誤解だらけの日本林業 林業は途上国の産業という“ウソ” 労働集約から機械化へ転換する時期に来た
2010年3月16日(火)07:00
林業は労働集約産業であり、森林整備のためには外国人労働者を入れざるを得ないというのが、一般によく言われる見方だが、現実はその逆で、林業は先進国でないと成立するのが困難な産業である。
先進国で増加する木材生産
このことは前回指摘した通りであるが、実際、世界の木材生産および木材加工の3分の2は先進国(北米、EU=欧州連合=およびオセアニア)におけるものである。残り3分の1は発展途上国やロシアだが、その多くは原生林伐採などによるもので、必ずしも持続可能な森林経営が行われているわけではない。植林・収穫を繰り返すことによって持続的に林業を行う基盤を構築しているのは、基本的に先進国なのである。
しかも、先進国における木材生産は1990年代以降、増加してきている。特に欧州では、1992年から2006年にかけて、増加率は4割にも達するほどである(先進国丸太生産の推移)。
ところが、先進国の中で日本のみ木材生産の低下に歯止めがかからず、林業の衰退が際立っている。これは木が若すぎたことに起因するものであるが、これからは50年を超える木も多く出るようになり、林業のビジネスチャンスがようやく顕在化することになる。昨年末に新政権が発表した「森林・林業再生プラン」で木材自給率50%を目指すとしたのも、こうしたことを背景としている。
日本で林業を成立させるための課題を明らかにし、ビジネスチャンスを現実のものとするための具体的な施策を提示していくことが本シリーズの目的だが、今回はまず、自給率50%を目指すうえでの前提となる生産性の問題について、欧州との比較で分析する。
なお、ここでいう木材生産とは、山にある木を根こそぎ伐採する皆伐を意味するものではない。現状行われている皆伐は、土壌保全や生物多様性の観点から問題であるばかりでなく、経済的にも成立せず、持続可能ではない。我々が目指すのは、森林の多面的機能を発揮するための前提となる、間伐(木を間引くこと)による木材生産である。
日本の生産性は欧州の20分の1
現状、日本と欧州の生産性格差は、あまりにも大きい。
例えば、欧州では林業機械を使っての1人当たり年間木材生産量は、最低でも2000立方メートルである。チェーンソーなどを使わず、すべて大型の機械で作業する完全機械化されたシステムであれば、生産量は1人当たり1万立方メートルを超える。仮に材価を1万円とすれば、単純計算で1人当たり売り上げは1億円に達することになる。
これに対し、日本の場合、皆伐による木材生産でも、2000立方メートルを超えることはまれで、間伐では500立方メートルで優良な部類に入るほどである。その場合、売り上げは500万円にしかならず、そこから諸経費を引いていけば、機械経費はおろか人件費すらカバーできない。
森林所有者が木材売り上げで収益を得ることなど夢のまた夢に終わってしまうだろう。これでは、所有者が森林への関心を失うのもやむをえない。
このような生産性格差の大きな背景にあるのが、林業機械である。つまり、欧州と日本では機械の能力およびその使い方が根本的に異なるということだ。
木材生産は、立木を伐採し、伐採された木の枝を払い、所定の長さに切って丸太にし(これを「玉切り」という)、これをトラックの通れる土場まで運搬する工程からなる。
このうち、立木の伐採、枝払い・玉切りまでは工程が連続していることから、この工程は一つの機械で処理できる。ハーベスタと呼ばれる機械である。
2010年3月16日(火)07:00
林業は労働集約産業であり、森林整備のためには外国人労働者を入れざるを得ないというのが、一般によく言われる見方だが、現実はその逆で、林業は先進国でないと成立するのが困難な産業である。
先進国で増加する木材生産
このことは前回指摘した通りであるが、実際、世界の木材生産および木材加工の3分の2は先進国(北米、EU=欧州連合=およびオセアニア)におけるものである。残り3分の1は発展途上国やロシアだが、その多くは原生林伐採などによるもので、必ずしも持続可能な森林経営が行われているわけではない。植林・収穫を繰り返すことによって持続的に林業を行う基盤を構築しているのは、基本的に先進国なのである。
しかも、先進国における木材生産は1990年代以降、増加してきている。特に欧州では、1992年から2006年にかけて、増加率は4割にも達するほどである(先進国丸太生産の推移)。
ところが、先進国の中で日本のみ木材生産の低下に歯止めがかからず、林業の衰退が際立っている。これは木が若すぎたことに起因するものであるが、これからは50年を超える木も多く出るようになり、林業のビジネスチャンスがようやく顕在化することになる。昨年末に新政権が発表した「森林・林業再生プラン」で木材自給率50%を目指すとしたのも、こうしたことを背景としている。
日本で林業を成立させるための課題を明らかにし、ビジネスチャンスを現実のものとするための具体的な施策を提示していくことが本シリーズの目的だが、今回はまず、自給率50%を目指すうえでの前提となる生産性の問題について、欧州との比較で分析する。
なお、ここでいう木材生産とは、山にある木を根こそぎ伐採する皆伐を意味するものではない。現状行われている皆伐は、土壌保全や生物多様性の観点から問題であるばかりでなく、経済的にも成立せず、持続可能ではない。我々が目指すのは、森林の多面的機能を発揮するための前提となる、間伐(木を間引くこと)による木材生産である。
日本の生産性は欧州の20分の1
現状、日本と欧州の生産性格差は、あまりにも大きい。
例えば、欧州では林業機械を使っての1人当たり年間木材生産量は、最低でも2000立方メートルである。チェーンソーなどを使わず、すべて大型の機械で作業する完全機械化されたシステムであれば、生産量は1人当たり1万立方メートルを超える。仮に材価を1万円とすれば、単純計算で1人当たり売り上げは1億円に達することになる。
これに対し、日本の場合、皆伐による木材生産でも、2000立方メートルを超えることはまれで、間伐では500立方メートルで優良な部類に入るほどである。その場合、売り上げは500万円にしかならず、そこから諸経費を引いていけば、機械経費はおろか人件費すらカバーできない。
森林所有者が木材売り上げで収益を得ることなど夢のまた夢に終わってしまうだろう。これでは、所有者が森林への関心を失うのもやむをえない。
このような生産性格差の大きな背景にあるのが、林業機械である。つまり、欧州と日本では機械の能力およびその使い方が根本的に異なるということだ。
木材生産は、立木を伐採し、伐採された木の枝を払い、所定の長さに切って丸太にし(これを「玉切り」という)、これをトラックの通れる土場まで運搬する工程からなる。
このうち、立木の伐採、枝払い・玉切りまでは工程が連続していることから、この工程は一つの機械で処理できる。ハーベスタと呼ばれる機械である。
昨年、林道走行中に泥にはまりやむなく応援を頼む事に
これがあれば脱出できたのにと、これからの山仕事にと
どうしても欲しかった。
ホームセンターで展示品処分価格で出ていたので思わず買った。が!
開放操作が解らず取扱説明書がなかったのでメーカーにメールで問い合わせたら
親切にメールで説明書が届きました。
日曜日でも対応してくれたいい会社です。
これがあれば脱出できたのにと、これからの山仕事にと
どうしても欲しかった。
ホームセンターで展示品処分価格で出ていたので思わず買った。が!
開放操作が解らず取扱説明書がなかったのでメーカーにメールで問い合わせたら
親切にメールで説明書が届きました。
日曜日でも対応してくれたいい会社です。
3月14日の地震情報.
17時8分福島県沖最大震度5弱
16時4分八丈島東方沖最大震度1
14時40分岩手県沖最大震度1
12時17分新潟県下越沖最大震度1
10時59分苫小牧沖最大震度2
6時4分沖縄本島近海最大震度1
2時24分愛知県西部最大震度1
0時15分徳島県南部最大震度2
日本列島が揺れました
これは、南米チリからの余波なのだろうか?
17時8分福島県沖最大震度5弱
16時4分八丈島東方沖最大震度1
14時40分岩手県沖最大震度1
12時17分新潟県下越沖最大震度1
10時59分苫小牧沖最大震度2
6時4分沖縄本島近海最大震度1
2時24分愛知県西部最大震度1
0時15分徳島県南部最大震度2
日本列島が揺れました
これは、南米チリからの余波なのだろうか?
日本製紙グループ、間伐材を購入で林業支援 岡山・西粟倉村と協力
日本製紙グループは環境関連の非営利組織(NPO)オフィス町内会(東京・港)と組んで、岡山県西粟倉村の森林の間伐促進を支援する。同村で出た間伐材を日本製紙が割増価格で買い取り、紙製品を関西の企業向けに販売。採算性の低い間伐作業を費用面から支え、森林育成と林業再生につなげる。製品を買う企業は追加負担と引き換えに、環境保全への取り組みを社内外にアピールできる。
この仕組みはオフィス町内会が企画した。すでに岩手県葛巻町と岩泉町が三菱製紙と共同で取り組んでおり、あいおい損害保険やカルソニックカンセイなど大手企業が紙の購入で協力している。西粟倉村と日本製紙グループは4月をメドに関西で事業を展開する。
西粟倉村は地元の美作森林組合と組んで、産出した間伐材を木材チップメーカー経由で日本製紙岩国工場(山口県岩国市)に供給する。同社はグループの紙商社、日本紙通商(東京・千代田)の関西支社を通じ、この間伐材から作った印刷用紙を印刷会社に納入する。
*****************************************
針葉樹はかつて紙の原料に向かなかったが、技術の向上で可能になったのでしょう
放置間伐材の活用に期待したい。
「森の町内会」http://www.mori-cho.org/
日本製紙グループは環境関連の非営利組織(NPO)オフィス町内会(東京・港)と組んで、岡山県西粟倉村の森林の間伐促進を支援する。同村で出た間伐材を日本製紙が割増価格で買い取り、紙製品を関西の企業向けに販売。採算性の低い間伐作業を費用面から支え、森林育成と林業再生につなげる。製品を買う企業は追加負担と引き換えに、環境保全への取り組みを社内外にアピールできる。
この仕組みはオフィス町内会が企画した。すでに岩手県葛巻町と岩泉町が三菱製紙と共同で取り組んでおり、あいおい損害保険やカルソニックカンセイなど大手企業が紙の購入で協力している。西粟倉村と日本製紙グループは4月をメドに関西で事業を展開する。
西粟倉村は地元の美作森林組合と組んで、産出した間伐材を木材チップメーカー経由で日本製紙岩国工場(山口県岩国市)に供給する。同社はグループの紙商社、日本紙通商(東京・千代田)の関西支社を通じ、この間伐材から作った印刷用紙を印刷会社に納入する。
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針葉樹はかつて紙の原料に向かなかったが、技術の向上で可能になったのでしょう
放置間伐材の活用に期待したい。
「森の町内会」http://www.mori-cho.org/
廃材で家を自作した方を訪問しました。
間伐材を無駄なく利用しデザインも考えて作られ関心
いたしました。
金具以外は半分以上が廃材で口コミで集め、あるいは持って
来る人がいていつの間にか集まってくるそうで
「捨てる神ありゃ、拾う神あり」ですね
間伐材を無駄なく利用しデザインも考えて作られ関心
いたしました。
金具以外は半分以上が廃材で口コミで集め、あるいは持って
来る人がいていつの間にか集まってくるそうで
「捨てる神ありゃ、拾う神あり」ですね