立岩真也さんが7月31日午後、悪性リンパ腫のため京都市左京区の病院で死去されたとのこと。享年62歳。
大変驚き、かつショックを受けました。
立岩さんとは、1980年代半ば、施設に閉じ込められていた重度身体障がい当事者たちが、
施設を離れて地域で自立生活を決行し始めた頃、
その彼らの支援をし、介助に入って半ば生活を共にし、
共に闘い、共に怒り、共に悲しみ、そして何より共に笑い合った夢のような時代に、
そう、今の私の原点の時代に、
同じ当事者宅に関わることのあったお1人でした。
立岩さんが最初に公刊された、安積遊歩さんたちとの共著『生の技法』の中にふんだんに載せられた、
たくさんの写真の群れの中には、当事者宅で私の制作した物も収められています。
つい最近のような、はるか遠い昔のような、あの当時の光景を思い浮かべるにつけ、
言葉を失うほかありません。
心よりご冥福をお祈りします。
このたび、ポリヴェーガル理論関連で、私の最新論文2本が、相次いで公表されました。
1つは、6/28発売の『わが国におけるポリヴェーガル理論の臨床応用』に収められた、
「こころに安全を育むこと/からだに安全を育むこと」という論文で、
ポリヴェーガル理論が心理療法にも身体療法にも共通のプラットフォームとなりうる基本的な論点をまとめた小文です。
もう1つは、6/30に発表された、オンライン雑誌『<身>の医療』第7号に収められた、
「コロナ禍・トラウマの時代・ポリヴェーガル理論」という論文で、
内外でも初かもしれない、ポリヴェーガル理論の社会心理学的な考察です。
オンライン雑誌なので、誰でも自由にWeb上で読むことができます。 →こちら
興味ある方は、目を通して下さるとうれしいです。
このブログでは、こころ・からだ・社会のつながりを深く掘り下げて考えるために開設されました。
こころはからだとの関わりなしにはありえないし、からだはこころとの関わりなしにはありえない。でもそのからだ~こころは、他のからだ~こころ、つまりは社会においてこそはじめてありうるものです。またその社会はどうかといえば、個々のからだ~こころの関係性においてこそはじめてありうるものです。
心理学と医学と社会学の交差するところ。心理学でも医学でも社会学でも零れ落ちてしまうスキマの領域。そこを掘り下げることで、僕らの存在というものを考え直し、さまざまな時事的・社会的な発言も行なっていこうというブログです。
まずは、他の掲示板にすでに掲載中だった、「3・11後に向けて」という論考の既載分を再録しなおしておきます。
続編は近日中にアップしますので、乞うご期待!!