書き溜めていた現代ランドナー絡みの話題が漸く尽きました(笑)
自転車絡みではありませんが、面白いことをやってみたので。もう数ヶ月前、お蔵入り寸前の古ネタになります(._.)
OPINEL NO.7
フランスのナイフで、カッコイイなぁと男心をくすぐられて入手。炭素鋼製でとても錆びやすく、「黒錆加工」なる作業をするのが定番みたい。今回その黒錆加工を実際にやってみたら、結構面白かった。
※赤錆が鉄自体を侵食していくのに対し、黒錆は表面に安定した皮膜を形成し素材の鉄自体を保護してくれる。
用意するのは、紅茶のティーパック(3個)、ピカール、シリコーンリムバー、適当な容器(ブレードを浸せる程度の大きさ)、あとは写真にありませんが、大切なのが「お酢」。酢で酸化させた鉄の表面を、紅茶の主成分タンニンで黒錆化して安定させるって作業デス。
まずは500cc程のお湯でティーパック×3個分の紅茶を煮出します。タンニン出ろ~タンニン出ろ~って唱えながら、なるべく濃い目に煮出しました。
酢の方は180cc。紅茶7:酢3の割合が定番みたいですが、適当でも大丈夫っぽい。私はティーパックが少々吸ってしまうかなぁ~って考えて、お湯を少しだけ多めに沸かしました。
紅茶を煮出している間にピカールでブレードを一磨き。既に錆が出ていたり油分が少しでも残っているとムラになるので最後はシンナーで油分を完全除去。
紅茶7:酢3の液体にブレード部分を浸します。3~5分程でブレードの周りは細かい気泡で一杯に。更に30分も浸していると茶色だった液体が黒く変色。途中ブレードを引き上げて表面を確認。油分が残っていれば黒錆化していない場所が出るので、必要に応じ再度脱脂して浸します。今回の分量だと2~3杯分の液体が出来ますので、液を入れ替えながら全体が「真っ黒」になるまでやってみました。
朝浸して夜仕事から帰って確認すると、こんもり盛り上がった泡と、真っ黒に変色した謎の液体。刃は大丈夫かな?って心配になるくらいです。
加工前。
黒錆加工後。綺麗に染め上がりました。随分印象が変りますねェ(゜o゜)
ブレードのピンを外して作業する記事が沢山ありましたが、どう考えても木とピンを痛めそうで抵抗があって、私はそのまま作業しました。ブレードの根元の木が水分を吸って一時的に刃の開閉が異常に固くなりますが、乾けば大丈夫。むしろ、木が水分を吸っている状態で固いからといって変に削ってしまうと、乾燥した状態でガバガバになりそう。
おまけ(オリーブオイル漬け)
最後に、柄の部分の吸湿防止と刃の酸化防止目的でオイル漬けにします。使用するオイルにも色々あるみたいですが、サラダ油じゃ無きゃ大丈夫そう。私は一般的とされるオリーブオイルにしました(家に有ったので…)。一晩浸したらオイルから上げて、少しずつ染み出してくるオイルを拭き上げてOPINELのスタンダード?加工は終了、とのこと。マニュアル通り一晩浸してみましたがニスが効いていてグリップ部分は殆ど変化なし。刃の根元、ニスの回っていないであろう部分はオイルが染み込んだ形跡があるので、この辺りの効果狙いでしょうか。
柄にしても刃にしても先人の知恵と拘りが多々あるみたいで、奥が深そう。黒錆加工自体は簡単ですし、仕上がりがとても良いので楽しい作業でした。錆びたパーツやネジ等々、自転車レストアでも出番を作れるかもしれない。多量のお酢とオリーブオイルの使用を奥様に見られてしまったので「モッタイナーイ」と非難連発で、確かに正論ですが、不要な争いを避けるためにも次の機会には一人の時にコッソリやろうと思いマス(゜-゜)
で、OPNELですが、何となくオリーブオイルが勿体無いし当面使う予定も無いので、再びドボンしてオリーブオイル漬け長期保管。そして早三カ月…、ドウナッタかな…。
まだ使ったことはありませんけど。
便利です。
うまく研ぐと、かなかなの切れ味ですよ~♪
さくらなみきさんも、是非!w
有名なナイフなんですねぇ
確かに、カッコイイ。次は違うサイズのステンレスを狙ってます!
ェ!使いますヨ、いつか(笑)
とりあえず、オイル漬けから救出せねば…。