きの書評

備忘録~いつか読んだ本(読書メーターに書ききれなかったもの)~

二葉姫の社 PartII

2023-07-06 15:25:11 | 古都探訪

京都から引っ越すことがわかってから、見納めに行った。

 昨年の2月1日。またタワーを見てぼーっと座っていたら、後ろで何やら掃除をしているような音がする。神社の人か。特に振り向いて見ていないが、その内歌が始まってしまった。女の人の声だ。歌詞からするとひふみの歌のようだ。しかし、歌が始まった直後に失礼するのもどうかと思い、そのまま聞いていたが、かなり長い間真後ろで歌っていた。

 

 終わって話しかけてきた。キツネの化身のようなつるりとした人だった。いろんな社を巡回して世話して周っているらしい。ずいぶん長いこと座ってましたねと言われたので、半分は歌の時間だったのだが、(きの)「ここは居心地が良いので」と答えたら、(狐)「そうでしょう。そこが一番気が通るから」という不思議な事を言った。

 

 この人は、そういうことがわかるのか!と感激して、以前に来た時に燈籠がどうも人が立っているように見えたと思い切って言ってみたら、(狐)「そうですよ。ここの神様はいたずら好きだから」と普通に返された。(狐)「なぜ今日来たんです?」(きの)「さぁ?気が向いたから」(狐)「今日は旧正月だから、それでではないのですか?私は正月の祝詞を上げに来たんですけれど」全く知らないで来た。

 

しばらく地元の話をしてから帰った。

 

なんとなくここはMy神社だと思っていた。他の神社や寺では考え事はできないが、ここはずっと座っててもいいような気がした。

 

姫様、さよなら。もう二度と来れないかもしれないからね。

 

 

 

と言いつつ1年後に思い立ってぶらり京都街歩きで、あっさり来てしまったが。


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