グリーンウッドワークにて Zafu stool ザフスツール作り③

2020-08-01 | 椅子
 
ボール盤にて脚4本の穴あけ。30mmのキリ、ボアビットで貫通します。
表面を基準面にして、そこからどの角度にどれだけ開くかを図面から導き出し、ボール盤の定盤に飼物をして、クランプで固定しあけます。
座面が前傾しているため前脚は、脚の開きプラス座面の前傾分角度がつくのでボール盤に固定するのにコツがいります。
逆に後脚は座面が前傾している分、座面に対しては直角に近い角度なので、左右の開き分だけ考慮して定盤に固定しあけます。

  
丸ノミで座る面を叩き仕上げ、表面の縁を銑で削り仕上げます。
深い部分に向かって放射状にチョークで目安の墨を入れ、それに沿って削り進みます。
この丸ノミの荒い跡が、座ったときのほどよい摩擦を生んで、座り心地を左右します。
材料の巾に余裕があったので今回の木取りは、木表を上面にしました。巾43mmに仕上げようとするとかなり大きな材料でないとなかなかとれません。
木表を掘り込んだ表情も変わってきて、一番深いところに年輪が輪になって出て来るのでこれも綺麗です。

 
試し座り
生木なので濡れてて冷たーい。
理科室の椅子に、飼い物を飼って座面の仕上がりの角度にし、座ってみます。
座り心地良好良好
とても嬉しい瞬間です。

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グリーンウッドワークにて Zafu stool ザフスツール作り②

2020-08-01 | 椅子

臼彫り手斧にて荒彫り
掘る目安は、とにかく座っては違和感を感じたらそこを掘る、始めは恐る恐る掘り過ぎるのが恐くて少しずつしかできないものですが、
意外と掘り過ぎたと思っても後にはまだまだ掘り足りないということが多くあります。
微妙な調整は丸ノミとげんのうを持って進みます。
座面材自体を前後方向に傾けながら座り心地を確かめることも大切です。
とにかく自分の感覚、お尻の感覚、体に正直に向き合いながら、掘っては座りを繰り返し妥協せず、最高の座り心地を導き出します。
私の場合もこの方法で自分としては最高の座り心地を導き出し、後はチェアーフィッティングの技術を使って、同じ座り心地の座面を作り出しています。

 
座面外形を墨付け、大丸ノコで落とします。直径30cmの丸ノコは重い重い。
でも120mmの厚みも一発で切り落としてくれるので頼もしい。

 
裏面をほぼ厚み一定で平らにプレーナーをかけ、作業台の平面から90mmのところにチョークで墨付け、丸ノコで30mm一定で切り込みを入れます。

  
げんのう、手斧、プレーナーの順でハツリ落とします。
この時点で座面材の芯が抜けたので、乾燥に伴う大きな割れは避けられます。


荒彫りの座面まで
大きな節がありました。
始めの木取りの時にこの節がどこにいって納まるか、強度に問題がないかを考えます。
この節もこの座面の表情として魅力的です。

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グリーンウッドワークにてZafu stool ザフスツール作り①

2020-08-01 | 椅子
グリーンウッドワークでZafu stool ザフスツール作り
電動工具も使うのでグリーンウッドワークと言って良いのかどうか分かりませんが、生の木を使うということでそうさせていただきました。


近くで送電線下の伐採があり、杉の木が切り倒されました。
市場に出すのもかえって経費がかかってしまい、こんなに立派な杉の木でも切り倒したままです。
あまりにももったいないので、所有者の方に了解を得て分けてもらい、ザフスツールを作り始めました。
素晴らしい作品になるよう心を込めます。


なるべく節のないところを選んで、チェーンソーで長さ50センチに玉切り


まずは玉切りした材を眺め回し、どこに節があるか、隠れていそうか想像して、どこを使うかで見当をつけます。
チェーンソーで深さ10センチほどのガイドを切り込み、細い金矢、太い金矢、最後にリョウブの小径木で作ったクサビを打ち込み、割ります。
だいたい12センチくらいの厚さになるように上の順番で割ります。
重量を量ったら1枚約22kgでした。

  
お尻の一番深いところにおおよその見当をチョークで墨付け
臼彫り手斧で掘り掘り。
水が飛び散るようなずぶ生なのでサクサク掘れて気持ちいい!

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