現場監督の “ごりら” です。
この度は、新築後34年目のオーナー様の外装アフターメンテナンス工事を担当させて頂いております。
『 外壁塗装 』と言いますと、外壁表面の色をきれいにする 事なのですが、
一番大事なのは、雨水が進入しない様に防水処置を施す事なのです。
外装塗装等の防水機能の耐用年数は10年間が一般です。
しかし、外壁の表面をキレイに塗っただけでは もちろん防水機能は発揮しません。
外壁の目地やサッシ廻りに施す防水シーリング材も施工したり、
外壁下地との密着を良くする工程もおこなった上で塗装をしなければ
せっかくお金を掛けて塗装をしても、その後 雨漏りが発生してしまう恐れがあるのです。
今回は、その工程をご報告致します。
こちらが着工前のお写真。
一部タイルを張られた外壁で、他の面は ALC板と言われる外壁材となりますが
そのALC板のジョイント部(繋ぎ目)が、すでに ひびが入って割れていました。
そして西面の外壁には、
このように 外壁表面がまだら模様の状態となってしまっています。
建築後、この西面の外壁だけ、他の業者様に塗装をして頂いたそうなのですが
表面の塗膜が剥がれていたり 膨れていたりしています。
原因としましては、塗装の際に表面の洗浄が不足していたか
下地との密着を良くする為のプライマー処理がされていなかったと考えられます。
今回は『キレイに塗装する』事と併せて、防水機能を発揮させる事と
塗装仕上げを永く維持させる事を目標して工事をさせて頂きました。
表面が荒れている面は 下地処理としてカチオンタイトを塗布して処理しています。
外壁の繫ぎ目は全て 下地にプライマー処理して上に防水シーリングを打ち直しています。
この『プライマー処理』がとても大切な工程になります。
そして、外壁塗装の時 忘れられそうになるのが この下の写真の部分です。
アルミサッシ窓の下に付いている『水切』と言われる部材との間の防水シーリングが
経年劣化して、そこから雨漏りが発生しやすいのです。
ここの部分の防水シーリングを打ち換える事がとても重要な作業なのです。
この様に キレイに防水処置が完了いたしました。
防水シーリング工事が終了しましたら、その上から 外壁塗装用のプライマーを
全面に塗布していきます。
これから塗っていく塗料が 剥がれない様にする為です。やはりとても重要な工程です。
プライマーの次は 中塗りを3工程 塗装を行います。
一回目
二回目
三回目。
そして 仕上げのシリコン塗料を
一回目
二回目の仕上げ。
こちらが仕上げ塗料材の検収。
合計 下地処理も含めて 7工程の塗装工事となりました。
・・・完成後がこちら
元の色と同じ色にしたい、というお客様のご希望でしたので
塗る前との違いが 分かりにくいかもしれませんが、
防水処理も含めて、しっかりと工程管理をしました。
使用しました塗料は必ず 材料を現場で検収して写真も撮っています。
お引渡し時には、各工程ごとに撮った写真を報告書としてお客様にお渡ししました。
『カラー写真で見やすい』と言って頂き 良かったです。
工事中には、お客様から新築当時の思い出を教えてもらい
永いお付き合いをさせて頂いている事に感謝の気持ちでいっぱいです。
今回は お客様のご希望をお聞きする事は勿論ですが、
作業中の問題点等を、その都度 報告と提案をさせて頂き。
見栄えだけでなく、防水機能を維持させる工事が出来ました。
お客様や近隣の方のご協力、ありがとうございました。