詳しくは、分かりません。
一時期は、ウクライナ軍の撤退が近いような情報もありましたが、現在のところは戦闘が続いています。ウクライナ軍も今年の初めごろから戦術的撤退をしており、その分ロシア軍が占領地を広げました。
2月の初めの段階で、ワグネルはバフムト市街地の中央を南北に流れるバフムトカ川の東岸まで進出しましたが、そこで前線が膠着しています。渡河作戦を実行する資材と兵器がないのであろうと思います。
大体、記事を読むと東側がワグネルの担当で、北側と南側がロシア軍の担当のようです。ロシア軍は、北側からウクライナ軍の包囲を試みましたが、成功しなかったようです。最近は、南側から砲撃と戦闘機の地上攻撃を伴うかなり激しい攻撃を仕掛けましたが、ウクライナ軍が持ちこたえているようです。
ただウクライナ軍の補給路は、かなり制限され苦戦している状況には、変化はありません。
ここに来てワグネルとロシア軍の不協和音は大きくなっているようです。この両者は、協力して戦う姿勢は、全くありません。それどころか、ロシア軍がワグネル潰しに動いている気配すらあります。ワグネルへの砲弾や弾薬の供給を絞っているようです。つまり、バフムトではワグネルとロシア軍の(水面下の)抗争があります。
そして、ロシア軍の共通の欠点である指揮命令系統の不備があります。だから、ロシア軍の攻撃は、どちらか一方面の攻撃になってしまいます。北を攻めてダメだから、今度は南と言う調子です。
ウクライナ軍は、守るエリアが狭くなりましたから以前のように広域に広がっていた時よりは、兵力は少なくて済むでしょう。逆に守るエリアが狭くなった分、ウクライナ軍の密度が高くなっていると思います。
バフムートの状況は「複雑」、ウクライナ軍撤退の兆候なし 親ロ派勢力
2023.03.17 Fri posted at 12:08 JST
https://www.cnn.co.jp/world/35201435.html
バフムート(南郊)へのロシア軍の攻撃「激化」 ウクライナ軍
2023.03.15 Wed posted at 10:25 JST
https://www.cnn.co.jp/world/35201296.html
ロシア国防省、ワグネルの影響力を削ぐためバフムートを利用か ISW
2023.03.14 Tue posted at 10:50 JST
https://www.cnn.co.jp/world/35201237.html
バフムートの戦いで苦境に陥るワグネルの傭兵たち 束ねるトップの威光にも陰り
2023.03.18 Sat posted at 09:25 JST
https://www.cnn.co.jp/world/35201458.html
つまり、現在バフムトをめぐる状況は二つの要素があります。ロシア軍の目的は、ワグネルの勢力を削ぐこととウクライナ軍を包囲することです。だから、当然ワグネルの担当エリアである東側からのワグネルの圧力は、弱くなります。これまでの戦いでかなりの人員と装備を失っていると思います。
ロシア軍自体は、南側からの攻撃に全力を注いでいます。
それが、成功すればウクライナ軍はバフムトで防衛戦を継続するのは、難しくなるでしょう。
ただし、ウクライナ軍が単に守っているだけでは、ないようです。
ワールド
2023年3月21日6:54 午前10時間前更新
プリゴジン氏、ウクライナ軍の大規模攻撃を警告 ロ国防相に書簡
https://jp.reuters.com/article/ukraine-crisis-wagner-idJPKBN2VM1QQ
一定の予備兵力と武器の集積をしているということでしょうね。一番、狙われやすいのが砲弾と弾薬の供給をロシア軍から絞られているワグネルの部隊です。あるいは、補給を考えるなら南側のロシア軍に攻撃を仕掛けるかもしれません。ここにロシア軍の主力が、いることは分かっています。2月末から3月の初めにかけて短期間で4回、ウクライナ陸軍(最高)司令官が現地入りしています。何事か念入りに打ち合わせをした可能性が高いですね。単に現地視察なら、1回で十分なはずです。そして、ウクライナ陸軍(最高)司令官は、直接キーウ攻防戦やハルキウ州奪還作戦を指揮したようです。優れた実戦部隊の指揮官でもあります。
ウクライナ人道危機救援金 - 日本赤十字社
https://www.jrc.or.jp/contribute/help/ukraine/