『 造る時に見るのはモデル。 』
『 モデルは、だいたいが男性で、女性には興味無し。 』
『 かといって、同性愛者ではない。 』
軽妙なトークで20世紀を代表するスイス生れの彫刻家ジャコメッティを語るのは、清須市立はるひ美術館館長の高北幸矢さんです。
高北さんは濃いグレーの山高帽子をかむり、帽子の巻きの部分は白、灰、黄、灰、赤の渋い5層色、かっこいいですね。
さて、昨日聴いた「線の彫刻家ジャコメッティ、限界の造形・精神性。」と題する館長トーク。
ジャコメッティは修行僧のようであり、アトリエから出たことが無いとは、興味津々です。
高北さんは、ジャコメッティの作品を更に評します。
押しつけがましくない。
無言。
飽きない。
味わい深い。
肉体をそぎ落とした。
精神性。
禅の世界に通じる。
モデルになったのは弟、そして日本人の哲学者で17歳年下の矢内原伊作がほとんどだといいます。
アーティストは自分をモチーフにすることが多い。
岸田劉生が娘麗子を繰り返し描いたのも、自分に似ているからではないかと高北さんは続けます。
人間の顔を描くと自然と自分に似る、なぜならば自分の顔が一番想像しやすいから。
そういった意味で、弟は当然ながらジャコメッティに似てるであろうし、矢内原もジャコメッティに似た彫りの深い顔立ち。
ジャコメッティは、モデルの心を見て、モデルの心から感じるもの、ひいてはモデルの魂を表す。
ジャコメッティの作品には、表情に存在感があり、作品を見る角度によって存在感の在り方が変わる。
ジャコメッティは、時として、顔を風景のように見ていた。
目は湖であり、鼻は山となる。
ジャコメッティの興味の中心には顔があり、顔こそが不思議な、難しい、そして面白く、やりがいがある創造物である。
ところで、2つ見せていただいた妻アネットをモデルにした彫塑は、分かりやすい別嬪さんに造っていたのは、たまたまその作品がそうだったのか、あるいは妻が怖いからなのかな。
とにもかくにも、スイス紙幣には、ジャコメッティの作品と肖像が刷り込まれているといいますから国民的英雄なんですね。
昨日は、高北さんのお話でジャコメッティの基礎を楽しく理解できました。
ありがとうございました。
『 モデルは、だいたいが男性で、女性には興味無し。 』
『 かといって、同性愛者ではない。 』
軽妙なトークで20世紀を代表するスイス生れの彫刻家ジャコメッティを語るのは、清須市立はるひ美術館館長の高北幸矢さんです。
高北さんは濃いグレーの山高帽子をかむり、帽子の巻きの部分は白、灰、黄、灰、赤の渋い5層色、かっこいいですね。
さて、昨日聴いた「線の彫刻家ジャコメッティ、限界の造形・精神性。」と題する館長トーク。
ジャコメッティは修行僧のようであり、アトリエから出たことが無いとは、興味津々です。
高北さんは、ジャコメッティの作品を更に評します。
押しつけがましくない。
無言。
飽きない。
味わい深い。
肉体をそぎ落とした。
精神性。
禅の世界に通じる。
モデルになったのは弟、そして日本人の哲学者で17歳年下の矢内原伊作がほとんどだといいます。
アーティストは自分をモチーフにすることが多い。
岸田劉生が娘麗子を繰り返し描いたのも、自分に似ているからではないかと高北さんは続けます。
人間の顔を描くと自然と自分に似る、なぜならば自分の顔が一番想像しやすいから。
そういった意味で、弟は当然ながらジャコメッティに似てるであろうし、矢内原もジャコメッティに似た彫りの深い顔立ち。
ジャコメッティは、モデルの心を見て、モデルの心から感じるもの、ひいてはモデルの魂を表す。
ジャコメッティの作品には、表情に存在感があり、作品を見る角度によって存在感の在り方が変わる。
ジャコメッティは、時として、顔を風景のように見ていた。
目は湖であり、鼻は山となる。
ジャコメッティの興味の中心には顔があり、顔こそが不思議な、難しい、そして面白く、やりがいがある創造物である。
ところで、2つ見せていただいた妻アネットをモデルにした彫塑は、分かりやすい別嬪さんに造っていたのは、たまたまその作品がそうだったのか、あるいは妻が怖いからなのかな。
とにもかくにも、スイス紙幣には、ジャコメッティの作品と肖像が刷り込まれているといいますから国民的英雄なんですね。
昨日は、高北さんのお話でジャコメッティの基礎を楽しく理解できました。
ありがとうございました。