あるウソつきのブログ

日本の左翼が売国的すぎて、本当の左翼がいない事を嘆く、多分左翼的な人のブログです。

民主党にありがとう

2009年09月02日 22時01分21秒 | 政治(鳩山政権)
 とりあえず。民主党に礼を言っておきたい。大阪の中小企業がバタバタとドミノ倒しの如く倒れる事態は避けられた模様。
 
 【47】「間に合わない」補正組み替えは年明け 民主、秋の国会は執行停止のみ

 民主党がこのまま、政権を維持する為に最も有効な手段は、「マニフェストの目玉となった政策を実行に移さない」これだ。
 ご存知の通り、子供手当にせよ、高速道路無料化にせよ、まったく景気対策になっていない。というか、民主党のすべての景気対策を見渡しても、景気を回復させる要素がない。

 そもそも、景気対策とは何かというと、GDPをアップさせる事だ。

 GDPとは国内における支出(フロー)合計だ。

 これと逆に、流通していないお金をストックと呼ぶのだが、ようするに景気対策とは、ストックからフローへ金を移動させる政策なのだ。

 例えば、子供手当の財源としては配偶者控除と扶養家族手当の廃止が考えられているが、配偶者控除も扶養家族手当もフローだ。
 つまり、民主党はフローを絞って別のところに投入しているのであって、これは景気対策ではない。
 「水筒のお茶がなくなってきたから足してあげよう」と言って、話し相手の水筒を奪い取り、中のお茶をヤカンに移し、再度水筒にお茶を注ぎ、「はいどうぞ」と言っているわけだ。これを詐欺といわずしてなんと言うのか。

 一番効果があると思われる方法は、国債を発行し、それでばら撒く事だ。債権者は国債購入で安定運用できるし、政府はめでたく一般国民のストックからフローへ金を回す事ができる。実にシンプル。
 マスコミは、国債発行に対して日本国民に恐怖をばらまいているけれど、それは国がいつか全額キャッシュで国債を国民に返還しなければならない事を前提としている。借金の借り換えを考慮していないのだ。
 有史以来、国の借金を全額返済したアホな国は、1つとして存在しない。国債が国内で消費できている限り、借金なんぞなんぼでも膨らんでかまわないのだ。GDPがデカければ、相対的に借金も資産も多くなる。借金だけを取り上げて日本滅亡を煽るのは、プロパガンダである。

 ところで、俺はなんでこんな説明をしているのかと言うと。
 鳩山がこんな事を言っているからだ。

 【日経】鳩山氏が表明 国債発行は極力抑制

 アホだ。コイツは本気でフローを財源として景気対策を行って効果があると思っているのだろうか。
 この件について、日銀はさっそく牽制球を投げている。

 【毎日】日銀総裁:財源穴埋めのための国債購入に否定的な考え示す

 つまり、民主党が国債を発行しない場合、日銀に国債の購入を依頼する可能性があるわけだ。いわゆるプリンティングマネー。
 これなら確実に経済対策効果は出るだろう。

 しかし、国債が札割れ(買い手がつかない)の場合ならともかく、いきなりこんな事をしてしまうと、金利がいたずらに上昇し、国家危機にも繋がりかねない。普通に国債を発行すべきなのだ。日本人で、自分の持っているストックを国債に割り振りたい人はもっといっぱいいる。銀行だって国債を買いたいのだ。現在じゃぶじゃぶに公的資金投入されてるのに、不景気で借り手がいないんだぞ。
 こんな時、政府が金を使わないでどうする。

 …最早民主党の景気対策の効果は望めないだろう。

 ありがとう!民主党。アンタらが散々邪魔した補正予算を破壊するのをやめてくれて。俺はいろいろな意味で、お礼を言わざるをえない心境になったよ。

 まあ、ちょっと準備期間ができちゃったね…。民主党崩壊は先送りになったかもしれん。ヤツらがよからぬ事をせぬように、しっかり監視していかないといけないね。