「気持ちのうえでは抵抗はあるが、がんばって欲しい」
宮沢喜一元首相が、27日朝のTBS番組「時事放談」で、ライブドアの堀江貴文社長にエールを送っていた。さすがに大蔵官僚出身でしかも市場論者で鳴らした経済財政政策に強い政治家である。コロンビア大学の政治学者・ジェラルド・カーチス教授も「何でもカネでできると思っていると失敗する」と忠告しつつも、基本的に堀江社長のような青年経営者が登場するのを歓迎していた。
ニッポン放送株の奪い合いをめぐっては、若い世代VS熟年・高齢世代の図式で、若い世代がライブドア支持派、熟年・高齢世代が抵抗派と思われ勝ちだが、視聴者12000人の投票では、熟年・高齢世代にむしろ支持派が多く、若い世代の方に抵抗派が多いという予想外の結果が出ているという。堀江社長がテレビ朝日の番組「サンデープロジェクト」(午前10時~11時45分)に生出演して、キャスターの田原総一朗氏に披露していた。ライブドアが、株式市場が引けた後の時間外にニッポン放送株を取得した割合について、「時間外取引は違法ではないが、発行株式の30%を超えて取得してはならない」とされているのに違反していると批判されている点について、堀江社長は「時間外には、29%取得した」と明かし、違法ではないと力説していた。
この問題について、同じテレビ朝日の番組「スクランブル」(午後0時~55分)に出演した金融評論家のS氏が、「時間外に30%を超えて取得したのは違法であり、ライブドアが負ける」と発言していた。ニッポン放送が新株予約権の発行差し止めを求める仮処分を東京地裁に請求したのに対する批判的な予測である。S氏は、ライブドアとフジテレビ・ニッポン放送との紛争が始まったときから、フジテレビ・ニッポン放送寄りの発言をテレビなどで繰り返している。 日本の株式市場では初めての画期的な判断をすると注目されていて、どのような結論がでるのかはM&A(企業買収)プロでさえ予測が難しいと言われているなかで、フジテレビ・ニッポン放送の肩を持つようなコメントがよくできるものだと不思議に思っていたら、何と産経新聞社系のタブロイド版「夕刊フジ」で、金融関係分野の出来事について連載記事を担当しているではないか。
これでは、フジテレビ・ニッポン放送が負けるとは、口が裂けてもコメントできるはずはない。ヘタなことを言えば、堀江社長がフジテレビの人気番組から引きずり降ろされたように、S氏は夕刊フジの連載担当から降ろされてしまう危険がある。
マスコミに登場してコメントしているその道のプロと称する専門家が、どんな立場でコメントしているかを見分けないと、視聴者は妙な方向に誘導されてしまう。くれぐれのご用心を!
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宮沢喜一元首相が、27日朝のTBS番組「時事放談」で、ライブドアの堀江貴文社長にエールを送っていた。さすがに大蔵官僚出身でしかも市場論者で鳴らした経済財政政策に強い政治家である。コロンビア大学の政治学者・ジェラルド・カーチス教授も「何でもカネでできると思っていると失敗する」と忠告しつつも、基本的に堀江社長のような青年経営者が登場するのを歓迎していた。
ニッポン放送株の奪い合いをめぐっては、若い世代VS熟年・高齢世代の図式で、若い世代がライブドア支持派、熟年・高齢世代が抵抗派と思われ勝ちだが、視聴者12000人の投票では、熟年・高齢世代にむしろ支持派が多く、若い世代の方に抵抗派が多いという予想外の結果が出ているという。堀江社長がテレビ朝日の番組「サンデープロジェクト」(午前10時~11時45分)に生出演して、キャスターの田原総一朗氏に披露していた。ライブドアが、株式市場が引けた後の時間外にニッポン放送株を取得した割合について、「時間外取引は違法ではないが、発行株式の30%を超えて取得してはならない」とされているのに違反していると批判されている点について、堀江社長は「時間外には、29%取得した」と明かし、違法ではないと力説していた。
この問題について、同じテレビ朝日の番組「スクランブル」(午後0時~55分)に出演した金融評論家のS氏が、「時間外に30%を超えて取得したのは違法であり、ライブドアが負ける」と発言していた。ニッポン放送が新株予約権の発行差し止めを求める仮処分を東京地裁に請求したのに対する批判的な予測である。S氏は、ライブドアとフジテレビ・ニッポン放送との紛争が始まったときから、フジテレビ・ニッポン放送寄りの発言をテレビなどで繰り返している。 日本の株式市場では初めての画期的な判断をすると注目されていて、どのような結論がでるのかはM&A(企業買収)プロでさえ予測が難しいと言われているなかで、フジテレビ・ニッポン放送の肩を持つようなコメントがよくできるものだと不思議に思っていたら、何と産経新聞社系のタブロイド版「夕刊フジ」で、金融関係分野の出来事について連載記事を担当しているではないか。
これでは、フジテレビ・ニッポン放送が負けるとは、口が裂けてもコメントできるはずはない。ヘタなことを言えば、堀江社長がフジテレビの人気番組から引きずり降ろされたように、S氏は夕刊フジの連載担当から降ろされてしまう危険がある。
マスコミに登場してコメントしているその道のプロと称する専門家が、どんな立場でコメントしているかを見分けないと、視聴者は妙な方向に誘導されてしまう。くれぐれのご用心を!
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