プーチン氏、「自立」国家目指す 大統領選に向け宣言
2023年12月18日 11:02 発信地:モスクワ/ロシア [ ロシア ロシア・CIS ]
https://www.afpbb.com/articles/-/3496561?cx_part=top_category&cx_position=3
ウクライナ紛争に至った経緯については、随分書きましたので今回は省略。
結局、今振り返るとアメリカとEUがロシアの安全保障上の限界点を超えたのが、一番シンプルな理由です。
ロシアにしてもウクライナに軍事侵攻をする以上は、様々な考慮をしたと思います。当然、西側の経済制裁を考慮に入れていたでしょう。ロシアが一番恐れていたのは、NATO兵力の参戦です。これについては、核の行使を示唆して威嚇しました。
戦争自体はロシアが想定したように短期では終結せず長期戦になりつつあります。
今回、次の大統領選に向けてのプーチン氏の発言を聞いているとロシアの考えが分かります。
NATOの属国に落ちぶれるか、自分たちの独立を守るかの戦いと位置付けています。ロシアの独立国としての存亡をかけた戦いだと考えているようです。
「ロシアは主権を持った自立的な国家になるか、さもなければ存続しなくなるかのいずれかだ」
「わが国は他国からの助言を受けずに自ら決断を下す」
「わが国は、どこかの国のようにソーセージの見返りに主権を手放し、他国の衛星国になるまねはできない」
プロパガンダとフェイクニュースで西側世界を洗脳したアメリカとEUには、これが理解できないのであろうと思います。
ロシアの言い分は、NATOとの国境線がウクライナ・ロシア国境に移動することは、絶対に認めることが出来ないと言うことです。
その点については、2021年の12月にアメリカのバイデン氏との会談を持っていますから、アメリカには明確に伝わっているはずです。
言うなれば、最後通牒です。
それを無視したから結果として、ロシアの軍事侵略が開始されました。
アメリカとEUは、それを利用してロシアを経済的に政治的に叩き潰そうとしました。しかし、その部分は2年近く経過して完全に失敗に終わったと評価できます。
ここでロシアが戦争をどう考えているかの問題が、再び出てきます。
『ロシアは主権を持った自立的な国家になるか、さもなければ存続しなくなるかのいずれかだ』
こう考えている以上、その目的が達成されなければロシアにとって戦争は終わらないことになります。
落としどころが、ど~の・・・
停戦条件が、ど~の・・・
このようなレベルの話では、ないことを理解しないとロシアと交渉する余地は、ないことになります。
一番簡単な方法は、2014年クーデター以前に戻すことです。もう、それはここまで戦争が続いて激化した以上、現実的には不可能です。
だから妥協点は、実質的に2014年クーデター以前の周辺環境に近い状態を新たに作り出すしかありません。
※2014年クーデター以前の周辺環境とは❓
『ウクライナが、ロシアとNATOの緩衝地帯でウクライナは中立。』
これをアメリカとNATOが介入して変更しようとしたから2014年ドンバス戦争が発生しました。ウクライナ紛争は、実際にはウクライナの過激民族主義者のクーデターの時から始まっています。2014年クーデターは、アメリカが関与して起きたと言えます。
結論、ロシアはそれに近い状況が出来上がるまで戦争を続けると思います。多分、3年でも5年でも気長にやるでしょうね❓
やはりアメリカとEUの動機が不純すぎると思います。
「ロシアを経済的に政治的に叩き潰す!」
遣り損なえば、今度は相手が自分の要求を通そうとするでしょう❓
それが今のウクライナ紛争の状態です。
道は、三つあります。
①ウクライナがロシアに勝つまで戦争を続ける。
②ウクライナがロシアに負けるまでやる。
③ウクライナがロシアに負ける前にロシアと妥協する。
これ以外の道は、今となってはありません。
アメリカとEUは、冬ですし頭を冷やしてよ~く考えるべきでしょうね❓
頭に血の上ったゼレンスキー氏が考えるのは無理なようです・・・
※関連記事目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑨
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27