最近のカメラは、まず間違いなくカメラ内部に測光計を持っていて、「明るいから、これくらいのシャッター速度、絞りで撮ろう」と全自動でやってくれます。これは別にデジカメに限らず、フィルムカメラの時代からの話です。今使っているカメラにはスポット測光という、フィルム式のカメラでは、高級な一眼レフにしかついいていなかった測光方法が使えます。
通常は、画面全体の明るさを平均して測定値を出したり、中央部に重点を置いて測光したりするようです。いずれもが画面全体の状態をみて値を出すという方法です。記念写真を撮ったり、ふつうに風景を撮ったりするのはそれで十分だし、私自身、スポット測光なんて必要も感じていませんでした。被写体のコントラストが強いときには威力を発揮するんですね。
昨年の秋、中秋の名月を撮ってやろうと試みたときに、スポット測光の必要性に気づきました。このカメラは10倍zoomです。望遠側で、フィルムカメラの400mm程度相当だと思います(フィルムカメラの標準レンズは50mm)。満月とはいえ、カメラで覗くと随分小さいもの。そこで目一杯望遠側にして、三脚で固定。クイックレリーズ(シャッターボタンにつけてカメラから離してシャッターを押せる器具)も、デジカメでは使えないので、セルフタイマーで撮ります(リモコンも附属していたと思いますが、年に何度使うかわからないものは持ち歩きません)。空に満月という状況は自ら光を放つ月と闇ですから、通常の測光方法では月と闇の明るさが平均化されて、月の実際の明るさよりも何倍も露出オーバーになってしまいます。そこで、「そういやスポット測光なんてのがあったな」とスイッチをあちこち押してセット。画面の真ん中に月を置いて、計ってみると、シャッター速度はいくらになったと思います?。測光値より3分の2だけ絞った状態で1000分の1秒。夜の撮影なのに三脚がいらないようなシャッター速度です。月が白いまん丸にならず、「あばた」もちゃんと見える月が撮れました。スポット測光ならではと、本人は満足とています。
それで気をよくして、床の間の一刀彫の撮影にも挑戦してみました。朝陽を利用して一灯だけの強い照明を当てたような状態で、スポット測光で撮ってみました。人間の目には、床の間の壁もそれなりに光があるように見えますが、撮ってみると壁は暗闇。闇の中に強い光をいただいた力強い一刀彫が撮れたと、これまた本人は満足。
お持ちのカメラにスポット測光なる機能がある方は、意識しておいてください。
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最近デジイチを購入して、まじめに撮り始めたばかりの私にはなかなか勉強になります。
スポット測光についても最初にマスターガイドで読んだハズなのに、もう忘れてました(^^;)
なのでこれまではすべてデフォルトのマルチパターン測光で撮ってました。
やっぱりいかにいろんなシーンの撮影を経験して経験値を積むかってところなんでしょうね。
その場その場で狙った表現を再現する設定が感覚的にわかるようになればしめたものでしょう。
そうですか、こんなブログでも役に立っているなら嬉しいです。もう少し連載していけそうな気がしているので、またお越しくださいね。私はデジ一眼を、持っていませんのでほとんど知りません。教えてくださいね。
このブログのリンクに、ふたつ壁紙のブログを紹介しています。ご参考になればうれしいです。