「北の山・じろう」日記

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ドネツク州アウデイーイウカ市街南部はロシア軍が包囲寸前<ウクライナ紛争2024.2.11

2024-02-12 04:31:35 | 中立の視点で見るウクライナ紛争

ドネツク州アウデイーイウカの危機<ウクライナ紛争2024.2.8
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/f7b1a95658a6030169487834020152e7

この記事を書いてから数日でアウデイーイウカ市街のウクライナ軍を、包囲寸前の位置までロシア軍が進出しました。
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/the-ukrainian-army-in-audi-ivka-is-in-a-critical-situation-the-city-is-on-the-verge-of-being-divided-into-north-and-south/

狭いエリアの戦闘ですから奇跡は起きようがありません。
ここまでの経緯は、去年はロシア軍は郊外北西にあるウクライナ軍の防衛拠点のコークス工場を激しく攻撃していました。去年末ごろから市街南部の攻勢を強めウクライナ軍の防衛ラインを突破して市街戦が始まっています。
このように攻勢をかけてウクライナ兵を郊外北西部と市街南部に分散させて、市街北部を一気に攻撃しました。

あっと言う間に地図上では、ピソチヌイカールヤー湖(採石場跡に出来た大きな池)Pisochnyy Kar'yerと線路の間を進撃し市街北部に侵入しました。
そこから市街西と南に占領地を広げています。
多分守備部隊の5~10倍の大兵力を投入していると思います。市街戦になれば兵士の数で勝敗が決まります。兵士の数で圧倒的に劣るウクライナ軍は、急速にロシア軍に駆逐されつつあります。

市街北部を西に進撃すると、市内ウクライナ軍への補給ルートであるO-0542から市街に入ってくるインダストリアル・プロスペクト通りが、あります。
前回の記事では、ここまで500メートル強の地点まで戦闘地域が迫っていました。
今回の「航空万能論GF」の記事では、数百メートルまで戦闘地域が迫りました。
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/the-ukrainian-army-in-audi-ivka-is-in-a-critical-situation-the-city-is-on-the-verge-of-being-divided-into-north-and-south/

今の段階ですらインダストリアル・プロスペクト通り経由の交通や物資の搬入は、かなり困難でないかと思います。

つまり、市街南部で防衛戦を戦っているウクライナ軍は、今すぐ撤退しないと退路がなくなります。退路がなくなれば畑を横切って三々五々逃げ出すしかありません。ロシア軍の格好の射撃の的になります。
部隊として撤退するには、ほんのわずかの時間しか残されていません。それすら、かなり困難だと思います。

ウクライナ軍の参謀本部は、これに対して去年の12月から何の対応もしていません。アウデイーイウカ市街を放棄するのが、予定の行動のように見えます。
ちなみに東部方面軍の司令官は、総司令官に就任したシルシキー氏です。
そうであるなら、事前に撤退作戦を指示しなければ秩序だった撤退は不可能です。

ここまで外部からの交通路に迫られれば、援軍を送っても間に合いませんし、撤退も困難です。

人的犠牲を最小限にするなら、市街南部にいるウクライナ軍は降伏するしかないと思います。
こんな時に首都では、政争と人事をやっているのですからアウデイーイウカ市街のウクライナ兵は、哀れと言うしかありません。

※ちなみにアウデイーイウカの危機的状況を伝えた記事は、1本だけです。
『ウクライナ東部アブデーフカの防衛困難に 露が攻勢「多方向から押し寄せ」(共同)』
2024/2/9 09:03
https://www.sankei.com/article/20240209-GF5V5CODBFMKTJLESHACLWGWXA/


※関連記事目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次②
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27



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