ウクライナ軍、ロシア占領のドニプロ川東岸に部隊進めたか
2023年10月20日
https://www.bbc.com/japanese/67165739
ウクライナ軍が現在、攻撃中の場所はドネツク州バフムト方面、ドネツク州とザポリージャ州の州境の南ドネツク戦線、ザポリージャ前線の3か所あります。ほぼ、ロシア軍に進撃を阻まれて膠着状態にあります。
BBCのニュースによるとウクライナ軍は、ヘルソン州ドニプロ川東岸を少し奪還して進撃したようです。以前からちょこちょこと攻撃していました。
アメリカ戦争研究所の作成した略図
https://ichef.bbci.co.uk/news/800/cpsprodpb/15FA2/production/_131481009_ukrainesouth.jpg
この図を見ると川沿いに結構広い地域を確保しているようです。右上にザポリージャ戦線でウクライナ軍が奪還した土地が示されています。それと比べると横が広いです。
ロシア軍は、ヘルソン州はドニプロ川の要害を頼りに兵力の配置は南部に比べると少ないはずです。
ここは川岸で湿地帯も多く、どちらも戦車や装甲車などの兵器の使いにくい地域です。軽装備の歩兵同士の戦闘になります。川を超えていますからウクライナ軍は、兵士や兵器の移動や補給は、やりにくいと思います。仮設の橋を架けるなどの作業が必要ですが、ロシア軍をある程度遠くに追い払わないとそれも難しいと思います。
今の三つの戦線で大きく進出するのは、事実上難しいと思います。ここからアゾフ海側まで進出できればウクライナ軍の作戦である、ロシア軍を東部と南部で分断することが出来ます。
ウクライナ軍にとっては、戦況を好転させる最後のチャンスのように思います。この作戦が失敗すれば、部分的にでもロシア軍を占領地から追い払うのは難しくなるでしょう。
現実的に考えるなら、ウクライナがロシアとの戦争を継続できる期間は、そう長くはないと思います。3年も5年も続ければ、ウクライナは国家破産するでしょう。リミットは、来年一杯のように思います。それまでにどれだけの占領地を奪還できるか?
ロシアにとっては、占領地を守る戦いです。南部を守りつつ東部で占領地を広げようとするでしょう。ロシアが守り切れば、ウクライナは停戦交渉するしかないと思います。