今年に入って初めての活動です。
1月14日に三ツ池公園で雑木林の下草狩りの活動があったので、ちょっとお手伝いもかねて取材に行ってきました。
雑木林は昔、燃料にする薪(たきぎ)を拾ったり、山菜を採ったりするために使われていた森林です。全く手つかずの森林よりも適度に人の手の入った森林の方が、人が利用しやすいだけでなく多種多様な森林生態系が形成されると言われています。
ほとんど人の手を入れない自然のままの森林も大切だと思いますが、人の手の入った雑木林でないとなかなか見られない野草や昆虫たちが存在することは確かです。
三ツ池公園でもエリアを設けて、市民参加の雑木林管理、下草狩りが行われることとなりました。
市民参加の雑木林管理、下草狩りのエリア
コナラ(ドングリを成らす樹種の一つ)のドングリなどが芽生えています。これが将来大きく育つことを目標として、ササなどに周囲を塞がれて枯れてしまわないように下草狩り(ササ狩り)を行ないました。
コナラのドングリの芽生えたもののほかに、木苺の仲間やヤツデ、アケビなども見られ、これらの私の手伝った場所では残すこととしました。また、カマキリの卵も見つかりました。
下草狩りを1時間程度で終わらせた後は園内を一周しながら自然観察を行ない、メジロやシジュウカラ、ヤマガラといった山野の野鳥、池ではカルガモやキンクロハジロ、カイツブリといった水鳥が見られました。
このような作業は、私の父の世代の子どものころや祖父母の若いころまでは、日本のごく普通の生活の中で行われていたといいます。私の父の友人は農家ですが、敷地内にある屋敷林のシラカシの木を伐採して、牛に引かせる農耕器具を作ったという話を聞きました。また、そのころは茅葺屋根の材料のススキを刈り取る萱場(かやば)と呼ばれる場所も町内にあったといいます。
様々な技術が発達して便利な今の世の中と比べたら不便かもしれませんが、それは現代人の私たちの視点での物の言い方です。自然と共存する持続可能な文化としては昔の方が先進的であり、今は後退していくばかりです。その中で、こうした里山活動を体験できることは貴重といえます。