「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

アメリカ政府は、日本製鉄のUSスチール買収阻止か❓<2024/09/05

2024-09-05 20:20:30 | アメリカ合衆国

USスチール、日鉄の買収失敗なら数千人に雇用リスク 本社移転も
By ロイター編集
2024年9月5日午前 12:43 GMT+95時間前更新
https://jp.reuters.com/economy/industry/4LZX5J4RUFPP7NG4X6BOIIOG5E-2024-09-04/
米政権、日本製鉄のUSスチール買収阻止に近づく=関係筋
By ロイター編集
2024年9月5日午前 5:09 GMT+926分前更新
https://jp.reuters.com/world/security/NYY62HZZ6RMRRBY6ZRUCWEYJUU-2024-09-04/

どうやらアメリカ政府は、USスチール買収阻止に方針を決めそうです。
国家安全保障上の問題を審査しているのだそうです。
トランプは、最初から買収阻止です。
日本製鉄も悪いところに首を突っ込んだと思います。

しかし、これはアメリカとヨーロッパの基本的な製造業を端的に表している問題の象徴でもあります。

USスチール自身は、日本製鉄の買収が阻止されれば・・・
『米鉄鋼大手USスチールは4日、日本製鉄による買収が失敗に終われば、数千人の組合員の雇用を危険にさらし、複数の製鉄所の閉鎖や本社移転を余儀なくされる可能性が生じると警鐘を鳴らした。』

事業縮小と大規模リストラが避けられないようです。だから体力のある日本製鉄に救済を求めたのでしょうね。

日本の製鉄や造船も昔に比べると随分、生産量が減り世界の中でシェアを落としてきました。
代わりに台頭したのが、中国や韓国です。
日本以上に生産量が減少しているのが、アメリカとヨーロッパです。
理由は人件費です。人件費が膨大にかかる業種ですから、人件費の高い国が脱落していくのは、世界的な流れです。

選挙対策でトランプもバイデンさんも今回の買収を阻止しそうな流れです。
ほぼアメリカの国益など考えていません。
票のために両方の候補が、アメリカの国益を弱めるでしょう。
<2023年 粗鋼生産量>
https://www.globalnote.jp/post-1402.html

アメリカは、日本より少ない世界第4位です。こんな調子では、更に生産量が減少するでしょうね。うっかりすると第5位のロシアと並びそうです。
ヨーロッパの国など見てください。
7位ドイツは、5位ロシアの半分弱。
もうすぐ、8位トルコに抜かれそうです。
他のヨーロッパ諸国は、ないようなものです。
圧倒的な生産量を誇るのが1位の中国です。
日本の10倍以上です。

生産量を見る限り、アメリカは日本の鉄鋼会社に吸収合併してもらわないと、多分ヨーロッパと同じになるでしょう。もしアメリカの製鉄会社を保護すれば、アメリカはその割高な鉄を使わなければなりません。
アメリカのほかの鉄を使う製造業も更にコストが上昇します。
もう今の段階で、アメリカは中国に太刀打ちできません。

もう一つの基幹産業の造船業です。
・・・・・・・・・・・・
造船竣工量
https://www.mofa.go.jp/mofaj/kids/ranking/ship.html
https://www.globalnote.jp/post-3256.html
アメリカ15位
イギリス40位
世界の造船シェア「中韓で8割」どうしてそうなった 昔は日本が5割 今の追い風にもうまく乗れないワケ
2024.02.01
https://trafficnews.jp/post/130736
・・・・・・・・・・・
https://www.mofa.go.jp/mofaj/kids/ranking/ship.html
ここでは、製鐵ほどの差はありません。
しかし、中国・韓国・日本でほぼ世界シェアを独占しています。
やはり問題は人件費です。
アメリカ15位
イギリス40位
生産量する出てきません。
特にアメリカは、自国の海軍くらいしか需要がないのでないでしょうか❓

以前にも書いたことがありますが、鉄鋼と造船業が衰退すれば❓
海軍の兵器を作るのに大きな支障が出てきます。
アメリカの軍艦は、バカ高くなりしかも段々性能が落ちてきています。造船が衰えれば、次は軍艦のメンテナンスも衰えます。近年、アメリカの軍艦のメンテンナンス能力は極端に低下しています。
メンテナンス待ちの軍艦が順番待ちだそうです。
韓国や日本の造船会社に仕事を出そうとアメリカ海軍は考えているようです。
しかし、アメリカの国防族が強硬に反対して実現せず、やっぱり順番待ちに状態です。
当然ながら新造船の完成も遅れ、建造費も雪だるま式に増えていきます。

何を言いたいか段々、分かってきましたね❓

アメリカの軍艦は、古いオンボロばかりです。
メンテナンスもまともに出来ません。
新造艦は遅れて価格は高騰しています。

中国は、その反対で新造艦が毎年、どんどん竣工しています。

これでアメリカが中国と海の戦争を出来ると思うなら、ウクライナのゼレンスキーと同じです。
(夢物語)
アメリカの誇る空母打撃群を、中国にポコポコ沈められたら、それで終わりで新しく建造するのは事実上無理です。
ミサイル技術の発達した今は、ミサイルの射程に入ればほぼ撃沈されます。
迎撃ミサイルがあったところで、数を撃ち込まれれば防げません。
中国近海で中国海軍と戦えば、思いっきりミサイルを撃ち込まれて❓
どうなるんでしょうね❓

アメリカが台湾を防衛しようと思うなら、台湾の陸上にアメリカ軍の大部隊を配備して陸から、迎撃するしかないと思います。兵器もどっさり準備してね!
ドンパチが始まってから、やろうとすると輸送船も撃沈されます。

こう考えてくると、台湾有事を叫んでいる人間の馬鹿さ加減が、分かると思います。
「土台、無理だろ!」
の話です。
ウクライナより遥かに抵抗力が弱いです。
それを理解するなら台湾は、独立論を叫んで中国を刺激するのは、止めた方がいいでしょうね❓
それをやったからウクライナは、ロシアの軍事侵攻を、わざわざ自分で招き寄せました。

何を言いたいか❓
アメリカとヨーロッパの落日は、目に見えませんがもう随分前から始まっていると言うことです。
製造業の悲惨としか言いようのない没落が、その表れです。製造業の衰えた国を見ていると、全てが衰えていきます。
ドイツの鉄鋼生産量を見ると、分かると思います。
ドイツですら鉄鋼生産では、ロシアの半分弱です。
鉄が作れない⇒兵器が作れない

こんな程度でアメリカとヨーロッパは、ロシア潰しを始めました。
ロシアのバックには、中国もイランも北朝鮮もいます。
全部、バッチリ軍事大国です。

どうやって、潰すんだ❓

考えてみると、不思議な事をしているのが分かりますか❓

台湾有事に中国封じ込め❓
どうやったって無理でしょう❓
ヨーロッパは、ロシア叩きをやって自分たちの首を絞めています。似たようなことになると思います。
トランプが大統領になれなくて、ウクライナ紛争が長引けばヨーロッパ経済は、潰れると思います。
日本してみれば、ライバル地域が一か所没落して喜ぶべきではありますが❓
ヨーロッパなんか日本のライバルにすぎないんですよ❓
ロシアに私が、期待しているのはこの部分です。
落ち目を一つ叩き落せば、日本の落ち目度合いが少なくなるだろう❓

これが国益です!


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https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/6ea78b12b6512e36fbdc6eebd50f97ce



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