「北の山・じろう」日記

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南ドネツク戦線はロシア軍が進撃中(クラホベ、ヴェリカ・ノボルシカ)<ウクライナ紛争2024・11・30

2025-01-11 16:58:01 | 中立の視点で見るウクライナ紛争

航空万能論
2024・11・30
『目を覆いたくなるような東部戦線の状況、どこまでウクライナ軍は下がるのか』

https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/the-horrifying-situation-on-the-eastern-front-how-far-will-the-ukrainian-military-retreat/

今、航空万能論で取り上げられる戦域のうちロシア軍が徐々に進撃しているのが、クピャンスクのオスキル川東岸、バフムト西部と南西部、トレツクの市街戦、クルスク戦線などです。しかし、これらはロシア軍が大兵力を投入して攻撃しているのではありません。ロシア軍現地部隊が徐々に前進しています。

一方でロシア軍が大兵力を投入して明確に攻勢をかけているのが、中部ドネツクのポクロウシク南部の広い戦域(ドネツク中部)とドネツク南部戦線全域です。

もう、このエリアはウクライナ軍の方ではどの程度の兵力差があるのか推定不能のようです。
ざっくり目見当で6~10倍だろうと思います。
中央値なら8倍、ここに火力の圧倒的な差が加わります。
ウ1:ロ10くらいになっているのではないか、と言う話もあります。
兵力差・火力差がこうなっているのに、クルスク戦線に注力しているウクライナ軍には、予備兵力が枯渇しほとんど増援部隊を送っていません。
その結果生じたのが、ロシア軍の9月~11月の期間の広範囲な前進です。

普通にウクライナ軍が抵抗すれば、こうは行かないだろうと思います。まず補給ラインに攻撃をかけ補給路を脅かし場合によっては遮断してしまいます。補給量が大幅に減りウクライナ軍が弱体化したところで三方向からの包囲態勢を作ります。包囲の輪を縮小していくうちにウクライナ軍の逃亡と死傷があり、数が減ったところで総攻撃と言う分かりやすいパターンの攻めが続いて、それが全部成功しています。
逃亡兵も多く「今年に入り」急増したようです。ウクライナ軍と警察当局が把握して訴追しただけで6万人弱。全部で10万人程度いるのではないかと言われています。(これは今年の分だけです)その多くが、強制的に徴集されている新兵でないかと思われます。

それらを合計するとウクライナ兵のうち戦場から離脱しているのは、60万人から70万人程度と推計できます。実際には、もっと多い可能性もあります。
ウクライナと西側は、ロシア軍の死傷者の多さだけを強調しますが、ウクライナ軍の兵士の減少は、それ以上に多いとしか考えられません。
今、中部ドネツクと南部ドネツクで起きている圧倒的な兵力差が、それを証明しています。
このような事情と理由により、中部戦線と南部戦線はウクライナ軍の前線は、崩壊したと言えると思います。

前線の崩壊は、他の戦場では見られません。
ウクライナ軍が劣勢であっても、まだ戦っています。

詳しい戦況図は、航空万能論の記事に示されている略図を見てください。
前回書いた日記より、更に悪化しています。
これまでになかった動きとしては、ポクロウシク南方向で西に進撃する動きが出てきました。

ロシア軍は、ポクロウシク南部方面から南ドネツク全域で活発な軍事行動を見せています。
要塞や防衛ラインのないこれら地域では、守ろうとすれば兵力と火力が必要です。
その部分が圧倒的に劣勢なので時間の経過とともにロシア軍の占領地が拡大するスピードが速くなっています。

特に南ドネツクでは9月~10月に占領した地域と、大体同じ面積を11月だけで占領しています。これは、東南ドネツク最強の要塞のヴフレダル陥落後に、起きました。
進撃するほど、後方の防衛が弱くなっていることを示しています。この傾向は、今後同じだと思います。

記事の最後の戦況図で11月に新しくロシア軍が占領した地域を、濃い黄色で示しています。
この図を見ると9・10月で占領した地域より11月1か月で占領した地域の方が多いですね。

その速度から推計するなら・・・
東西に大きなカフホカ貯水池の南の主要道路N-15と西のヴェリカ・ノボルシカから北方向に延びるルートT-0518に囲まれるエリアは、12月中にはロシア軍が制圧すると思います。ここまで行くと私が南ドネツクと分けているエリアの3分の2以上です。そこから10~20km西に進撃すれば、ザポリージャ州、ドニプロ州との州境です。

しかも大きな軍事拠点は、ほとんどありません。
現在、ロシア軍が攻撃しているクラホベ、攻撃準備中のヴェリカ・ノボルシカを除けば、他にはポクロウシクとデミトロフしか強力な防衛拠点は、ありません。

南ドネツクは1~2か月、中部ドネツクは2~3か月でロシア軍が制圧するだろう・と言うのが略図から見えてくる現在の見込みです。

このエリアが終わると、ロシア軍はザポリージャ州やドネツク北部に向かうと思います。
今のところ、ウクライナ軍にはそれを防ぐ手段は、ないとおもいます。特に中部ドネツクから南部ドネツクに至る広い範囲で敗勢になってしまえば、このエリアは捨てて、その後方に防衛ラインを構築しなおすしか方法はありません。
少々の増援部隊を送り込んでも、今更敗勢の戦況を覆すのは不可能でしょう。

無意味に戦えば、乏しい兵力と武器を更に失い戦況が悪化するだけです。
考えてください。
これほど広い地域で敗走が続いていると言うことは、そのエリアにあった武器も失っていると言うことです。敗走するときは、それらの武器や備蓄は全部捨てています。
同時に兵力も死傷、逃亡、投降で減少します。
もう、どうにもならないという意味が分かると思います。

今、中部ドネツクと南部ドネツクで起きている戦線の崩壊が、もっと広い地域で起きればウクライナ軍の敗色が深まると思います。

※逃亡兵が非常に多い理由が分かりますか❓
西部の過激民族主義者と(暴力的)極右以外のウクライナ人は、戦争に行きたくないからです。この戦争は、ウクライナの国がやっている戦争では無いことを示しています。西ウクライナの過激民族主義者が暴力的に政権を支配し、その連中が戦争をやっています。それ以外のウクライナ人は、ほぼ戦争奴隷状態です。
だから多くのウクライナ人が、ウクライナ国外に逃亡しました。
今のキエフ政府は、戦時中の陸軍独裁内閣とほぼ同じです。日本のマスコミは、独裁政権の広報を垂れ流しています。だから本当のウクライナの姿は、見えないと思います。
今のキエフ政府を支援するのは、戦時中の日本の陸軍独裁内閣を支援するのと、ほとんど同じだと言うことを理解するべきだと思います。
脱走兵の多さの部分だけ書いた記事。

航空万能論
2024・11・30
『ゼレンスキー大統領、脱走兵が来年1月1日までに復帰すれば責任は問わない』

米デフェンス・メデイア(11月30日)
約3年間の戦争の期間中に10万人以上の兵士が無断離脱や脱走で起訴されている。
軍事に詳しいウクライナ議員
実際の脱走兵は20万人に達しているかもしれないと述べた。

※このような人たちに復帰を呼び掛けて、戻ると思いますか❓
そして、この戦場離脱者の多さの理由を考えてみて欲しいです。戦争で死ぬのは御免だからでしょう。自分たちの戦争ではないから逃げ出すのだろうと思います。
では、誰のための戦争なのか❓

※もっと、暗い噂もあります。
脱走兵の中に、回収していない戦死者の遺体の数も含めているんじゃないか・・・

 

※関連記事目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑦
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27


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