剱正ひろば

こども達のえがおをいっぱいもらいました。今日はどんなえがおかな?

29年度 保護者研修会

2017年09月13日 | 行事

 年度当初より、今年の「保護者研修会」のテーマについてPTA役員の皆様と協議してきましたが、この度「天災は忘れた頃にやってくる~実体験から学ぶ震災と明日~」のテーマで福島県より吉岡棟憲先生(福島ルンビニー幼稚園園長、曹洞宗寺院ご住職)をお招きし講演をしていただきました。9月13日(水)10時開催、駅ビル7階のシビックホールには100名近くの保護者の方で満席でした。いつ来てもおかしくないと言われている東南海巨大地震に備えて、仏教保育で最も大切にしている「命の大切さ」そして「今できる備え」「震災後の心のケア」等、大変貴重なお話を聞かせて頂きました。東日本大震災から6年6カ月が経過した今でも復旧復興はまだ道半ばです、特に福島第一原発の事故も同時に起き、除染作業、自宅へ戻ることが出来ない等、厳しい現実を話されました。子どもたちの命を守るためには、幼稚園自身が保護者・地域と一体となって安全対策を強化し、防災意識を持ち続けていくことが重要です、と。保護者に対しても、子ども達が日常を取り戻すための心のケアは、日頃からの親子の密なコミュニケーション、母親のソーシャルサポート、親子で過ごせるという安心感によって生ずる精神的ストレスの解消等が大きなポイントになります、と話されました。      最後に副園長をしてみえる奥様から実際にその場で地震に遭遇され、子どもたちの不安を受け止めつつ立ち向かっていかれた体験談を聴かせて頂きました。弱弱しい犬のぬいぐるみを持って、震災後に世界中から送られてきたプレゼントの中でこの犬が子ども達の心の支えとなってきました、と話されました。一人に1つのぬいぐるみをもらって大切に世話をすることで次第に心が落ち着いていき、子ども達が自分の姿に置き換えて現実を受け入れていくことが出来るようになったのではないか、と話されました。自然災害は避けることが出来ません。人間の命は自然と共存して繋がっています。仏教保育では布施行を説き、困っている人たちへ物心両面の支援をしていきましょう、と伝えています。本日の講演は大変な緊迫感、無常観、を持って最後までお聴きすることが出来ました。吉岡先生そして奥様、辛かった事を思い出して話されるのは、今後に伝えていこうという尊いお気持ちの表れだと感謝致します。有難うございました。また、この保護者研修会を準備して下さいました剱正・中田剱正のPTA役員の皆様、有難うございました。