チヨさんの悪態には困ったもんだ。
相変わらずいろいろな人に暴言を吐く。
そして今日はソファーに座ってる時、デーンと両足をテーブルに上げて威張ったようにふんぞり返っていた。
事件は洗濯物のタオル類を利用者の皆さんに畳んでもらってる時に起きた。
チヨさんは悪態バアサンだけど、こういうお手伝いはキチンとやってくれる。
今日もキチンキチンと畳んでくれていたのだが、誰のことも同級生と言ったりトンチンカンなひとりごとを言ってたサツさんに、
「おまえもやれぇっ!」
と怒鳴った。
更にはもう片方の隣に座っていて、一生懸命畳んでいたタミさんに、
「ヘタクソ!こうやるんだよ!」
「バカ!」。
タミさんは聞かない振りをして黙々と畳んでいた。
私はチヨさんに、
「チヨさんチヨさん」
と、呼び掛けこっちを見たチヨさんに頭を降った。
だがチヨさんはタミさんに暴言をやめない。
「バカは死ななきゃ直らない」
「くたばれ」
と、その時、
「いい加減にしなさい!なんだその言い方は!」
バシッ!
なんとタミさん、大声で怒ってチヨさんの腿を思いっきり叩いた!
私はとっさにタミさんを抱きしめ、側にいた若い職員が目を丸くしたチヨさんをすばやく離れた場所に連れていった。
興奮しているタミさん。
「ひとが黙って我慢していれば調子に乗って」
「うんうん、タミさんは悪くないタミさんは悪くない」
私にはタミさんを抱きしめて背中をさすった。
うんうん…
タミさんはだんだん冷静になってニコッと笑ってくれた。
タミさんは4日前、94歳になった。
今日に限らずいつもチヨさんの暴言に我慢していたタミさん。
気持ちも力もまだまだ強いなタミさん。
80代チヨさん、タミ姐さん怒ったら怖いのよ。もう少し穏やかにお願いしまっせ。
相変わらずいろいろな人に暴言を吐く。
そして今日はソファーに座ってる時、デーンと両足をテーブルに上げて威張ったようにふんぞり返っていた。
事件は洗濯物のタオル類を利用者の皆さんに畳んでもらってる時に起きた。
チヨさんは悪態バアサンだけど、こういうお手伝いはキチンとやってくれる。
今日もキチンキチンと畳んでくれていたのだが、誰のことも同級生と言ったりトンチンカンなひとりごとを言ってたサツさんに、
「おまえもやれぇっ!」
と怒鳴った。
更にはもう片方の隣に座っていて、一生懸命畳んでいたタミさんに、
「ヘタクソ!こうやるんだよ!」
「バカ!」。
タミさんは聞かない振りをして黙々と畳んでいた。
私はチヨさんに、
「チヨさんチヨさん」
と、呼び掛けこっちを見たチヨさんに頭を降った。
だがチヨさんはタミさんに暴言をやめない。
「バカは死ななきゃ直らない」
「くたばれ」
と、その時、
「いい加減にしなさい!なんだその言い方は!」
バシッ!
なんとタミさん、大声で怒ってチヨさんの腿を思いっきり叩いた!
私はとっさにタミさんを抱きしめ、側にいた若い職員が目を丸くしたチヨさんをすばやく離れた場所に連れていった。
興奮しているタミさん。
「ひとが黙って我慢していれば調子に乗って」
「うんうん、タミさんは悪くないタミさんは悪くない」
私にはタミさんを抱きしめて背中をさすった。
うんうん…
タミさんはだんだん冷静になってニコッと笑ってくれた。
タミさんは4日前、94歳になった。
今日に限らずいつもチヨさんの暴言に我慢していたタミさん。
気持ちも力もまだまだ強いなタミさん。
80代チヨさん、タミ姐さん怒ったら怖いのよ。もう少し穏やかにお願いしまっせ。