源頼朝と政子の間に大姫という女の子がいた。
この子は、若くして亡くなっている。
大姫6歳の時、人質として鎌倉に差し出された義仲の子義高との痛ましい物語がある。
義高はその時11歳、やがて幼い2人に恋心が芽生え、母政子も応援したという。
しかし、頼朝の命で義高は処刑され、それを知った大姫は病床に伏せ、やがて亡くなる。
政治の野望の陰で散らされたこの悲恋物語は、永井路子「源頼朝」に詳しく綴られて.いた記憶が。
写真は、大姫を祀るお堂。
扇ガ谷の住宅街にぽつんと立っている。
中をのぞくと大姫の守り地蔵尊が見える。
お天気の日には、その地蔵尊の唇が、うっすらと紅を指したように見える。