本で読んだ「日日是好日」の映画を、たまたま観ることができました。本の感想は以前に記しましたが、私が読んだときには、この映画の情報はすでにありましたので、武田のおばさん=お茶の先生が樹木希林であっても、まったく違和感はありません。映画になる前にこの本を読んで、頭の中でイメージを作り上げた人には、少し違うか?という印象かもしれません。
小説やエッセイといった文章から映画を作り上げる。表現手法の違うもので表現するということは、まったく同じ印象のものが作れるわけはなく、そもそも原作を読んだ人はそれぞれに頭の中に風景をもっているわけですから、そこに映像化されたものを見せられると、「私の印象と違う」ということは当然あります。が、今回の日日是好日は、私の中ではそんなに大きなズレはありませんでした。もちろん、私がお茶の世界をまったく知らないからということもあるようで、知り合いによれば、お茶に関しての所作に違和感はあるということでした。
私としては、森下典子さんのエッセイ、日日是好日の映画を見たかったのか、樹木希林の最後の演技を見たかったのか。うーん、4対6かなぁ。その武田のおばさん、樹木希林は映像の中で痛々しく感じました。かなり体力的にきつかっただろうなと、画面のこっち側からも感じ取れました。
樹木希林さん、あなたの最後の出演作品を観られてよかったです。
そして、森下さんのこの作品に触れることによって、季節や日常に身をゆだねて暮らしていくことの幸せを教えてもらえたような気がします。
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