落ち着いたたたずまい、東寺五重の塔@京都
きらびやかな東照宮五重の塔@日光
五重の塔でもこんなに違う。日本ではじめて密教を広めた弘法大師、空海の造営したお寺、東寺。木造建築物では最高の高さをほこりますが 色目をおさえたその姿は 落ち着いたたたずまい。これに反し東照宮は 将軍徳川家の趣味なのか 色あざやか。 型は同じでもずいぶん印象が違うもの。
いずれも、落雷などの火災には弱いが、地震には強い耐震構造をもつ建物。地震による倒壊記録はほとんどないらしい。その理由はいまだにすべて解明されていないとは 当時の建築技術の高さに驚き。 釘を使うとその部分から腐ってしまうものですが 複雑な組木構造の塔には釘が使用されていないとか、周囲の柱に接することのない中心をつらぬく心柱の存在が かんぬきとなって積み重なっている各層がはずれないとか いろいろ理由はあるようですが。
東寺の五重の塔は新柱が地中にうめられていて 塔身が縮んだら あわせて新柱を切るという荒療治をほどこして 新柱が屋根をつきぬけないようにして。東照宮の五重の塔では 新柱は珍しい懸垂式。梁からつりさげられていて地面より10cmほど浮いた状態・・ 同じ耐震構造でも違いがあるんですね。 特別公開で中を見学できたのですが タイムアップで かなわず。 またの機会になりました。
丸ビルやスカイツリーなど現代建築にも五重の塔の耐震構造は応用されているそうで その技術レベルの高さがわかります。
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