季節というと春夏秋冬の四季なのですが、明治時代になるまで用いられていた旧暦では、二十四節気と言って二十四の季節(節気)がありました。
また、旧暦では曜日がありませんでしたが、七十二候(ななじゅうにこう)というものがありました。
七十二候というのは、24ある季節(節気)をさらに3分割して季節の移り変わりの目安としたもので、一年間全てで72になるので七十二候といいます。
今年2月19日は、旧暦では1月10日。雨水(うすい)という節気に入りました。
2月4日(旧暦12月25日)は立春となっているので、雨水は春の季節の一部、春が深まっていく途中の時季を表した候となります。
さて、七十二候では雨水(うすい)は次の三つに分けられています。
①2月19日~23日:土脉潤起(つちのしょううるおいおこる)
土の水分が凍って固くなっていたのが解け出し、潤った感じになって動き始めることを表わしています。
②2月24日~28日:霞始たなびく(かすみはじめてなたなびく)
気温が上がって水分が水面や土中から蒸発して空気中の水分が多くなり、霞みになるということを表しています。
③2月29日~3月4日:草木萌動(そうぼくめばえいずる)
草木が芽吹き、新緑の時季が始まること。「萌える」とは本来、草木の芽吹きを意味しているのです。
関東地方では先週の2月15日に春一番が吹きました。また、前々回2月18日のの記事のように春の野草たちが花を咲かせ始めています。
季節の移ろいを熟語で表した二十四節気や七十二候。言葉が示す自然の様子を思い浮かべてみたり、実際の自然の様子を確かめてみたりして過ごすのは楽しいものなのではないでしょうか。
今週は冬に逆戻りしたかのような寒さとなっていますす。2月から3月にかけては季節の入れ替わりの時期で寒暖の差があり、三寒四温という言葉もあります。
服装など体温調節の仕方に戸惑う時期でもありますが、風をひいたり体調をくずしたりしないよう、注意してお過ごしください。本格的な春はもうすぐです。