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電子調理器の故障

2016年05月01日 00時00分01秒 | マニュアル

 すでに二十数年前になるが、単身赴任で函館に移動になった折に購入した電子レンジ・オーブントースターのトースター機能が数週間前から機能しなくなった。電子調理器は、高電圧を使い、周波数も2500Mhz(メガヘルツ)と大変高い。この原理は高周波数(マイクロ波)で、水分子を励起させ、沸騰させることができる。短時間に温度調整ができるので、冷凍品も解凍できる。

 

 水分子は極性といって、プラスとマイナスを持っていて、マイクロ波が当たるとこの極性が入れ替わる。1秒間に24億5000万回入れ替わるため、熱を発生する。しかし、パンやピザなどの水分が少ない食品は、水分が蒸発してしまい、固くなって食べられなくなる。そこで、機能としては焦げ目がつくヒーター(赤外線)を具備していて、トースター機能を利用している。

 

 今回の故障は、ガラス管(陶器)の中に入った電熱線(ニクロム線)が劣化したことによる断線であった。電子調理器・オーブントースターは、よくも30年近く使えたと思い、驚いている。ほぼ毎朝パンを温めるのに使っていたし、単身の時は冷凍食品やレトルトパックを解凍するのによく使った。今やどこの家庭でも普及した優れものである。一方では冷凍食品の普及があって、調理の幅を広げている。最近の機種は詳しくないが、蒸す機能や、様々な料理をこなし、食事の準備に時間をかけないで済むため、忙しい現代人には打って付けの機器であろう。

 

 常識となっているのは生卵である。生卵を調理できないことはないが、殻のまま電子レンジ器の中に入れると、殻によって、蒸気が閉じ込められ、行き場がなくなり爆発する。それを防ぐためには、陶製やガラス製の耐熱容器に殻を割って入れ、ホークで黄身に突き刺し穴をあけることが大切で、穴をあけることによって爆発は防げる。

 

 米国で、ペットの猫を風呂に入れた後、乾燥用に電子レンジ器の中に入れてスイッチを入れ、火傷して猫は死んだということで、訴訟があったとの話があるが、訴訟には、取扱説明書に、ペットの乾燥に使うなとの明示がなかったからだという。電子レンジが世に出てからすぐの話である。本当かどうかははっきりしていない。また、電磁波が出るため、身体に影響するなどとまことしやかに言われたことがあるが、マイクロ波を使っているため、問題はない。

 

 機器自体の故障・修理はメーカーに相談するか専門の家電店へ持参されたい。引き取りも可能だと思う。



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