映画日記(ためし)

映画の印象を、悪い、ふつう、よい、の三段階で表現したいと思います。
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『9 songs』

2006年10月15日 | Weblog
2005年12月03日 の再掲


迷ったが、ふつう。

マイケル・ウィンターボトム監督
キーラン・オブライエン、マルゴ・スティリー出演

イギリスで、男がアメリカの学生と出会い、別れるまで。
が、映画の中では、9のライブと南極とイギリスと、やっている男女の姿だけ。

要するに実験映画なのよ。DVDのおまけの監督インタビューで、本人が言っていたから間違いない。このインタビューは映画作りに興味のある人は観てほしい。スポンサーなしで、デジタルビデオで、自分の好きなように撮ったらしい。ちゃんとした商業映画を撮っている人が、こういう撮りかたをするのだ。

それと、ストーリーがないので、わたしはあまりエロいとは感じなかった。これは個人差があるだろうが、わたしはストーリー重視エロなのだ。
脚本はなく、会話はすべて即興で組み立てられ、撮影のために照明をあてることはなかったそうだ。『code46』も同じ監督だが、この監督の映像は信用できる。
わたしがロック好きだったら、評価はよいだったかもしれない。


『ゴシカ』

2006年10月15日 | Weblog
2005年11月29日 の再掲


ふつう。
マシュー・カソビッツ監督。
ハル・ベリー、ペネロペ・クルス、ロバート・ダウニーJr.出演

惜しい。霊感探偵ミランダかなんかにして、そっちの世界をもう少し強調すれば、もっと良くなったと思う。現実世界の事件があって、そちらのほうがどうもうまく説明できていない。
たとえばクロエ(ペネロペ・クルス)が事件解決後に退院しているが、なんで? クロエのことに関する説明が足りない。それから、院長が殺されて、最後まで見ると客は納得できるが、あのことを裁判でどのようにして説明するのか? 説明不可能だろう。ミランダが現実世界で自由になれるはずがない。シリーズ化できそうな脚本だったが、現実世界のほうのツメが甘い。年齢規制を逃れるためであろうが、見えそうで見えないハル・ベリーのおっぱい。残念!!

『アメリカン・サマー・ストーリー アメリカン・パイ2』

2006年10月15日 | Weblog
2005年11月28日 の再掲


ふつう。
アメリカの性春もののコメディ。
ジェームズ・ビー・ロジャース監督
ジェイソン・ビッグス、ミーナ・スバーリ出演

前作の『アメリカン・パイ』はけっこうおもしろかったと思ったのだが、これはノリがいまひとつ。
ただし、ジムとジムの父親の掛け合いは出色のデキ。
父親の言うことはすべて正しくて、ハート・ウォーミングですらあるのだが、発言の場所とタイミングがズレているために、爆笑ものとなってしまう。
このシーンをもう少し増やせば、デキが変わったと思う。
それから、下品なところはあるが、エッチなシーンはほとんどない。おっぱいが1回でてきたくらいか。英語がわかれば、言葉はかなり下品そうだ。


『夢見る頃を過ぎても』

2006年10月15日 | Weblog
2005年11月27日 の再掲


よい。

P・J・ホーガン監督
キャシー・ベイツ、ルパート・エヴェレット、メレディス・イートン出演

奇妙な味のミュージカル・コメディ。タイトルからもわかる通り、おっさんおばさんにチクリとくるところもある。出演陣が豪華。

有名な男性歌手が殺され、そのファンの主婦とその息子の嫁さんと、歌手の恋人の男性がタッグを組み、犯人を捜す。

脚本がしっかりしているのかいないのか、よくわからないできで、途中かなり下品なところもある。その部分とメインのストーリーがうまくマッチしていないような気がするが、最後まで見ると、めでたしめでたしになってしまうのは、歌の力か?
原題のunconditional love とは、無条件の愛という意味らしい。映画の中で出てくる。


『ブラザーズ・グリム』

2006年10月15日 | Weblog
2005年11月25日 の再掲


よい。
テリー・ギリアム監督
マット・デイモン、ヒース・レジャー、レナ・ヘディ、モニカ・ベルッチ出演

大時代、大げさ、ケレン味たっぷりは、いつものことだが、悪夢的、毒という点ではいつも通りではない。そういう点ではこれまでのギリアムファンが、物足りなさを感じるのも首肯できる。
しかし、では、この映画をブラインドテストで、素の状態、何も情報がない状態で観たとしたら、どうだろうか、わたしは、ふつうより上という評価だ。
二時間最後まで飽きさせない展開は見事だと思う。

なんたって、テリー・ギリアムは呪われているのだ。『ロスト・イン・ラ・マンチャ』を観るとわかる。その呪われた状態で、よく、まともな映画を撮ったものだ。ペッ。

『野獣の青春』

2006年10月15日 | Weblog
2005年11月22日 の再掲


よい。

鈴木清順監督、大藪春彦原作
宍戸錠、渡辺美佐子、小林昭二、金子信雄出演

日活アクション映画の範疇にはいるのだろうか。
テンポ、音響、キャバレーのマジックミラー、映画館のスクリーンの裏などの設定がすばらしい。
刑事の同僚が謎の死を遂げ、その謎を解くために、汚職で解職された男がヤクザにはいり、真相に近づいていく。

キャバレーの場面から、その裏手のマジックミラーの部屋にはいったときにドキモを抜かれる。宍戸錠の肉体も美しい。


『ターミナル』

2006年10月15日 | Weblog
2005年11月20日


ふつう。
スティーヴン・スピルバーグ監督
トム・ハンクス、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ出演

う~~む、スピルバーグは大丈夫か?
言葉の通じないトム・ハンクスに対してクーデターが起こったことを、ポテト・チップスとりんごで説明するシーン、くさすぎる。あとは、そんなに悪くはないが、特によさも感じない。
ゼタ=ジョーンズとのエピソード、缶のエピソード、その他の話がブツギリになっている感が強い。
『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』は同じ組み合わせでかなりよかったと思うが。


『愛の落日 クワイエット・アメリカン』

2006年10月15日 | Weblog
2005年11月20日


ふつう。
フィリップ・ノイス監督
マイケル・ケイン、ブレンダン・フレイザー、ドー・ハイ・イエン、チー・マ、レイド・セルベッジア出演

レンタルビデオ屋さんで見かけてそのまま借りたが、ネットで調べると、グレアム・グリーン原作らしい。

1952年のベトナムが舞台。
イギリスの新聞記者がアメリカ人に愛人を取られるが、そのアメリカ人には秘密があった、という話。
政治サスペンスと女性の取り合いがうまくミックスされていない。
ブレンダン・フレイザーとドー・ハイ・イエンのからみもうまいとは思えない。
落ち着いた映像は美しい。


『パニッシャー』

2006年10月15日 | Weblog
2005年11月16日 の再掲


わるい。

ジョナサン・ヘンズリー監督
トム・ジェーン、ジョン・トラボルタ出演
マーベル・コミックが原作

ロシア人の殺し屋のところとか、そんなに強くないヒーローとかおもしろい部分もあるのだが、あくまでも部分でトータルがおもしろくない。
コミックが原作だが、おそらく、『狼よさらば』あたりが、その大元としてある。
潜入捜査官が家族を殺され、リベンジに向かうという話。

アクションで復讐するのか、知性で復讐するのか、的を絞れていないのに、長すぎる。
とても惜しい気がする。


『サヨナラCOLOR』

2006年10月15日 | Weblog
2005年11月14日 の再掲


じんわりとよい。長続きして、あとから効いてくる。
メインのストーリーに、コメディのスケッチがつなげられるという形。
出演陣が豪華すぎて、全部は見分けられない。サイトによると、

永積タカシ、ビッケ、原田郁子、忌野清志郎、北川悠仁、田島貴男、斉藤和義、浜崎貴司、高野寛

というミュージシャンが参加していて、もちろん、プロの俳優さんも出ている。

原田郁子はわかったが、あとは自信がない。

元ストーカー気質の男が医者になり、そこに高校時代のあこがれのマドンナが患者として訪れてくる。メインストーリーはありきたりだと思うが、観たあとでほんわかいい気分だ。

今のBGMは、ハナレグミの『帰ってから歌いたくなってもいいようにと思ったのだ』なのだ。

『ガタカ』

2006年10月15日 | Weblog
2005年11月13日 の再掲


よい。

アンドリュー・ニコル脚本・監督
イーサン・ホーク、ユマ・サーマン(外国人はウマと言ってるぞ)、ジュード・ロウ、アーネスト・ボーグナイン出演

遺伝子管理が徹底された近未来、自然分娩で、性格や肉体的欠点、寿命までもあらかじめ予見された人間が、遺伝子的エリートと入れ替わり、自分の夢を追求する。
キモはどのようにして、遺伝子チェックをすり抜けるかで、スタイリッシュ・SFサスペンスというキャッチ(ちょっとアレだが)も嘘じゃない。なんの情報もなく初めて観たとき、フランス映画かな(英語なのに)と思った。

ガタカ(GATTACA)とは、DNAのよっつの塩基、グアニン(G)、アデニン(A)、チミン(T)、シトシン(C)、からつくったらしい。
この監督は『シモーヌ』も撮っていて、こちらは、CGで作った人造キャラクターが人気が出すぎて、製作者にまで影響が出てくる話。このふたつで、どことなく、監督の言わんとすること、趣味が伝わってくる。
掃除係の世話役でアーネスト・ボーグナインが出てくるのも嬉しい。


『サイドウェイ』

2006年10月15日 | Weblog
2005年11月11日 の再掲


よい。落ち着いたコメディ。
アレクサンダー・ペイン監督
ポール・ジアマッティ、トーマス・ヘイデン・チャーチ、ヴァージニア・マドセン、サンドラ・オー出演。

もしかしたら、この監督の作品(『アバウト・シュミット』)は、歳をとらないと理解しにくいのかもしれない。『アバウト・シュミット』は、わたしの評価は普通。

売れない俳優のトーマス・ヘイデンが一週間後に結婚することになり、バチェラー・パーティー代わりに、英語教師で作家志望のポール・ジアマッティとワイナリーを巡る旅に出る。

どこかで観た顔だなと思っていたら、ポール・ジアマッティは『アメリカン・スプレンダー』(大好き)にも出ている。それと、東洋系のサンドラ・オーも何回か観ていると思ったら、『フル・フロンタル』、『ブルー・イグアナの夜』に出ている。後者で、印象的なストリッパー兼詩人(!?)をやっていたと思う。

ポール・ジアマッティのイジケ具合、情けない男を楽しめるかどうかで評価が変わるだろう。


『バックドラフト』

2006年10月15日 | Weblog
2005年11月09日 の再掲


よい。
ロン・ハワード監督
カート・ラッセル、ウィリアム・ボールドウィン、ロバート・デ・ニーロ出演
火事映画の教科書みたいな作品。
約15年の時間差があるが、『タワーリング・インフェルノ』と比べると、炎の表現が格段に向上している。
サスペンス(誰が犯人か)はたいしたことはないが、カート・ラッセル、ウィリアム・ボールドウィンの兄弟それぞれの、人としての弱みがうまく描かれている。
消防士としては一流だが、周囲に理解されないという弱みをもつ兄、そんな兄を持って、劣等感を持ち、何事もうまくいかない弟。
放火魔のドナルド・サザーランドもいい味を出している。



『銀河ヒッチハイクガイド』

2006年10月15日 | Weblog
2005年11月08日 の再掲


よい。
宇宙的バカコメディ映画。
内容に関しては説明しにくいので、公式サイトへどうぞ。

http://www.movies.co.jp/h2g2/

ダグラス・アダムス原作
ガース・ジェニングス監督
マーティン・フリーマン、ズーイー・デシャネル、サム・ロックウェル、モス・デフ、ジョン・マルコヴィッチ出演

イギリス系のバカ映画が好きな人は押さえなくてはならない。
おおむかし、新潮文庫でこの原作を読んで楽しめた人は楽しめる。いまは別の会社から復刊しているようだ。

上の写真は、優秀すぎて悲観的なロボット、マーヴィン。

『ステップフォード・ワイフ』

2006年10月15日 | Weblog
2005年11月02日 の再掲


フランク・オズ監督
ニコール・キッドマン、ベット・ミドラー、グレン・クローズ、 クリストファー・ウォーケン出演。
よい。

コメディ。
以前にも映画化されているらしいが、そちらは観ていない。
評判は悪いらしいが、これくらいの気楽なコメディに目くじらたてなくてもいいのではないか。
サスペンスとかミステリーと勘違いしているんじゃないか?
ステップフォードという地名の奥さんたちの映画。
クリストファー・ウォーケンは不気味な役も似合うが、こういうコメディにもっと出てもらいたい。

マイクロソフトやナサやマテルがよく認めたもんだ。
ニコール・キッドマン以外の妻たちの大時代な髪型だけでも笑える。
秘密に期待せず、素直に笑っていけば、十分楽しめると思う。