前々から目論見はあったのだが、今回は4号戦車を作ることにしました。以前にも述べたように、私は4号戦車に対して苦手意識を持っていました。しかし、昔は何も考えずに結構4号やそのバリエーション車両を作っていたものでした。
最近の作品はティーガー、パンターと割とメジャーどころなモノばかりだったので、ここいらで大戦モノとしては避けて通れぬ4号戦車を作ることにしたのですが、4号は種類が多く、どの型式にしようかしばし迷ってしまいます。
しかもほとんどの地域の戦闘に投入されており、ある程度の資料が無いと考証がややこしい事になる。しかし漠然として、シュルツェンの無い、スッキリとした初期の4号にしたいというものがありました。
その中でも、役割というか、性格を支援戦車から対戦車戦闘にシフトしたF2型を選びました。キットはグンゼ産業のもので、現在店頭では見かけないものとなっています。F2を選んだ理由としては、やはり北アフリカでの活躍が有名であること、購入の動機としては、最新のドラゴンのキットよりグンゼのキットが安かった(これが大事)のと、たまにはドラゴン以外のを作りたいと思った、という理由が大きい。まず手に取ってみてまず感じるのは、箱絵の熱さでしょう。
「皆殺しだ!」という感じで、殺す気満々(笑)。バックにはロケット弾が飛び交い、T-34からは火を吹いており、戦闘の緊張感が漂う。割と最近のキットのボックスアートは、あまり動きが感じられない眠い構図が多いのですが、このような迫力のあるものを見習ってほしいものです。
先にも述べたように4号F2型というと、アフリカ軍団のモノが有名ですが、あまりにもベタ(笑)なので、塗装をどうしようか考えています。迷彩ではなく単色モノが続いたのと、東部戦線モノを作りたいという欲求もあるのです。
インストには数種類の指示があるが、「クルスク」を「クルクス」と書いてあるあたり、グンゼのやっつけ仕事(笑)の感がありますが、それもまたよろしい。
まずは下回りから組み立てていますが、現在の目で見るとやはり、部品の精度やディティールの再現度において二昔前のクオリティだなと感じざるをえない。大きなヒケやキズがとても多く、先が思いやられますが、手元のキットをどうにか見られるようにうまく料理するのがモデラーの仕事です。作りずらさの感覚としては、ドラゴンのとも微妙に違う、イタレリのような感じですね。
グンゼというメーカーは、私が全くプラモデルを作らず、他の遊びに夢中になっていた頃隆盛を極めていたので、よく判らないのだが気になってはいました。
ちょっと塗装でごまかせない、看過できないような段差などがあり、「失敗したな・・・ドラゴンのにしとけば良かった・・・」と思う・・・が、しかし、ここであきらめるようになると「未完成病」に陥ってしまう。予想以上にてこずりそうな予感がします。
このキットはほとんどのパーツがプラなので、本当の「プラモデル」感覚で作る楽しみはありそう。この辺もイタレリを感じさせるトコロですね。
4号戦車はタミヤ・ドラゴンの優れたキットが発売されており、見かける作例としても、この2社のモノが圧倒的に多く、私にとってもグンゼのキット自体なじみの薄いものなのですが、結構「完成時のイメージが良い」と聞いているので、手元の資料を参考にしてじっくり作り込んでいきたい。
昨年末からの不景気で、私の会社も帰休が断続的に続いています。GWなどは社会人として初めて経験するくらいの長い休みとなります。その休みを利用して一気にカタチにしようと思います。
まず側面装甲板が微妙に斜め下に向けてきちんと再現されているのに好感をもつ。(前面装甲板が逆台形)何でもないような事かもしれないが、オッ、と感じる瞬間である。