「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

トランプ氏のガザ住民移住案とアメリカのガザ所有案に見る真剣度<2025・02・05

2025-02-05 20:46:50 | アフリカと中東

ロイター
トランプ氏が「米のガザ所有・復興」提案 住民の恒久的移住を支持
2025年2月5日午前 11:10 GMT+928分前更新
https://jp.reuters.com/world/us/77OK4M6TYVMDZGURHOUDSLRCKU-2025-02-05/

トランプ氏は、最初はガザ住民の周辺国へに移住案を提案してアラブ諸国から総反対を受けました。
今度は、それに加えてガザのアメリカ所有案を提案しています。
これまでアメリカ大統領が、ガザ問題に真剣に取り組んだことはありません。
クリントン元大統領の時が最後でしょう。
その後は、事実上放置状態でした。
トランプ氏の提案が妥当であるかどうかは別にして、ガザ問題に真剣に取り組もうとしてい姿勢は見えます。

ガザ問題の解決を困難にしている原因は、二つあります。
ガザ市民の中にハマスが潜んで、イスラエルにテロ活動を行い止めないことです。
もう一つは、イランです。憲法にイスラエル撲滅を書き込んで、パレスチナへの介入を続けてきました。
一時期は、レバノンとシリアを事実上傀儡化してイスラエル攻撃に利用してきました。
イランの方は、アメリカが封じ込めることは可能だと思います。

もう一つの原因のハマスです。これはガザにガザ市民がいる限り排除できません。
ハマスの手口は、今回の戦争で見た通りです。地下通路を張り巡らしてガザ市民を人間の盾にしました。イスラエルがハマスを攻撃しようとすれば、否応なくガザ市民が巻き添えになります。そして地上でもガザ市民に紛れていますから、イスラエル軍は目見当で攻撃するしかありません。猶更、ガザ市民の犠牲が増えます。もっともイスラエル軍もそれをいい事にかなり多めに殺していたようにも見えました。

これを解決しようと思うなら、ハマスをガザから立ち退かせるか、ガザ市民をガザから移動させるしか方法がありません。
トランプ氏が言いたいことは、実はこの事だろうと思います。
「真面目にガザ問題を解決する気があるのか❓」と言うことでしょう。
アラブ諸国は、ハマスのプロパガンダばかり主張しています。これでは、いつまで経ってもガザ問題は解決しません。
二国間和平は、非常に良い解決方法です。
しかし、ハマスがイスラエルに対するテロ攻撃を止める保障はないでしょう❓

トランプ氏の主張は極めて現実的です。
一旦、ガザ市民をガザから移動させて、ハマスをガザから完全に排除しないと、この地に平和や安定は訪れません。
それをトランプ氏は主張しています。そうしなければハマスは、いつまでもガザ市民を人間の盾として利用し続けるでしょう。
今回のガザ戦争ではガザ市民に大勢の犠牲者が出ました。この責任は、イスラエルとハマスに均等にあると思います。
イスラエル撲滅を主張してイスラエルにテロ攻撃を続けてきたのは、パレスチナ過激派です。昔のパレスチナ・ゲリラのころから続いてきたことです。
一時期、アラブ諸国の国力が有った頃は、アラブ諸国は軍事力でイスラエルを撲滅しようとしました。4回に渡る中東戦争です。イスラエル撲滅が出来なかったアラブ諸国は、イスラエルと妥協する道を選びました。
妥協せずガザに干渉してきたのがシリアであり、その次がイランです。だからパレスチナ過激派は生き残り、イスラエルに対する武力攻撃やテロを繰り返しています。

パレスチナ過激派は、ハマスだけではありません。シリア政府が崩壊するまではシリアに雑多な過激派諸派がいました。今はシリアかレバノンに潜伏しているでしょう。このようなパレスチナ過激派を静かにさせなければ、ガザに平和は来ません。その中の最大の勢力が、ハマスでありレバノンのヒズボラです。少なくともこの2グループを解体しない限り、どうにもなりません。

トランプ氏の主張には、過激なことや極論が多いです。しかし、それは観測気球であり現実的な解決策や対応策を用意していると思います。

トランプ氏が、これまでのアメリカの大統領や有力政治家と明らかに違う点があります。
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まず第1に、泥沼にはまり込んでいたアフガン戦争をタリバンと交渉して、撤退への道筋を付けました。アフガン撤退を可能にしたのは、当時のトランプ大統領です。その後を受けたバイデン氏は、自分の手柄にしようとして大失敗しました。きちんと手順を踏んでタリバンと打合せし、他のNATO諸国とも連携していれば、あれほど惨めな大失敗にはならなかったと思います。トランプ氏が大統領であれば、おそらくもっとスムーズに撤退が出来ただろうと思います。

BBC
米軍のアフガニスタン撤退は「惨劇」、米議会公聴会で海兵隊員が涙の証言
2023年3月9日
https://www.bbc.com/japanese/64898705
ロイター
焦点:米国最長の戦争「敗北」で幕、失策を重ねたアフガン20年
By ロイター編集
2021年8月17日午後 7:00 GMT+93年前更新
https://jp.reuters.com/article/world/20-idUSKBN2FI0FE/
なぜバイデンは撤退に「失敗」したのか
2021年9月14日
https://wedge.ismedia.jp/articles/-/24258

このアメリカ軍にとっての大惨劇の原因を作ったのはバイデンさんです。その後バイデンさんの評判は内外で地に落ちました。それを挽回するために始めたのが、ロシアとの対立を深めてロシアを屈服させることです。それが結局、ロシアのウクライナ軍事侵攻を招き寄せる結果になりました。ウクライナ紛争は、バイデンさんのアフガン撤退の大失敗とリンクさせて考えるべきです。アフガン撤退の大失敗を糊塗するためにウクライナ紛争を呼び込んだと言える部分が、あるからです。
バイデンさんの犯した罪は、重いと言わざるを得ません。
これは、後世の歴史家が判断して評価するでしょう。

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2番目
トランプ氏は、あまり言いませんがある時、「イラク戦争は間違いだった」とはっきり言ったことがあります。数年前です。これは、どのメデイアか忘れましたが、ニュースとして読みました。
当時、私は非常に驚いた記憶があります。
それまで大統領経験者やアメリカの有力政治家が、イラク戦争に否定的な意見を言うのを聞いたことが無かったからです。イラク戦争に否定的な意見を持っていると言うことは❓
そうです。ネオコンに否定的だと言うことです。
だから2024年大統領選では、共和党のネオコン人脈はトランプ氏の敵に回りました。
その一番わかりやすい例が、「リズ・チェイニー」です。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%82%BA%E3%83%BB%E3%83%81%E3%82%A7%E3%82%A4%E3%83%8B%E3%83%BC
父親のディック・チェイニー元副大統領は、ネオコン政権のど真ん中にいた人物です。父娘そろってトランプ批判を繰り広げていました。

ネオコンは、その後(2005年頃だそうです)当時のブッシュJr政権の中で影響力を失いました。
ネオコンが、その後取り入ったのが民主党です。バイデン政権の陰には、ネオコン派閥がいます。
バイデンさんがウクライナ紛争に深入りしている理由は、ここにもありそうです。
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私が言いたいことは、トランプ氏はどちらかと言うとネオコン(=戦争を好む)勢力とは敵対的な関係にあると言うことです。トランプ人脈は、当然ネオコンの暗い部分に目を付けているでしょう。
ネオコンに否定的だと言うことは、平和を志向すると言うことです。
今の戦争が多い時代には、頼りになる米大統領だと思います。
これが、私がトランプ氏に一番期待していることです。
私がトランプ氏に否定的でない理由が分かりましたか❓
もちろん、これが正しいかどうかは、4年が経過しないと判断できません。
しかし、米民主党より当てになるのは確かだと思います。


※関連日記目次
項目「アメリカ合衆国」の目次③
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/6ea78b12b6512e36fbdc6eebd50f97ce


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