で飯食ってます(最近ちょっと生化学教えてます)。

てなわけで、ビタミンB1は大切ですよ

2024-10-13 23:55:28 | たわごと
晴々でしたが、仕事してたのでなんも関係ないです。
明日は、高気圧の後ろ側になるので軽く南風で、まあ獅子吼には西風になりそうです。

アルツハイマーも糖代謝をなんとかすれば、なんとかなるのか??
まず、糖の代謝には2段階あって、細胞質だけで行う嫌気的発酵とさらにミトコンドリアを使ってやる好気的な代謝。酸化的リン酸化でATPを大量生産♪ 
脳細胞は好気的代謝に依存している。だから酸欠や血糖値の低下で真っ先に脳機能が破綻する。細胞質での糖代謝をミトコンドリアにつなぐために絶対必要なビタミンB1が足りなくなると「かっけ」とか「ウエルニッケ脳症」になる・・・どちらも脳神経系がやられる病気。最悪、死に至る病気なんよ。豚肉食いましょう!
がん細胞は糖を嫌気的に代謝する。ミトコンドリアが機能を失ってるわけじゃない。ミコトコンドリアはアミノ酸や有機酸を代謝するに使う。細胞質の代謝とミトコンドリアの代謝が断絶しているのだ。
てなわけで、脳細胞の糖代謝とがん細胞の糖代謝はざっくり言って逆だ。対立している。そこで、糖代謝を改善してしまうという抗がん剤「IDO1阻害薬」がアルツハイマー病の治療に使えるかもっていう記事なんだが、IDO1阻害薬は免疫系にも作用するらしい。Treg細胞を抑えられるなら炎症作用も抑えてしまうんじゃないか? アルツハイマーとか痴呆症とかは脳の炎症だという話も聞いたことあるぞ。 
僕は、「代謝に作用するから」というだけならその薬には懐疑的だ。だって、それなら食い物でなんとかなりそうだから。でも、免疫系に対する作用とセットならちょっとこの薬にかけてもいいんじゃないかと思う。この記事で出てきたIDO1阻害薬は、すでに使われている薬なので効能がはっきりするなら治療に対する認可は早いだろう。

ま、てなわけで、ビタミンB1は大切ですよ。はい。

本日のお酒:KIRIN SPRING VALLEY JAPAN ALE 香
コメント
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