goo blog サービス終了のお知らせ 

「北朝鮮による日本人拉致被害者の救出」を訴えない候補者は、国事に携わる資格がない

2005年09月02日 12時54分24秒 | 政治
 横田夫妻が、拉致問題に熱心な候補者の応援にでかけ、全国を駆けめぐっている。
 だが、全体的にみて、「拉致問題」を訴えている候補者が、前回総選挙と比べて、めっきり減っている。
 街頭で配布されるパンフレットやチラシにじっくり目を通してはっきりと気づくのは、どの政党のパンフレットやチラシにも「北朝鮮による日本人拉致被害者の救出」という文字が見当たらないということである。
 前回の総選挙では、たとえば、安倍晋三幹事長(当時)が、JR吉祥寺駅前で、鳩山邦夫元文相の応援演説をしているのを聞いていると、大部分を「拉致問題」について訴えていた。この選挙区は、民主党の菅直人代表(当時)が立っており、鳩山元文相は、自民党が送り込んだいわゆる「刺客」だった。安倍幹事長は、菅代表を盛んに非難していた。
 今回は、「拉致被害者の救出」や「北朝鮮に対する経済制裁」について、訴える候補者は、極めて少ない。小泉首相の口から飛び出てくる言葉のほとんどが、「郵政民営化」であり、拉致の「ら」の字も出てこない。もうすっかり忘れてしまっているのかと疑われるほどである。これでは、拉致被害者が、ガッカリし、絶望的になるのは、当たり前である。
 「郵政民営化」も大事である。「年金」も大事である。だが、国事にかかわろうとしている候補者に「拉致問題」を忘れてもらっては困るのである。
 国土・国家を外敵から守り、国民の生命・身体・財産を守るために一身を投げ出し、命を賭けて政治を行うのが、政治家であることは、改めて言うまでもない。とくに国政の枢機に携わる国会議員(衆参両院議員)は、それだけの覚悟を持って国事に奔走する必要がある。あってはならないことではあるが、凶刃、凶弾に倒れる危険にも晒されている。
 総選挙の最中、多数の候補者の個々の政治哲学や政治思想、具体的な政策を点検してみると、「国土・国家を外敵から守り、国民の生命・身体・財産を守る」という肝心なところが、腑抜けている感が強い。絶叫の裏で、自分が当選したいだけの「私的な欲望」のみが、剥き出しになっている。
 国会議員は、地方議員と違って、「外交」「国防」「資源エネルギー」「食糧の安全」「教育」「環境」といった国家の基本にかかわる政策について特段の力を発揮して貰わねば困る。「拉致問題」は、言うまでもなく、「国防問題」である。我が国土に不法侵入(領土侵犯罪)して、日本国民を拉致(監禁罪)して、北朝鮮に連れて行き(誘拐)、長期間拘束し、なかには、殺された人もいる(殺人罪)かも知れないのである。しかも、この状態が続いているのであるから、「犯罪」は、現在も進行中(継続犯)である。
 候補者は、何をさておいても、拉致問題に対しての見解、救出の方法、見通しを国民・有権者に語らねばならない。
 この拉致問題をネグレクトして、「国防政策」を語ることはできないのである。「歯の浮くような口先だけの政策」をタラタラと並べられても、肝心要のところがいい加減では、信用できない。国会議員たる資格の有無は、この点にリトマス紙を当てるだけでも、かなりはっきりする。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする