※追記
やや期待感込みの日記を書いてしまいました。まずアメリカ側の停戦のメドですが、トランプ氏は大統領就任前「6か月=180日は時間が欲しい」と言うように「出来るだけ早く」からトーンダウンしました。
その後、ケロッグ特使が「100日で何とかしたい」という趣旨の発言をしました。
それが膨らんで、今回の報道になりました。その後、ケロッグ特使が期待感を下げる発言をしています。
産経新聞
『米が戦争終結案説明と報道、14~16日の安全保障会議で 特使は「来週発表できない」と否定』
2025/2/7 00:52
https://www.sankei.com/article/20250207-IHZS7DXPCZPEPO3327QMWY6V3M/
どうやら、ブルームバーグのフライングのようです。以下の内容は産経新聞の①の記事を元に書きました。
日記の下の方に書いた・・・
『ケロッグ特使が、「これから停戦調停を開始する」ことを明確に表明する』と解釈するのが正解のようです。「方向は決める、話はこれから」と言うことでしょう。
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産経新聞
①トランプ米政権、ウクライナ戦争終結案を今月中旬にも公表か ケロッグ特使がキーウ訪問へ
2025/2/6 08:52
https://www.sankei.com/article/20250206-ZAMJ2NXNXVIHNMUDELKE7JFNEY/
米ブルームバーグ通信の報道ですが、一番最初に伝えたのはTASS通信でした。次に産経新聞が速報しました。これは産経新聞の独自記事です。
『 14~16日にドイツで開かれるミュンヘン安全保障会議でウクライナ戦争の終結に向けた「青写真」を発表する予定だと伝えた。内容の詳細やどのような形式で発表されるかは不明だとしている。
ケロッグ氏自身も5日、ミュンヘン安全保障会議への出席を「うれしく思う」とX(旧ツイッター)に投稿。「ウクライナでの血生臭く、犠牲の大きい戦争を終わらせるという目標について話せることを楽しみにしている」と表明した。
一方、ウクライナメディアは5日、消息筋の話として、ケロッグ氏が20日にもウクライナの首都キーウ(キエフ)を訪問する予定だと報じた。』
TASS通信によると米ロの実務者レベルの会合は行われているようです。それを踏まえてケロッグ特使が、何らかの内容を発表すると言うことのようです。まだ、具体的なことまでは踏み込めないと思います。「これから始めます」と言う公式なアナウンスメント効果の方が大きいのではないか・と思います。
その足でキエフを訪問してゼレンスキー氏と会談する予定のようです。実は、この訪問は大統領就任式前の1月10日ごろに予定されていました。直前になりキャンセルされて、トランプ氏の「6か月は時間が欲しい」と言う発言で、即決予定が変更になったいきさつがあります。
大体、政権移行も済んでトランプ政権内の意見のすり合わせもやり直して、今回の運びになりました。最後は、プーチン氏とトランプ氏の直接会談が、行われて詰めるのであろうと思います。おそらくEUやゼレンスキーは意見を言うことは出来ても決定に参加することは出来ないと思います。EUやゼレンスキーの話を聞いていれば、停戦をまとめるのは、ほぼ無理だからです。
ゼレンスキーの主張は、このようなものです。
産経新聞
ウクライナ核保有も選択肢、NATO加盟難航の場合 ゼレンスキー大統領が発言
2025/2/5 07:24
https://www.sankei.com/article/20250205-ZL2J6YOT65OF3N7BWLM43HU2B4/
ウクライナ侵攻の外交解決には「越境攻撃が重要」とゼレンスキー氏 作戦開始から半年
2025/2/6 06:43
https://www.sankei.com/article/20250206-JAQ3OD3JBNLJRK63ISDEHUFXO4/
読売新聞
ウクライナ兵の死者4万5100人、この1年で1万4000人増…負傷者は39万人
2025/02/06 14:34
https://www.yomiuri.co.jp/world/20250206-OYT1T50040/
私が公表数字から試算したところでは、2024年だけで約33万人のウクライナ兵が戦死しています。
41500人と言うのは、冗談みたいな数字です。そもそもキエフ政府が行方不明扱いにしている人数が5万人くらいいます。ほとんどが戦死しているでしょう。国民向けの架空の数字ですがウクライナ国内の墓の数を数えても、もっと多いと思います。
およそ実現不可能な空想物語を主張しています。核兵器の要求まで持ち出しては、まあ正常とは思えません。停戦斡旋を拒否する理由作りでしょう。ゼレンスキーに停戦調停を受け入れる意思は、ほぼないと言うことです。
停戦すれば、必ず退陣要求が起きます。アメリカは選挙を要求するでしょう。どっちにしてもゼレンスキーは、選挙でか実力でか大統領の座から排除されると思います。
もう既にウクライナ国内では、大統領候補者の政治活動が活発化しています。
ゼレンスキーを排除しない限り、早期の停戦交渉は無理なように見えます。
ウクライナ国内で、そのような動きが出てくるかどうか❓
停戦の可能性は、ここにかかっていると個人的には思います。
仮にゼレンスキーが悪粘りして停戦を遅らせれば、夏ごろにはウクライナ軍の継戦能力が失われる可能性が指摘されています。複数の国際政治学者、ウクライナ国防省情報総局のブダノフ中将の見解です。
まあ、少なくとも来週ケロッグ特使が、「これから停戦調停を開始する」ことを明確に表明するのであろうと思います。特使が表明すれば、それはアメリカ政府の公式見解ですから、アメリカ政府はその方向で動き出すでしょう。
米ロの実務者協議も水面下でなく公式なものになります。
※関連日記目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑧
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27