秋。耳をすませばの季節です。
なぜかって?ぼくが初めてこの映画を観たのが秋だったから。でもそれはたぶんぼくだけの印象ではありません。ぼくとだいたい同世代で、色々な理由で公開時に映画館まで足を運ばなかった人なら、耳をすませばと言えば秋だよね、と思っている人が少なからずいるはずなのです。
なぜかって?最初のうち、金曜ロードショーの耳すま放映日が、秋だったからですよ。耳をすませばが金曜ロードショーで公開された日のデータをここに書いてみましょう。1996年10月11日、1998年10月23日、2000年11月10日、2002年7月19日、2004年3月12日、2006年3月10日、2008年2月22日。
2000年までに金曜ロードショーで初めて耳をすませばを観た人にとっては、耳をすませばと言えば秋なのです。で、この期間にこの映画で深い感銘を受ける人は、たぶん中学生から二十歳くらいが多いでしょうから、ぼくとだいたい同世代の人間になるわけです。そして、深い感銘を受けた人にとっては、耳をすませばと言えば秋、というよりは、秋といえば耳をすませば、なのです。
放映日データからこういうことが分かるのですよ(もっとも、これはぼくの丹念に調べたジブリ視聴率データからの抜粋なのだが)。もちろん例外はありますよ。二十歳を大幅に越えていても感動する人たちは大勢いますからね。だいたいの傾向を予測したまでです。
ただし、耳をすませばが秋の映画だってことは、その内容からもいちおう言えることです。この映画は夏に始まり秋に終わりますからね。秋の印象の方が強ければ、秋の映画として位置付けられるでしょう。ところがおもしろいことに、この映画は夏の描写はなかなか詳細なのですが、秋の描写は最後を除いてかなり省略しています。というのも、時間の経過が早いからです。その余りの早さゆえに、一度観ただけでは中盤の時間経過が理解し難いほどです。聖司はいなくなり、汐(姉)もいつのまにか引っ越してしまい、制服は冬服に。ですが、終盤の印象深さによって、この映画はやはり秋の映画になりえているだろうと思います。冷え込みの強い夕刻、部屋の外で西老人を待つ雫の心細さ。鍋焼きうどんの温かさ。聖司に羽織ってもらったジャンパーのぬくもり。明け方の寒気。これらは、愈々寒くなろうとする秋の気配を的確に捉えた描写でしょう。
ちなみに、雫と聖司が再会する日は、映画の中では明示されないものの、11月11日であることが推測されます。雫の部屋にかかっているカレンダーと、聖司が予定より一日早く到着したという発言から、この日だと分かるわけです。
だから、やっぱり、秋といえば耳をすませば。
でも、映画公開時に劇場まで行った、という羨ましい人にとっては、夏こそがそうなのかもしれませんね。
なぜかって?ぼくが初めてこの映画を観たのが秋だったから。でもそれはたぶんぼくだけの印象ではありません。ぼくとだいたい同世代で、色々な理由で公開時に映画館まで足を運ばなかった人なら、耳をすませばと言えば秋だよね、と思っている人が少なからずいるはずなのです。
なぜかって?最初のうち、金曜ロードショーの耳すま放映日が、秋だったからですよ。耳をすませばが金曜ロードショーで公開された日のデータをここに書いてみましょう。1996年10月11日、1998年10月23日、2000年11月10日、2002年7月19日、2004年3月12日、2006年3月10日、2008年2月22日。
2000年までに金曜ロードショーで初めて耳をすませばを観た人にとっては、耳をすませばと言えば秋なのです。で、この期間にこの映画で深い感銘を受ける人は、たぶん中学生から二十歳くらいが多いでしょうから、ぼくとだいたい同世代の人間になるわけです。そして、深い感銘を受けた人にとっては、耳をすませばと言えば秋、というよりは、秋といえば耳をすませば、なのです。
放映日データからこういうことが分かるのですよ(もっとも、これはぼくの丹念に調べたジブリ視聴率データからの抜粋なのだが)。もちろん例外はありますよ。二十歳を大幅に越えていても感動する人たちは大勢いますからね。だいたいの傾向を予測したまでです。
ただし、耳をすませばが秋の映画だってことは、その内容からもいちおう言えることです。この映画は夏に始まり秋に終わりますからね。秋の印象の方が強ければ、秋の映画として位置付けられるでしょう。ところがおもしろいことに、この映画は夏の描写はなかなか詳細なのですが、秋の描写は最後を除いてかなり省略しています。というのも、時間の経過が早いからです。その余りの早さゆえに、一度観ただけでは中盤の時間経過が理解し難いほどです。聖司はいなくなり、汐(姉)もいつのまにか引っ越してしまい、制服は冬服に。ですが、終盤の印象深さによって、この映画はやはり秋の映画になりえているだろうと思います。冷え込みの強い夕刻、部屋の外で西老人を待つ雫の心細さ。鍋焼きうどんの温かさ。聖司に羽織ってもらったジャンパーのぬくもり。明け方の寒気。これらは、愈々寒くなろうとする秋の気配を的確に捉えた描写でしょう。
ちなみに、雫と聖司が再会する日は、映画の中では明示されないものの、11月11日であることが推測されます。雫の部屋にかかっているカレンダーと、聖司が予定より一日早く到着したという発言から、この日だと分かるわけです。
だから、やっぱり、秋といえば耳をすませば。
でも、映画公開時に劇場まで行った、という羨ましい人にとっては、夏こそがそうなのかもしれませんね。