(29)京子
四百字詰原稿用紙換算15枚
ページ数や内容に縛りのないweb漫画掲載を想定しておりネームがなくても順番にコマが起ちあがるように書いてあります。季節は常に真夏である。
登場人物
香山京子(16)165㎝。一年生。12話に登場。きりっとした美人で組長の娘。
高畑(50)優しそうだがどこか崩れた雰囲気を漂わせている。
悪相の不良A、B(共に25)

N=ナレーション
ハローワークの外観。
粗末な服装で生活に疲れ果てた暗い顔でハローワークから出てきた高畑のN『毎日通ったって50歳の男を雇ってくれる会社なんか有る訳ないよな・・・』
空を見てため息を吐き、
高畑(フーッ、いよいよもう死ねって事か・・・)
空の絵。
○小さな公園
閑静な場所にある小さな公園。公園の外にパン屋の車の屋台が出ている。
高畑、パン屋を見て腹をグーと鳴らす。高畑、小銭入れを逆さにして有り金の300円を握り締める。
高畑、ベンチに座ってパンを食べている。
目の前のベンチに香山京子が座る。
注、京子の服装は半袖カッターにミニのスクールスカート。
京子、絶望的な顔でパンを食っている高畑を興味深そうに見る。
京子「飲み物もなしでよお喉がつまらへんね?」
高畑、感心なさそうに京子に目をやる。
高畑が京子を無視して立ち上がったので京子が少し驚く。
高畑、水飲み場で水を飲む。
高畑、元のベンチに戻ってくる。
どさっと座って溜息をつく。
ずっとベンチに座ってた京子、高畑を見つめてじわっと股を開く。
高畑が全く興味を示さないので京子が驚く。
京子、ガバッと足を開いてパンツを丸見えにする。
離れた所からそれを見た不良A、B、が驚く。
A、B、顔を見合わせてニヤッとする。
無関心な高畑に、
京子「ねえおじさん、うちってそんなに魅力ない?」
高畑、ぼーっと京子を見る。
京子「こんなピッチピチの女子高生のアソコを見ても興奮せえへんの?」
高畑「(暗い顔で)50歳で童貞・・・」
京子、驚く。
高畑「一つとして楽しい事のなかったクソみたいな人生だった・・・」
高畑「明日か明後日には飢え死にする私はこの世のあらゆるものに興味が無くなったんだよ」
京子、興味深げに見つめる。
高畑「貧乏神が移るから私に関わっちゃだめだよ」
京子「うちの方こそ関わらんほうがええよって、関わってるのはうちの方か」
高畑、虚ろに空を眺める。
京子、グーッと股を全開にする。
高畑、まったく関心なし。
突如高畑の頭をぐーっと押さえつけ、
A 「おっさんインポかよ」
A 「こんな可愛い子が股をおっぴろげてんのにちゃんと見て勃起してやれよ」
京子、無表情で二人を見る。
A、高畑の顔にヒザ蹴りを入れる。
高畑「ぐあっ」
京子「ちょっと」と立ちあがる。
その京子を捕まえ、
B 「すぐ済むから邪魔すんな」
A、高畑の腹と顔を「ガヅッ、ドゴッ」と蹴りまくる。
京子が悶絶した高畑に駆け寄ろうとするがBに捕まれ、
B 「どんな関係か知らねえけど、こんなオジンより俺達と遊ぶ方がずっと楽しいぜ」
A 「稼ぎたいんなら俺達が味見した後でもっと筋のいい客を紹介してやるからよ」
無表情で、
京子「お兄さんら度胸あるんやね」
A、B、え、という顔をする。
京子「退屈やから遊んであげてもええよ」
A、B、顔を見合わせてとまどう。
京子「香山組の娘って分かっても遊んでくれるんやろ?」
A 「(焦り)おい、ハッタリかますんじゃねえぞ、香山組ってあの超武闘派の・・・」
B 「(焦り)マジで言ってんのかよ?」
憐憫の目で見つめ、
京子「焦ってもおて、やっぱりそんなタマやないか」
B (女子高生がタマなんて言葉使わねえし・・・)
京子「うちがあんたらの顔を憶える前に消えた方がええよ」
京子「どこに逃げても30分以内に探し出すけどな」
A、B、顔を見合わせてたじろぎ、
A (全然ビビらないし、話し方が不気味すぎる。どう思う?・・・)
B (探し出すって言葉が引っ掛かる。この女マジやばいぞ)
A、B、突然へりくだり、
A 「冗談。ほんの冗談だからもう忘れてくれ」
B 「オジンにゃ悪かったけど、あんたならすぐに別のカモが引っ掛かるから、なっ」と二人去りかける。
スマホを耳に当て、
京子「あんたら30分後な」
A 「(慌て)ちょっ、待ってくれ、謝ってんじゃねえかよ」
京子「なんやて?」
A 「え・・・」
京子「お父ちゃんの前でそんな物言いが出来たら本気でつきおうたるわ」
スマホに、
京子「ああ、うち京子やけどちょっとお父ちゃんと代わってんか」
A、B、凍りつく。
京子のスマホの通話口を押さえ、
B 「まっ、待って下さい。謝りますから許して下さい」
A 「調子に乗りすぎてすみませんでした」
京子、無言で見つめる。
京子「(受話口に)もうええわ」と言ってスマホを切る。
A、B、ほっとする。
京子「うちに謝ってもしょうがないやろ?」
うずくまってる高畑を見て、
京子「あのオジサンの治療費、大分掛かりそうやけど、どないしたらええ?」
A、B、慌てて財布から金を出す。
B 「(一万二千円渡し)2人の有り金全部です。これで収めてもらえないでしょうか・・・」
A 「お願いします」
京子「(呆れ)お兄さんらは線が細すぎるわ」
A、B「え?・・・」
京子「こおいうのには向いてへんから早よ足をあろうた方がええよ」
B 「は、はい、そうします・・・」
A 「じゃあ、失礼します」と去る。
高畑を支え起こし、
京子「おじさん、大丈夫?」
高畑「いててて、あいつらは?」
京子「もう消えてしもた。病院にいく?」
高畑「いや、保険証が無いし、しばらくじっとしてたら大丈夫だ・・・」
京子「・・・おじさん、相当悲惨な生活みたいやけど住む家はあるの?」
高畑「人生でやるべき事を一つも出来ないまま年だけは取ったけどオジサンと呼ばれるのはちょっときつい・・・」
京子「ごめんなさい」
高畑「(驚き)タチの悪い子かと思ったら意外と素直なんだね」
京子「(超笑顔で)タチが悪いのは環境のせいで、ほんまはええ子なんよ」
A、B、歩きながら、
B 「あの女の話、お前100%信じたか?」
A 「信じた。さすが、ヤクザに揉まれて育った女だわ・・・」
A 「淡々とした話し方が迫力満点だった。俺達も見習わなきゃな」
○高畑宅
築五十年の木造二階建てアパートの外観。
同、一階の室内
注、タイルの流し。台所に空のカップラーメンが重ねて放置してあり、六畳の室内に敷きっぱなしの布団以外何もない。
コンビニ袋を両手に持ったまま、あ然と室内を見て、
京子「今でもこんなレトロなアパートがあったとは・・・時間が昭和で止まってるみたいや・・・」
高畑、苦笑。
スマホでタイルの流しをカシャッと撮り、
京子「タイルの流しって初めて見た・・・」
壁に取り付けた換気扇をカシャッと撮り、
京子「こんな換気扇、冬どないすんの?冷気がスースーやんかー」
換気扇を撮ってる京子のブラウスの背中にブラが透けてる絵のアップ。
高畑、まぶしそうにそれを見る。
京子が無心の顔で振り向いたので高畑が焦って目を反らす。
二人、大量の食料を広げた畳に向かい合って座り(高畑は胡坐をかき京子は正坐した足を斜めに崩しスカートの奥にパンツがちらっと見える)、
京子「はい、食べて」
京子「こんなけあったらしばらくは餓死せえへんやろ?」
高畑「情けない、高校生に奢られるとは・・・」
京子「あいつらが治療費にくれたお金やから気にせんでええって」
高畑、京子のパンツをチラっと見る。
京子、高畑の視線に気付く。
頬を染め、わざと足をグッと広げて釣り銭の九千円と小銭を渡し、
京子「はい。これお釣り」
高畑「殴られ料って事か、ちくしょー」
高畑が弁当を食べている横で、京子が壁に貼った女の古い一枚の写真を目にし、
京子「昔の恋人?じゃないよね、童貞なんやから」
高畑、グサッと凍りつく。
京子「きゃっ!かんにーん。童貞でも恋はするよね?」
京子「このセピア色の写真に秘められたラブストーリーを聞かせて欲しいわ」
高畑「(自嘲し)ストーリーも何も一方的な片思いだっただけだ」
京子「ええやんか、数日後には死ぬんやから遺言がわりに聞いたげる」
京子「話したら思い残す事なく死ねるでしょ?」
高畑「遺言か・・・」
京子「(頷き)そう遺言」
遠くを見る目で、
高畑「10年前、当時の勤め先に彼女が新卒で入って来たんだ・・・」
ブラウスの背中からブラが透けて見える絵に京子の声、
「うんうん」
高畑「こんなの聞いて面白いか?」
京子「50まで童貞ってのを聞いてるから興味津々やわ」
京子「その人が18下って事は今32の女盛りやね?」
高畑「一言で言えば一目惚れ」
高畑「彼女の吐く息までが愛しくて気が狂いそうなほど好きだった・・・」
京子、高畑を見つめる。
高畑「君は童貞って馬鹿にするけど・・・」
京子「名前は京子。それから馬鹿にしてへんから」
高畑「何人かと付き合ったけど一生の伴侶と思える人と出会えなかったから関係を持たなかっただけだ」
高畑「死ぬほど好きじゃなきゃ寝ても虚しいだけだろ?」
京子、高畑を見つめて頷く。
高畑「けど、彼女のためなら死んでもいいと思うぐらい人生で初めて恋をしたんだ」
京子「もちろん告白したよね?」
高畑「(頷き)私と関わったら貴男の人生が台無しになるって、訳も言わず断った翌日に彼女は会社を辞めてしまった・・・」
高畑「告白した時に怯えてるように見えたのがいまだに気に掛かってるんだが・・・」
京子「そりゃ、よっぽど深い訳があったんやわ」
京子「でなけりゃ、おじさんみたいなええ人を振る訳ないもん」
高畑「私も会社を辞めて彼女を必死に探したけど、とうとう手掛かりを掴めないまま気がついたら50になってた・・・」
京子、あ然として目尻を濡らす。
高畑「な、ストーリーもクソもないだろ?」
小指の先で目尻を拭い、
京子「一目惚れした人をエッチもしてへんのに10年も想い続けるなんて尊敬するわ。価値ある童貞や」
高畑、京子の太腿を見つめる。
京子、高畑の視線に気付く。
高畑「女子高生の生々しい肌をこんな間近で見られるとは・・・」
京子、高畠を見つめながら足を開く。
京子のパンツを見てゴクッと唾を飲み、
高畑「ムっチムチ・・・」
高畑「真っ白い太腿から若さがムンムン匂い立ってくるようだ・・・」
切なげな目で見つめ、
京子「うちでよかったら・・・」
京子「死ぬ前にさせたげてもええよ・・・」とブラウスの上のボタンを外す。
高畑「え・・・?!」
上はブラだけの姿で立った京子がスカートのホックを外す。
高畑、欲情した目で魅入りツバを飲む。
京子の足首にスカートがファサと落ちる絵のアップ。
つづく
四百字詰原稿用紙換算15枚
ページ数や内容に縛りのないweb漫画掲載を想定しておりネームがなくても順番にコマが起ちあがるように書いてあります。季節は常に真夏である。
登場人物
香山京子(16)165㎝。一年生。12話に登場。きりっとした美人で組長の娘。
高畑(50)優しそうだがどこか崩れた雰囲気を漂わせている。
悪相の不良A、B(共に25)

N=ナレーション
ハローワークの外観。
粗末な服装で生活に疲れ果てた暗い顔でハローワークから出てきた高畑のN『毎日通ったって50歳の男を雇ってくれる会社なんか有る訳ないよな・・・』
空を見てため息を吐き、
高畑(フーッ、いよいよもう死ねって事か・・・)
空の絵。
○小さな公園
閑静な場所にある小さな公園。公園の外にパン屋の車の屋台が出ている。
高畑、パン屋を見て腹をグーと鳴らす。高畑、小銭入れを逆さにして有り金の300円を握り締める。
高畑、ベンチに座ってパンを食べている。
目の前のベンチに香山京子が座る。
注、京子の服装は半袖カッターにミニのスクールスカート。
京子、絶望的な顔でパンを食っている高畑を興味深そうに見る。
京子「飲み物もなしでよお喉がつまらへんね?」
高畑、感心なさそうに京子に目をやる。
高畑が京子を無視して立ち上がったので京子が少し驚く。
高畑、水飲み場で水を飲む。
高畑、元のベンチに戻ってくる。
どさっと座って溜息をつく。
ずっとベンチに座ってた京子、高畑を見つめてじわっと股を開く。
高畑が全く興味を示さないので京子が驚く。
京子、ガバッと足を開いてパンツを丸見えにする。
離れた所からそれを見た不良A、B、が驚く。
A、B、顔を見合わせてニヤッとする。
無関心な高畑に、
京子「ねえおじさん、うちってそんなに魅力ない?」
高畑、ぼーっと京子を見る。
京子「こんなピッチピチの女子高生のアソコを見ても興奮せえへんの?」
高畑「(暗い顔で)50歳で童貞・・・」
京子、驚く。
高畑「一つとして楽しい事のなかったクソみたいな人生だった・・・」
高畑「明日か明後日には飢え死にする私はこの世のあらゆるものに興味が無くなったんだよ」
京子、興味深げに見つめる。
高畑「貧乏神が移るから私に関わっちゃだめだよ」
京子「うちの方こそ関わらんほうがええよって、関わってるのはうちの方か」
高畑、虚ろに空を眺める。
京子、グーッと股を全開にする。
高畑、まったく関心なし。
突如高畑の頭をぐーっと押さえつけ、
A 「おっさんインポかよ」
A 「こんな可愛い子が股をおっぴろげてんのにちゃんと見て勃起してやれよ」
京子、無表情で二人を見る。
A、高畑の顔にヒザ蹴りを入れる。
高畑「ぐあっ」
京子「ちょっと」と立ちあがる。
その京子を捕まえ、
B 「すぐ済むから邪魔すんな」
A、高畑の腹と顔を「ガヅッ、ドゴッ」と蹴りまくる。
京子が悶絶した高畑に駆け寄ろうとするがBに捕まれ、
B 「どんな関係か知らねえけど、こんなオジンより俺達と遊ぶ方がずっと楽しいぜ」
A 「稼ぎたいんなら俺達が味見した後でもっと筋のいい客を紹介してやるからよ」
無表情で、
京子「お兄さんら度胸あるんやね」
A、B、え、という顔をする。
京子「退屈やから遊んであげてもええよ」
A、B、顔を見合わせてとまどう。
京子「香山組の娘って分かっても遊んでくれるんやろ?」
A 「(焦り)おい、ハッタリかますんじゃねえぞ、香山組ってあの超武闘派の・・・」
B 「(焦り)マジで言ってんのかよ?」
憐憫の目で見つめ、
京子「焦ってもおて、やっぱりそんなタマやないか」
B (女子高生がタマなんて言葉使わねえし・・・)
京子「うちがあんたらの顔を憶える前に消えた方がええよ」
京子「どこに逃げても30分以内に探し出すけどな」
A、B、顔を見合わせてたじろぎ、
A (全然ビビらないし、話し方が不気味すぎる。どう思う?・・・)
B (探し出すって言葉が引っ掛かる。この女マジやばいぞ)
A、B、突然へりくだり、
A 「冗談。ほんの冗談だからもう忘れてくれ」
B 「オジンにゃ悪かったけど、あんたならすぐに別のカモが引っ掛かるから、なっ」と二人去りかける。
スマホを耳に当て、
京子「あんたら30分後な」
A 「(慌て)ちょっ、待ってくれ、謝ってんじゃねえかよ」
京子「なんやて?」
A 「え・・・」
京子「お父ちゃんの前でそんな物言いが出来たら本気でつきおうたるわ」
スマホに、
京子「ああ、うち京子やけどちょっとお父ちゃんと代わってんか」
A、B、凍りつく。
京子のスマホの通話口を押さえ、
B 「まっ、待って下さい。謝りますから許して下さい」
A 「調子に乗りすぎてすみませんでした」
京子、無言で見つめる。
京子「(受話口に)もうええわ」と言ってスマホを切る。
A、B、ほっとする。
京子「うちに謝ってもしょうがないやろ?」
うずくまってる高畑を見て、
京子「あのオジサンの治療費、大分掛かりそうやけど、どないしたらええ?」
A、B、慌てて財布から金を出す。
B 「(一万二千円渡し)2人の有り金全部です。これで収めてもらえないでしょうか・・・」
A 「お願いします」
京子「(呆れ)お兄さんらは線が細すぎるわ」
A、B「え?・・・」
京子「こおいうのには向いてへんから早よ足をあろうた方がええよ」
B 「は、はい、そうします・・・」
A 「じゃあ、失礼します」と去る。
高畑を支え起こし、
京子「おじさん、大丈夫?」
高畑「いててて、あいつらは?」
京子「もう消えてしもた。病院にいく?」
高畑「いや、保険証が無いし、しばらくじっとしてたら大丈夫だ・・・」
京子「・・・おじさん、相当悲惨な生活みたいやけど住む家はあるの?」
高畑「人生でやるべき事を一つも出来ないまま年だけは取ったけどオジサンと呼ばれるのはちょっときつい・・・」
京子「ごめんなさい」
高畑「(驚き)タチの悪い子かと思ったら意外と素直なんだね」
京子「(超笑顔で)タチが悪いのは環境のせいで、ほんまはええ子なんよ」
A、B、歩きながら、
B 「あの女の話、お前100%信じたか?」
A 「信じた。さすが、ヤクザに揉まれて育った女だわ・・・」
A 「淡々とした話し方が迫力満点だった。俺達も見習わなきゃな」
○高畑宅
築五十年の木造二階建てアパートの外観。
同、一階の室内
注、タイルの流し。台所に空のカップラーメンが重ねて放置してあり、六畳の室内に敷きっぱなしの布団以外何もない。
コンビニ袋を両手に持ったまま、あ然と室内を見て、
京子「今でもこんなレトロなアパートがあったとは・・・時間が昭和で止まってるみたいや・・・」
高畑、苦笑。
スマホでタイルの流しをカシャッと撮り、
京子「タイルの流しって初めて見た・・・」
壁に取り付けた換気扇をカシャッと撮り、
京子「こんな換気扇、冬どないすんの?冷気がスースーやんかー」
換気扇を撮ってる京子のブラウスの背中にブラが透けてる絵のアップ。
高畑、まぶしそうにそれを見る。
京子が無心の顔で振り向いたので高畑が焦って目を反らす。
二人、大量の食料を広げた畳に向かい合って座り(高畑は胡坐をかき京子は正坐した足を斜めに崩しスカートの奥にパンツがちらっと見える)、
京子「はい、食べて」
京子「こんなけあったらしばらくは餓死せえへんやろ?」
高畑「情けない、高校生に奢られるとは・・・」
京子「あいつらが治療費にくれたお金やから気にせんでええって」
高畑、京子のパンツをチラっと見る。
京子、高畑の視線に気付く。
頬を染め、わざと足をグッと広げて釣り銭の九千円と小銭を渡し、
京子「はい。これお釣り」
高畑「殴られ料って事か、ちくしょー」
高畑が弁当を食べている横で、京子が壁に貼った女の古い一枚の写真を目にし、
京子「昔の恋人?じゃないよね、童貞なんやから」
高畑、グサッと凍りつく。
京子「きゃっ!かんにーん。童貞でも恋はするよね?」
京子「このセピア色の写真に秘められたラブストーリーを聞かせて欲しいわ」
高畑「(自嘲し)ストーリーも何も一方的な片思いだっただけだ」
京子「ええやんか、数日後には死ぬんやから遺言がわりに聞いたげる」
京子「話したら思い残す事なく死ねるでしょ?」
高畑「遺言か・・・」
京子「(頷き)そう遺言」
遠くを見る目で、
高畑「10年前、当時の勤め先に彼女が新卒で入って来たんだ・・・」
ブラウスの背中からブラが透けて見える絵に京子の声、
「うんうん」
高畑「こんなの聞いて面白いか?」
京子「50まで童貞ってのを聞いてるから興味津々やわ」
京子「その人が18下って事は今32の女盛りやね?」
高畑「一言で言えば一目惚れ」
高畑「彼女の吐く息までが愛しくて気が狂いそうなほど好きだった・・・」
京子、高畑を見つめる。
高畑「君は童貞って馬鹿にするけど・・・」
京子「名前は京子。それから馬鹿にしてへんから」
高畑「何人かと付き合ったけど一生の伴侶と思える人と出会えなかったから関係を持たなかっただけだ」
高畑「死ぬほど好きじゃなきゃ寝ても虚しいだけだろ?」
京子、高畑を見つめて頷く。
高畑「けど、彼女のためなら死んでもいいと思うぐらい人生で初めて恋をしたんだ」
京子「もちろん告白したよね?」
高畑「(頷き)私と関わったら貴男の人生が台無しになるって、訳も言わず断った翌日に彼女は会社を辞めてしまった・・・」
高畑「告白した時に怯えてるように見えたのがいまだに気に掛かってるんだが・・・」
京子「そりゃ、よっぽど深い訳があったんやわ」
京子「でなけりゃ、おじさんみたいなええ人を振る訳ないもん」
高畑「私も会社を辞めて彼女を必死に探したけど、とうとう手掛かりを掴めないまま気がついたら50になってた・・・」
京子、あ然として目尻を濡らす。
高畑「な、ストーリーもクソもないだろ?」
小指の先で目尻を拭い、
京子「一目惚れした人をエッチもしてへんのに10年も想い続けるなんて尊敬するわ。価値ある童貞や」
高畑、京子の太腿を見つめる。
京子、高畑の視線に気付く。
高畑「女子高生の生々しい肌をこんな間近で見られるとは・・・」
京子、高畠を見つめながら足を開く。
京子のパンツを見てゴクッと唾を飲み、
高畑「ムっチムチ・・・」
高畑「真っ白い太腿から若さがムンムン匂い立ってくるようだ・・・」
切なげな目で見つめ、
京子「うちでよかったら・・・」
京子「死ぬ前にさせたげてもええよ・・・」とブラウスの上のボタンを外す。
高畑「え・・・?!」
上はブラだけの姿で立った京子がスカートのホックを外す。
高畑、欲情した目で魅入りツバを飲む。
京子の足首にスカートがファサと落ちる絵のアップ。
つづく