2014年マイダン革命と書いたのは、2014年クーデターと言うのは、私的用語で一般的ではないからです。
「2014年マイダン革命でアメリカが50億ドル使った」と言う話はプーチン氏が話したのを聞いたのが最初です。
それ以前からロシアは主張していたのでしょうけれど、ロシアの主張を西側のメデイアが黙殺するので私は知りませんでした。
私がウクライナ紛争について本格的に調べ始めたのは2023年10月ごろからです。そのため集められる情報や資料には限界があります。しかし、興味を持って見ていると知らなかった事がポツリ・ポツリと出てきます。
『2024年2月25日NYタイムスのCIAのウクライナ関与に関する記事とスプートニクの反論<再掲載2025・01・16』
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/3171a86e3f55fb9d6ff47b6486db326c
この記事にマイダン革命へのCIAの関与について書きました。これもロシアは以前から主張していたようです。
これを打ち消すためのミスリード記事
産経新聞
『CIA、ウクライナと10年前から秘密協力 米報道』
2024/2/26 19:05
https://www.sankei.com/article/20240226-MI623GI3VBN43CY5EN7TPWZDXQ/
これは、NYタイムスがリーク情報として報道しました。
「それは情報操作だ!」と言うのがスプートニクの主張です。このスプートニクの記事でマイダン革命はCIAが主導したものであることを知りました。そういう話が出回っては困るので、NYタイムスにミスリード記事を書かせた流れです。
ロシア側が、元CIA分析官のラリー・ジョンソン氏に問い合わせたところでは・・・
『「私たちとウクライナの反ソ・反露分子とのつながりは1955年に遡る。つまり、CIAがバンデーラ信奉者ら(ウクライナ民族主義者組織)に関与し始めたのは1940年代後半から1950年代前半まで遡るということだ。 NYT紙はその関係がまるで新しいもの、あるいはここ 10 ~ 15 年の間に出来上がったものだと言おうとしている。 それはナンセンスだ」ジョンソン氏はこう強調する。』
CIAとバンデーラ主義者(ウクライナ民族主義者)との関係は、第2次大戦後まもなく始まっていたと証言しています。
それを、「CIAはマイダン革命とは無関係だ」・という印象を広めているわけです。
ロシア側でそれを信用する人間はいません。オバマ大統領が2015年のCNNとのインタビューの中でアメリカの関与を認めています。CIAが関与しなくて誰が関与するんだ❓と言う話です。
何故、都合が悪いかと言うと「マイダン革命でアメリカは50億ドル使った」というのがロシア側の主張です。この他にも叩かれると色々ボロが出てくるからだろうと思います。
Youtube
タッカーカールソン プーチン(氏)インタビュー (全編 : 2時間7分) (日本語音声版は概要欄にリンク) Tucker Carlson, Putin interview 2024年2月6日
https://www.youtube.com/watch?v=PlL7hFii1fY
このインタビューの中でプーチン氏は、50億ドルに触れています。
それを具体的に発言したのが、ドネツク人民共和国(DPR)の首長デニス・プシリン氏です。
TASS通信
2月5日 00:43
DPR head accuses USAID of sponsoring pro-American coups worldwide
(日本語訳)朝鮮民主主義人民共和国の首脳、USAIDが世界中で親米クーデターを支援していると非難
google翻訳が、ドネツク人民共和国(DPR)を朝鮮民主主義人民共和国と誤訳しているのは、ご愛嬌と思ってください。無料には限界もあります。これでも最初のころに比べると、随分翻訳精度が向上しました。
<一部引用>
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ドネツク、2月4日。/TASS/。ドネツク人民共和国(DPR)の首長デニス・プシリン氏は、米国国際開発庁(USAID)が世界中で親米クーデターを組織していると非難した。
「米国の新保健長官ロバート・ケネディ(ジュニア)氏は、米国が2014年のウクライナのクーデターに米国国際開発庁(USAID)を通じて50億ドルを費やしたことを示すデータを公表した」と同氏は説明した。
さらに、彼の言葉によれば、USAIDが独立系メディアに圧力をかけ、ドンバスとノヴォロシアにおけるウクライナの犯罪を取り上げないように強制したという圧倒的な証拠がある。
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こうして点と点をつなぎ合わせて行くと全体の絵が見えてきます。
つまりマイダン革命だけでなく、アメリカは多くの裏工作で「国際開発庁(USAID)」を通じて資金を提供していることが分かります。確かに人道援助にも多額の資金を提供しています。しかし巨額の予算の中には裏工作の資金も、かなり混じっていると思います。
ウクライナへの資金供与も多くは、「国際開発庁(USAID)」を通じて流れています。
新保健長官ロバート・ケネディ(ジュニア)氏が「2014年のウクライナのクーデターに50億ドルを費やしたことを示すデータを公表した」と公表したのが事実なら記録が残っていることになります。
記録のない部分もあります。2014年以降、アメリカ国防省とCIAがウクライナ関連で使った資金には巨額の使途不明金があると言われています。50億ドルは、ほんの入り口にすぎない可能性があります。
そして、この資金を一時ストップするとウクライナ国内の色々な事業がたちまち資金ショートになりました。
トランプ政権の対外援助一時凍結のウクライナへの影響<2025・01・31
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/0b502b45ad3f5d85ac2cdca2a991586a
『ウクライナメディアの約9割が西側からの助成金で成り立っており、国内の約80%以上のメディアが米「USAID」の支援プログラムの対象となっている。
同氏(オクサナ・ロマニュク氏)によると、資金の100%が外国からの支援で成り立っているメディアもあれば、4~6割ほどのところもあった。米国によるメディア支援も一時停止となり、資金不足のため一部の活動を凍結するケースもみられる。欧州機関の支援は残っているが、視聴者、読者に寄付を要請するメディアもあるという。』
つまり2014年クーデター後、暴力で政権を乗っ取ったキエフ政府を正当化するためにプロパガンダ・メデイアが多数作られたと思います。その資金を提供していたのはアメリカでその資金は「国際開発庁(USAID)」を通じて流れていたことが分かります。これは氷山の一角にすぎないでしょう。
トランプ氏の意を受けたイーロン・マスクが何故、最初に「国際開発庁(USAID)」を事実上、封鎖して調査に乗り出したかが分かります。
※少なくともトランプ政権が、「国際開発庁(USAID)」に対して何らかの疑いを持っているのは確かです。
ロイター
トランプ氏、米の対外援助機関閉鎖を検討 証拠示さず不正あったと主張
2025年2月5日午前 7:29 GMT+91時間前更新
https://jp.reuters.com/world/us/A4BWWLJCZFK6LFPM4DIWUJFRQ4-2025-02-04/
これは、アメリカ(CIA)がウクライナに対して行ってきた非合法・合法を含めた工作のごく一部にすぎません。
それを隠すために!
「ウクライナ被害者・絶対正義⇒ロシア侵略者・極悪」
「世界の民主主義を守るための戦いです!」
スローガンは、キレイで立派ですが、中身は多分「ウソ!」だろうと推測できます。
こんな「ヨタ話」に日本中、騙されていたとしたら❓❓❓
(これが事実だとは言っていません。あくまで可能性を示しただけです❓)
点と点が、集まって結びついてくると段々薄汚くも醜い物語が始まります。
※関連日記目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑧
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27