友人が自宅でヘアサロンをやっていて、
もう十数年も彼女のサロンに通っている。
今回は忙しい中、合間にちょっと入れてもらい、
わたしが行ったときにはもうひとりのお客さんもいた。
待ち時間の間に向田邦子さんの本を取り出して
読み出したら可笑しくて声を出して笑ってしまい、
「ジョーは何を読んでるの?」と聞かれ、
「あ、これはね、わたしの好きな日本の作家のエッセイなんだけど
面白くて」と答えたら、
「ちょっと見せて」と覗き込まれ、
「それって、どっち側から読むの?縦に読むの?横に読むの?」と聞かれたので
「こっち側から読んで、上から下に読んでいくの」と指差して見せると
「へーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!」
二人とも驚いて、すこぶる感心していた。
確かに文字も不思議な感じだろうけれど、
考えてみれば英語の本って右から左にページを開くから全く逆だ。
おそらく奇異な本の読み方に見えるに違いない。
わたしはと言えば、こんなに驚かれたことに驚いた。
世の中には自分が知らないことは山ほどあって、
自分の居る小さな世界の常識が簡単に覆されることも多い。
( 因みに写真の箇所はわたしが声を出して笑ってしまったところ )