第三者の評価を意識した生き方はしたくありません。
自分が納得した生き方をしたいです。
(鈴木一朗)
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人知らずして慍みず、また君子ならずや。
(論語・学而)
自分が影でどんなに皆のためにがんばっているか、だれにも理解されなくても、べつにかまわない、そういうのが立派な大人というものだよ。
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国には不思議な王様、住んでいる。
誰も知らない王様が、ひとりで笛を吹いている。
こりすが踊って、歌ってる。
誰も知らない王様が、ひとりで笛を吹いている。
しろかねのお月さん、聴いている。
黙ってそれを、聴いている。
王様、ひとりで笛を吹いている。
カチカチ鳴るは、金時計。
こばとがきょとんと顔を出し、笛の調べに耳澄ます。
王様、笛を吹いている。
ひとりで笛を、吹いている。
(青城澄「薔薇のオルゴール」)