昨日の続きです。
◎「浪江のこころ通信」総集編の制作について、ご報告いたします。
全国に避難している町民の皆さんの思いを共有し、絆を維持するため毎月の「広報なみえ」に掲載している「浪江のこころ通信」について、これまでの掲載分を一冊にまとめた総集編を制作しております。平成23年7月から平成25年12月までの期間分で、掲載する予定の方は256名と1団体です。震災から3年を迎える今月下旬に、町民の皆さんに配布し、長期化する避難生活の中での心の支えとして、絆の維持につなげていきたいと考えております。
◎農業、水産業について、ご報告いたします。
11月に実施した農業者意向調査の結果を取りまとめたところ、町内で農業を営みたい方は10.3%で、判断がつかない方が42.4%でした。町内での営農を希望する農業者が一定数存在することに希望の光を見出す一方、判断をするうえでの前提条件がまだまだ不足していることを実感したところです。
そういったなか、本年度、北幾世橋地内で行った野菜の実証栽培の結果を取りまとめました。栽培地を反転耕させることにより放射性セシウムを低減させ、土壌分析により必要な施肥をしたうえで、ダイコン、ハクサイ、ホウレンソウを栽培しました。その結果、震災前における地域の平均的な収量を上回る十分な収量が得られ、また品質も高く、放射性セシウム濃度も検出下限値以下で、安全な野菜の栽培ができました。今後の営農再開に向けての明るい兆しであります。
更に、1月には農業農地を考える会の第4回の会合があり、また2月には地域農業再生協議会臨時総会を開催し、町内での農地保全や実証栽培について継続して検討を深めているところです。
次に、除染後の農地保全のための復興組合設立に向けた動きについてですが、2月22日には、酒田地区において行政区や農事組合が主体となり復興組合が設立されました。また、現在除染を進めている高瀬地区、立野下地区についても設立に向けた打合せを重ねているところであります。
有害鳥獣対策といたしまして、10月に捕獲隊を編成し、同月より活動を開始したところ、1月末で、イノシシ96頭、サル10匹を町内一円で捕獲しております。震災前にはほとんど目撃されなかった市街地などにも出現しているような状況であり、引き続き捕獲隊の方々には鋭意活動をしていただきたいと考えております。
水産業については、12月に漁業者の方々に対し行ったアンケート結果を取りまとめたところ、回答者66人のうち、再開をすると答えた方が38人、判断がつかないと答えた方が24人、再開しないが4人という結果で、再開を望む声が多いことがわかりました。町の水産業再開のため、漁業者の意向を反映するよう検討してまいります。
◎3月1日現在の浪江町内での事業者の活動状況について、ご報告いたします。
1月に電気工事業を営む相双電気、自動車整備を営む泉田自動車工業所が、2月には、現在除染業務を営んでいる双葉不動産建設が、3月には同じく、除染業務を営む龍美(たつみ)工業が相次いで再開したことにより、町内で再開した事業者は7事業者9事業所となりました。さらに、再開準備の届け出事業者は15件あり、町内での活動を望む事業者は増加傾向にあります。
今日は、ここまで。