前回に引き続き、貴重になった国産鉄製ポンプの話。
写真は名大のベビーポンプ。
大橋鉄工の名大(MEIDAI)ポンプといえば、堅牢な国産鉄製ポンプの代名詞だったみたい。だったみたいと言うのは、私は知らなかったので。昔々、小中学生の頃に毎日乗っていた家のママチャリには、たぶん国産の鉄製ポンプで空気を入れていたと思います。でも、それが何処のものだったかまでは覚えていません。つい最近まで我が家のフロアポンプは仏式専用のレイザンと、ママチャリ用にはブリジストン製のプラポンプを使っていました。そのプラポンプの調子がすこぶる悪く、英式用のフロアポンプを買い替えたのが事の始まり。
名大のポンプは頑丈で壊れないという評判を聞きつけて探してみましたが、残念ながら大橋鉄工は数年前にポンプの生産を終えてしまった様子。正に私も使っていたプラ製ポンプや、安かろう悪かろうの中国製フロアポンプの普及に伴い生産をやめてしまったんだと思いますが、とても残念。それでも名大ポンプの技術はPanaracer(パナレーサー)が買い取った(引き取った?)という「噂」もあったりして、確かにPanaracerには国産の鉄製フロアポンプがまだありました。真相は分かりませんが、我が家のママチャリ用フロアポンプはMADE IN JAPANの鉄製が良いなぁと考えてPanaracer BFP-SSJW1 を購入。
名大ベビーポンプの話に戻って、シリンダー上蓋には大きく「JAPAN」の文字。
この名大ベビーポンプを知ったのは、ママチャリ用フロアポンプの情報を調べていたときの事。元々はバイクや車の車載用に使われていた製品みたいですが、堅牢な作りは名大ポンプそのもの。非常時の車載用だった事もあり、あまり使われないまま良い状態で残っているケースが多いみたい。
鉄製のポンプ台座とホースの付け根付近。
ホースは外せるので交換可能です。ホースが傷んできたらPanaracerの補修パーツが適合します。私はパナレーサーの補修部品「フロアポンプ用-兼用口金付きポンプホース」というのを買ってみましたが、サイズはピッタリでした。今のところオリジナルの方も空気漏れは無いみたいなので、しばらくはパナのホースは出番が有りません。
更に、ポンプ用の革パッキンも入手可能。サイクルベースあさひのネット通販で、「パナレーサー フロアポンプ用-ポンプ(ピストン)革パッキン 29mm(名大製) 」として販売されています。
折角なので使わないと勿体無い。ベビーポンプと同じ時代、古いランドナー用の空気入れにする事にします。チューブは英式バルブなので元々の口金でも入らない事は無いのですが、使い易くトンボ口を買ってきました。何処にでも売っている国産部品SAGISAKA(サギサカ)のトンボ口。
取り付けました。
こんなビンテージなポンプを使ってみると、なんて事ない空気を入れるという作業も少し楽しくなりそう。