今回のボスフリーはSHIMANO MF-Z012で、歯数は14-15-16-18-20-22の6速。世代的には、MF-7400(DURA-ACE)やMF-6208(シマノ600)と同じ。この後シマノはカセットの時代で、ボスフリー自体は一般車用としてこの後も生産されますが、ロード用としては最終世代。旧車をレストアするようになってからボスフリーは随分身近になりましたが、今までSUNTOUR製のボスフリーを手にする機会が多かったのでシマノ製を分解メンテナンスするのは初めて。普及品だと思いますが、画像で記録しながらメンテナンスしました。
ネジになっているトップのギア歯と本体の蓋(玉押し)は予め緩めてあります。ネジ歯となっているのはトップの一枚のみ。
2nd以降は本体の溝(12爪)に這わせてあるだけ。
2ndを外しました。樹脂製のスペーサーがあります。
上の写真は3ndの16T。ギア歯進行方向の矢印と歯数、INDEXの刻印が入っています。
3ndの下に金属製スペーサー。ココから本体の径が広がるので「抑え」も兼ねてます。
4nd(18T)。
樹脂製スペーサー。
5nd(20T)。
樹脂スペーサー。
一番軽いギアは22T。
ボスフリー本体を横から。
ボスフリー本体の上蓋(玉押し)を外しました。個人的に馴染んでいるSUNTOUR Perfect と基本的な構造は一緒。このまま外側の筒を上に引き上げると中心部が出てきますが、内側と外側のベアリングボールがバラバラと落ちてくるので無くさないように。
ボスフリー本体の外側を外しました。中心部が出てきましたが、フリーの玉押し具合を調整するスペーサーが一枚破損しています。破損したスペーサーの厚みは0.2か0.3mm位で、普通の紙よりも薄そうな感じ。硬く締まっていた蓋を緩める際に破損したのだと思います。
フリーのラチェットの羽。溝に入った羽をリング状のバネで抑えているだけです。
外したラチェットの羽とリング状のバネ。
全てのパーツを分解しました。フリーのベアリングボールは上(外)が31個、下(内)が40個の合計71個。このあとは灯油と真鍮ブラシで綺麗にしてから元通りに組み立てます。破損したスペーサーはとりあえず抜きで組み立ててみて、ゴリ感が出てしまう様ならまた考えることにします。