おばさんの落書き部屋

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フェイルセーフの考え方

2011-07-22 10:49:35 | 日記

最近、読んだ本「段取りの技術」の中にフェイルセーフ[fail safe]という考え方の記述があり印象に残った。

fail-safeとは「異常発生時にも安全が確保されるメカニズム」のような意味で
何かがフェイル(故障)しても、セーフ(安全)ということだそうだ。

例えば飛行機には、尾翼をコントロールする系統があり、普通は油圧を使って動かしていて
その油圧系が何らかの異常で遮断されたケースを想定。
その場合に、コントロールするための代替メカニスムが装備されており
仮に一万分の一にもコントロールが壊れてしまった場合でも、代替策が用意されてあり対処出来る。
それにフェイルセーフとして準備されていた代替策も同時に故障してしまう確率は
単純計算で一万分の一の事態が同時に起こる確率は一億分の一。
2~4発あるエンジンのうち1発でも残っていれば飛び続けられるとのこと。

原子力発電所も制御棒用の電源が落ちても水力または重力で制御棒が炉心に入り原発が
停止することになっていた。
果して、 今回の東日本大震災で発生した原発事故はfail-safeの考え方からいうと
ほぼ「ゼロ」に近い確率の中で起きた事故なのだろうか?

人間の力は自然の力には到底及ばない。

今になって思うと原子力発電に関しては人間の作ったものだから、
一万分の一に備える思想でなくても
一億分の一に備える思想が必要があったのでは・・・。
いいえ、それ以前に本当に原子力発電が必要だったのだろうかと思う。