クロスバイクで元気

念願叶った定年退職の身は、先立つ物は細く時間は太くの狭間。
歩いて、自転車に乗って感じたことを、気ままに書き続けます。

前野麗子さんのカメラアイが、“ 生命の輝き ” を表現しています

2014年06月06日 19時32分35秒 | 写真展
案内葉書に掲載された写真のとおり、期待にたがわず素晴らしい写真ばかりです。
命あるものの姿を “ 生命 ( いのち ) の輝き ” として捕えたいという写真家の思いが、いともすっきりと自然の夥しい色合いを写真として固定しています。
「 刻の断片 前野麗子 写真展 」 の作品の一枚一枚には、写真家の優しい思いが、自然の織りなす美しい造形が、素敵なカメラアイで表現されています。

「 写真にのめり込んで、家族の方はなんておっしゃってますか? 」 という私のピント外れの質問にも、にっこり微笑んで 『 のめり込んでいませんよ。ちゃんと仕事もしていますし。 』 と丁寧に応えられる前野さんでした。

「 刻の断片 前野麗子 写真展 」 は、8日(日)まで名古屋市中区栄四丁目の市民ギャラリー栄で開催中です。
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八島正明さんが表し出す世界には、創作活動における生きる力がまざまざと打ち込められています

2014年06月06日 14時57分19秒 | 美術展
初めてお目にかかる画家の瞳から浮き出る雰囲気を間近に感じた私。
「 あれっ、50歳台かな。 」 と心の中で叫びます。
思い切って聞いてみた画家の年齢は、なんとびっくり77歳、昭和11年のお生まれです。
77歳と伺った後でも、そのようなお歳にはみえません。
とにかく、仕草が若いのです。

さて、年齢のことはさておいて、昨日拝見した 「 八島正明展 」 。
何回見ても、きれいに整理整頓された画家の情念が画布に潜り込み、画布一面から発する画家の気は、心地よい力強さで私に迫ってきます。

木綿針一本で塗り込めた黒や白の油彩を削り取る画家の製作過程は、きっと鬼気迫るものがあるでしょうね。
会場に展示してあった80号や100号だと1日6時間、1ヶ月くらいで仕上げられるといいます。
最初から最後まで一貫した気で自身を鼓舞していくのは、厖大なエネルギーが必要でしょうね。

会場の作品に描き込まれた人物。
「 私景 ( 鏡の中の少女 ) 」 の幼い3、4歳くらいの女の子は、画家のお嬢さんです。
後ろ向きに正座した女の子には、荊が幾本も女の子の背中を包み込むように描かれています。
「 この絵を見て、お譲さんはなんて言われてますか? 」
『 家内が、かんかんで、こんな怖い絵は娘に見せられないと言っていて、娘には見せていないんですよ。 』 と淡々と答える画家。
きっとご自身の思いを、作品を通じてお譲さんに伝えたいことでしょうね。
でももう既に、こっそりとお譲さんは作品に触れられてるかもしれませんね。

会場正面左側には100号の 「 針箱 」 。
画家のお母さまが和裁で実際に使ってみえたもの。
その針箱に入っていた木綿針が画家の表現世界の基点となっており、お母さまの姿と一緒に描き込まれた針箱には、画家の創作活動における生きる力がまざまざと打ち込められています。

写真は、 「 針箱 」 です。
実際の作品の素晴らしさを写しきれていなくて、八島さん、申しわけありません。

( 八島正明展は、6月22日(日)まで、名古屋市中区錦1丁目のギャラリー名芳洞で開催されています )
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