奈良県橿原市にある「久米寺」は、畝傍山(うねびやま)の南に位置する仁和寺(にんなじ)別院の真言宗のお寺で、橿原神宮(かしはらじんぐう)の一の鳥居を南に入ってすぐのところにあります。
今回は、アジサイの花が見頃の「久米寺」を紹介したいと思います。6月の第3日曜日には、『アジサイ祈願』が行われるようです。
「久米寺」は、一般に「久米(くめ)の仙人」の伝説にちなんだ寺として知られていますが、もともとここは久米部(くめべ)の武人の住んだ地といわれ、推古(すいこ)天皇2年の時に聖徳太子の弟だった「来目皇子(くめのおうじ)」の創建と伝えらる古寺です。
「来目皇子」が幼少の頃眼病を患い両目を失明しましたが、聖徳太子のお告げにより薬師如来に祈願したところ平癒したと言われています。これにより皇子は、自らを「来目皇子」と称したということです。創建のきっかけは、推古天皇の眼病全快のお礼だったと言われ、本尊の薬師如来は、眼病に効くと言われているようです。
創建は聖徳太子の弟、「来目皇子(くめのおうじ)」とも「久米仙人」ともいわれますが不確かです。この「久米仙人」は飛行の術を得て空を飛んでいるときに、川で洗濯中の娘の姿に目がくらんで墜落したというエピソードを持つ伝説の人です。
境内から発掘された礎石や瓦などから、奈良時代には存在したと考えられています。金堂、観音堂、多宝塔などが木立につつまれて、古寺らしい雰囲気をかもしている素敵なお寺です。
境内いっぱいに咲くアジサイの花が丁度見頃で、人影もまばらなせいかのんびりと散策することが出来ました!
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