閑話休題
暗いブログが続きます。
ここで、悲しい別離のブログです。
滑落死した同期は死出の別れでした。
前頁、に書いた
資料を整理していたら、秘密にしていた写真が出てきた。
北アルプスで滑落死した同期の2年後。
谷川岳、魔の岩壁に向かった。
無頼の学生時代を経て社会人になった。
組織社会の娑婆に馴染めず、もがいていた。
不器用で人間関係を上手く立ち回れない。
課長の不正を追及した。
部長は私に言い放った。
「監督不行き届きで処罰されるより
成績不振で処罰されるほうが良い」
翌週、人事命令があった。
新橋の軽食喫茶で皿洗いすることになった。
理由は、漢字も読めないので
当時、銀座4丁目のファッションビル8階で営業部にいた。
6階のショールームにいる女性と交際していた。
谷川岳へ別れの旅路であった。
彼女は大岩壁と黒岩と黒岩に挟まれた雪渓を初めて見たのだ。
雪渓の下、音をたてて奔流する雪解け水に感嘆!
じっと眺め続けた。
彼女は「あそこを登ったの」?
私は頷いた。
北アルプスで滑落死した友人のことは話さなかった。
墓標の立つ広場で数百に及ぶ若者の墓碑を
息を呑んで見続けた。
ゴンドラに乗った。
空のゴンドラが次々に回って
二人だけしかいなかった。
晩夏も終わる初秋の谷と緑の樹林が秋色に変わる
谷間を真向いあって眺めた。
一言も発しなかった。
暫くして、涙目の悲しい顔を向けた。
「悪魔悪魔」と呟いた。
下を向いて
「怯まないのがいけないのよ」
小柄で色白の柔和な顔立ちとは違う私の一面を
垣間見たのだ。
ゴンドラが頂きに着くまで彼女は
谷間を見続けた。
再掲
男の恋の履歴書 女の恋の履歴書。
2020年1月14日
1月12日 時計の針は午前0時を近づく
1月13日に日付は変わる。
ベッドに潜り込み、壁のカレンダーを眺めた。
1月12日の日付は 胸の奥深くピンセットで
留めたまま40年の月日が過ぎては繰り返す。
彼女は67才になったのだ。
深いため息と共に明かりを消した。
男は過去の添い遂げられなかった恋をいつまでも
維持維持と引き摺る。
しかし 女は終わった恋はすっかり掃き捨てる。
男は想い出箱に忘れずに別の名前で保存する。
女は想い出箱に上書き保存する。
男女の性差は人類が生存するための必要性があるのだろう。
弊社にいるデザイナー女性は40才を過ぎて独身を継続中。
年齢を重ねても美しく気品が漂う。
何かの会話中に彼女が言った言葉がある。
「昔 付き合ってた人など想い出しもしない、道端の石のようなもの」
だけれども 全ての女性がそうとも思えない。
様々に生きてきた環境により
男女の恋は、誰もが同一ではないし、解析などできない。
再掲ブログ
迎賓館前
2011年4月30日(土)柳橋事務所に書類を取りに早めの昼飯食べて出た。
11時半船橋駅に着いたが総武快速線が15分後に着くので
黄色の総武線が先に来たので乗車、車内は空いていたので座る。
昼飯食べると必ず昼寝習慣があるので、市川駅過ぎあたりで寝入ってしまった。
目覚めると四谷駅だ。慌てて下りた。
浅草橋へ折り返し戻ろうとしたが、何となく四谷駅改札を出てしまった。
久しぶりで懐かしい街並みだ。
四谷3丁目に向かって歩いた。
途中、イタリア自動車雑貨店というイタリア自動車のアクセサリーを
販売している店を覘いた。
イタリアの名車のキーホルダー、フラッグ等が
置いてある。デザインの参考にしたい。
四谷はサラリーマン時代、組合活動の拠点とした社員クラブがあり会合、宿泊をした。
当時はこの近辺で飲んでいた。懐かしい。
あまり大きな声で言えないがロマンスの場所でもあった。
迎賓館前を散策した。人も少なく静かだ。
迎賓館前の公園ベンチに座り、樹間を抜ける心地良い風の騒めきの中
ふと思い出す、「彼女は未だ独身なのだな」
上司の理不尽な人事異動命令により、新橋の軽食喫茶で皿洗いすることに
なってから私達は疎遠になった。
あれから30年以上の歳月が流れた。彼女は未だ独身だ。
人伝に聞いた、「あの人は、昔激しい恋愛をしてその人が忘れられない」
15時、柳橋事務所に着き、書類を鞄に入れる。
月曜に出社前に船橋の銀行から為替送金をしなければならない。
帰りは両国橋から錦糸町まで歩き総武快速線で帰った。
明日は娘のアイリッシュダンスを見に行く。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%BC%82%E6%B5%81%E9%83%B5%E4%BE%BF%E5%B1%80
瀬戸内海の栗島にある漂流郵便局は、返事は来ないとわかっていても、誰かに聞いてほしい、誰かに伝えたい思いなど、
宛先のないお便りをお預かりする郵便局です。
その手紙の一部を紹介します。
大好きだったあなた様
あなたと別れて、もうすぐ2年が経とうとしています。
今でも、あなたの事を忘れようとしても忘れることができません。
あなたが乗っていた車を見ると、街中であなたに似た人を見かけると、
あなたと出かけた場所へ行くと、胸がドキドキして、
その後キューっと胸が苦しくなります。
私がこんな気持ちでいる事をあなたは、これぽっちも知る事なく
今を生きて、過ごしているのでしょうね。
周りの人には、早く忘れろと言われるのですが、
私は一生忘れる事なんて、できないです。
人を愛する楽しさ、喜び、幸せ、辛さ、悲しさを
教えてくれたあなた。
これからも、笑顔で幸せである事を願っています。
「67歳になった今も、昔好きだった男性を想い続ける女性もいます」。
読んでもらえない手紙を書きました。
私も67歳になり貴方の気持ちは長年たって理解できます。
悲しくて悲しくて自分ではどうにも出来ません。
悲しみは今でも続いています。
ただ死ぬまで一度だけ私の気持ちを分かってください。
私も昔みたいにやさしくありません。
性格も強くなってしまったのでかわいくないです。
私はこの年になっても貴方が大好きでした。
いつか会いたいです。私も今も元気です。
貴方が生きているかどうかわからないですけど
お空で読んでくださいね。
追憶 [日本語訳付き] バーブラ・ストライサンド