以前、見そびれた映画「少年H」が星ヶ丘三越映画劇場で1/4から上映と知り、一人で出かけた。
昭和初期、名もない普通の市井の家族が「戦争」という時代の渦に巻き込まれ、
どのように生き抜いたか、妹尾河童の自伝的小説の映画化である。
少年の名前「肇」の頭文字「H」が少年の来ていたセーターに刺繍されており、そのまま愛称に
なっていた。
画面は穏やかな幸せな日常から、徐々に不穏な空気が漂い、戦争へと突入して行く様を
描き、戦争の愚かさ、悲惨さを改めて思い知る。
少年Hの父親役に水谷 豊、母親役に伊藤 蘭 が演じており、実際の夫婦でもある二人が
共演というのも珍しいと思う。
平和で物の溢れたこの時代のお正月を過ごす今の子どもたちには想像も出来ないだろうが、
戦争だけはない世の中であって欲しい。