いよいよ森林公園に行く日がやってきた!
僕らは家でご飯を済ませ、いつもの公園に12時半に待ち合わせた。
少しだけおくれてみずっちがやってきた。
さあ!出発だ!
森林公園までの道のりはずっと歩道で行ける。だから案外わかりやすくて簡単だ!
でも、坂道が多い。行きの方がくだりが多くて楽かな~。
少しだけ遅れるみずっちを待ちながら僕らは約40分ぐらいかかって目的地についた。
森林公園内の事務所で丸山さんのおじさんが待っていた。
丸山さんのおじさんはとても大きな人で日に焼けて真っ黒な顔が「くま」みたいな感じだ。
「さあ!そうしたら皆木を拾うのを手伝ってくれ」
おじさんはそう言うと工作に使う木切れの説明をしてくれた。
僕らは一生懸命探した。
やまさんなんて体中葉っぱだらけになっていた。テンちゃんだって同じだ。僕もきっとそうなんだろう。
みずっちは皆に比べると少し山道がつらそうだったけどそれでも一生懸命だった。
僕らは汚れた顔を見比べて笑った。
工作に使う木が集まるとテーブルやいすを並べて用意をした。
そして終わったのが丁度3時だった。
丸山さんのおじさん・・・名前は片桐さん(丸山さんのお母さんの弟だそうだ)は僕らに手作りのパンとジュースをご馳走してくれた。
パンはこの公園内で釜を作って焼いたんだそうだ。
こんな美味しいパンは初めてだ!と言いながら僕らは次に作るときは僕らも手伝いたいと言った。
だってパン作りなんて皆した事ないから。
僕らの頭の上で木の葉が揺れて光が少しさした。暑い夏の日なのにこんなに木陰が涼しいなんて。
僕らの笑い声が森の中にこだました。
僕らは片桐さんにご馳走になったお礼を言い、今度は僕らの宿題の植物採集にとりかかった。
こうやって植物を見る事なんてなかった。良く見る植物なのに名前を知らない。
僕らは採ったのを片桐さんに見せては名前を聞いて説明をしてもらった。
そんな中・・・みずっちだけがずっと下を向いて何かを探していた。
僕らが山の方の植物を探しているのに対し、みずっちだけが原っぱになっているところを探している。
僕らは別に皆が一緒に同じところを探すより別なところの方がいいか・・・と思ってみずっちの好きなようにさせておいた。
あっという間に5時になった。
帰る時間を計算に入れるともうここを出ないといけない。
僕らは片桐さんにお礼を言い、次の約束をした。
さあ、急いで帰らないと!
「皆で採ったのを分けてそれぞれの家で押し葉をしようよ」とテンちゃんが言って皆で採ったのを分けた。
みずっちはあんまり採ってなかった。でも何かを大事そうに別の袋に入れていた。
帰りは行きと逆になって登り道ばかりでやっぱり体力のないみずっちが行きよりもさらに遅れた。
みずっちが追いつくのを待ったり、一休みしたりで予定の時間よりかなり遅くなった。
僕は時計を見るともうすぐ6時半になるところだった。
僕とテンちゃんは途中でお母さんに「ちょっと遅くなったけど今家に向かってるから」と公衆電話から連絡を入れた。(森林公園を出る時も連絡をした)
やまさんは7時までに帰ればいいらしい。
でも・・・いつも皆のお母さんより厳しいはずなのにみずっちが電話をいれなかった。
もしかして・・・僕はちょっと不安になった。
みずっちはなんだか泣きそうだ。
僕らはみずっちを励ましながら進んだ。登り道は乗らないで押しながら。
やっと集合場所で解散場所でもあったいつもの公園についた。
これで皆帰ったも同然だ。
僕らが「じゃ!またね!」と別れようとした時・・・公園の隅から走ってくる女の人が見えた。
みずっちのお母さんだ!
「真之介!」
すごい声がした。
「黙ってこんな遅くまで!今日は何の日かわかっているの?」
そう言ってみずっちのお母さんはなんだかみずっちを叩きそうな雰囲気だ。
その時みずっちがすっと手を出した。
「ハッピーバースディ!お母さん!」
みずっちの手にはクローバーがのっていた。僕らが覗きんでよく見るとそれは四葉のクローバーだった。
幸せを呼ぶと言う・・・。
そうか・・・みずっち今日はこれをずっと探してたんだな。
みずっちのお母さんがぎゅっとみずっちを抱き締めた。そして何にも言わずみずっちの代わりに自転車を押して歩き始めた。
みずっちもその後を追って帰って行った。
僕らは何も言わずに見送っていたが、自分達も帰らなければ!と気がつき「バイバイ」をして公園を出た。
公園を出たらなんと僕のお母さんがいた。
「よっ!お帰り!」なんて言っている。
僕が?と思っていると
「水上君のお母さんから連絡があったのよ。だから今日一緒に行っているはずですけどって言ったらすごく驚かれて・・・。どうやら言わないで黙って言ったらしいのよね。だから一緒にここに来て待っていたのよ。いろんな話をしながらね」
お母さんはフフッって笑った。
「今日はね、水上君のお母さんのお誕生日でお祝いを6時からかお出かけしてするつもりだったんだって。だから、余計に心配したのよね。そして子供同士で行くのは不安だって。でもねお母さんはね、うちの勇気も水上君も私達が思うよりずっとしっかりしてます、自分の子供達を信用しましょうよって言ったのよ。」
さすが僕のお母さんは太っ腹だ。
と思ったけど声に出しては言わなかった。だってお父さんみたいに本で叩かれたら大変だ。
僕とお母さんは夕暮れの中を一緒に歩いた。なんだかお母さんが僕を信用してくれてると言うのがとてもうれしかった。
僕もお母さんの誕生日に四葉のクローバーを採ってこよう。
来年のお母さんの誕生日まで覚えていればね。
そうそう、その後みずっちのお母さんは少しだけみずっちの事を心配しなくなった。
そのかわりうちのお母さんと長電話をしている。
僕らの様子はお母さんを通じて丸わかりみたいだな
・・・恐るべきお母さん達の情報網ε=( ̄。 ̄;A フゥ…
僕らは家でご飯を済ませ、いつもの公園に12時半に待ち合わせた。
少しだけおくれてみずっちがやってきた。
さあ!出発だ!
森林公園までの道のりはずっと歩道で行ける。だから案外わかりやすくて簡単だ!
でも、坂道が多い。行きの方がくだりが多くて楽かな~。
少しだけ遅れるみずっちを待ちながら僕らは約40分ぐらいかかって目的地についた。
森林公園内の事務所で丸山さんのおじさんが待っていた。
丸山さんのおじさんはとても大きな人で日に焼けて真っ黒な顔が「くま」みたいな感じだ。
「さあ!そうしたら皆木を拾うのを手伝ってくれ」
おじさんはそう言うと工作に使う木切れの説明をしてくれた。
僕らは一生懸命探した。
やまさんなんて体中葉っぱだらけになっていた。テンちゃんだって同じだ。僕もきっとそうなんだろう。
みずっちは皆に比べると少し山道がつらそうだったけどそれでも一生懸命だった。
僕らは汚れた顔を見比べて笑った。
工作に使う木が集まるとテーブルやいすを並べて用意をした。
そして終わったのが丁度3時だった。
丸山さんのおじさん・・・名前は片桐さん(丸山さんのお母さんの弟だそうだ)は僕らに手作りのパンとジュースをご馳走してくれた。
パンはこの公園内で釜を作って焼いたんだそうだ。
こんな美味しいパンは初めてだ!と言いながら僕らは次に作るときは僕らも手伝いたいと言った。
だってパン作りなんて皆した事ないから。
僕らの頭の上で木の葉が揺れて光が少しさした。暑い夏の日なのにこんなに木陰が涼しいなんて。
僕らの笑い声が森の中にこだました。
僕らは片桐さんにご馳走になったお礼を言い、今度は僕らの宿題の植物採集にとりかかった。
こうやって植物を見る事なんてなかった。良く見る植物なのに名前を知らない。
僕らは採ったのを片桐さんに見せては名前を聞いて説明をしてもらった。
そんな中・・・みずっちだけがずっと下を向いて何かを探していた。
僕らが山の方の植物を探しているのに対し、みずっちだけが原っぱになっているところを探している。
僕らは別に皆が一緒に同じところを探すより別なところの方がいいか・・・と思ってみずっちの好きなようにさせておいた。
あっという間に5時になった。
帰る時間を計算に入れるともうここを出ないといけない。
僕らは片桐さんにお礼を言い、次の約束をした。
さあ、急いで帰らないと!
「皆で採ったのを分けてそれぞれの家で押し葉をしようよ」とテンちゃんが言って皆で採ったのを分けた。
みずっちはあんまり採ってなかった。でも何かを大事そうに別の袋に入れていた。
帰りは行きと逆になって登り道ばかりでやっぱり体力のないみずっちが行きよりもさらに遅れた。
みずっちが追いつくのを待ったり、一休みしたりで予定の時間よりかなり遅くなった。
僕は時計を見るともうすぐ6時半になるところだった。
僕とテンちゃんは途中でお母さんに「ちょっと遅くなったけど今家に向かってるから」と公衆電話から連絡を入れた。(森林公園を出る時も連絡をした)
やまさんは7時までに帰ればいいらしい。
でも・・・いつも皆のお母さんより厳しいはずなのにみずっちが電話をいれなかった。
もしかして・・・僕はちょっと不安になった。
みずっちはなんだか泣きそうだ。
僕らはみずっちを励ましながら進んだ。登り道は乗らないで押しながら。
やっと集合場所で解散場所でもあったいつもの公園についた。
これで皆帰ったも同然だ。
僕らが「じゃ!またね!」と別れようとした時・・・公園の隅から走ってくる女の人が見えた。
みずっちのお母さんだ!
「真之介!」
すごい声がした。
「黙ってこんな遅くまで!今日は何の日かわかっているの?」
そう言ってみずっちのお母さんはなんだかみずっちを叩きそうな雰囲気だ。
その時みずっちがすっと手を出した。
「ハッピーバースディ!お母さん!」
みずっちの手にはクローバーがのっていた。僕らが覗きんでよく見るとそれは四葉のクローバーだった。
幸せを呼ぶと言う・・・。
そうか・・・みずっち今日はこれをずっと探してたんだな。
みずっちのお母さんがぎゅっとみずっちを抱き締めた。そして何にも言わずみずっちの代わりに自転車を押して歩き始めた。
みずっちもその後を追って帰って行った。
僕らは何も言わずに見送っていたが、自分達も帰らなければ!と気がつき「バイバイ」をして公園を出た。
公園を出たらなんと僕のお母さんがいた。
「よっ!お帰り!」なんて言っている。
僕が?と思っていると
「水上君のお母さんから連絡があったのよ。だから今日一緒に行っているはずですけどって言ったらすごく驚かれて・・・。どうやら言わないで黙って言ったらしいのよね。だから一緒にここに来て待っていたのよ。いろんな話をしながらね」
お母さんはフフッって笑った。
「今日はね、水上君のお母さんのお誕生日でお祝いを6時からかお出かけしてするつもりだったんだって。だから、余計に心配したのよね。そして子供同士で行くのは不安だって。でもねお母さんはね、うちの勇気も水上君も私達が思うよりずっとしっかりしてます、自分の子供達を信用しましょうよって言ったのよ。」
さすが僕のお母さんは太っ腹だ。
と思ったけど声に出しては言わなかった。だってお父さんみたいに本で叩かれたら大変だ。
僕とお母さんは夕暮れの中を一緒に歩いた。なんだかお母さんが僕を信用してくれてると言うのがとてもうれしかった。
僕もお母さんの誕生日に四葉のクローバーを採ってこよう。
来年のお母さんの誕生日まで覚えていればね。
そうそう、その後みずっちのお母さんは少しだけみずっちの事を心配しなくなった。
そのかわりうちのお母さんと長電話をしている。
僕らの様子はお母さんを通じて丸わかりみたいだな
・・・恐るべきお母さん達の情報網ε=( ̄。 ̄;A フゥ…