先日購入した、高強度、クロームメッキ仕上げの 六角穴付ボルト (キャップボルト) を使うべく、VTR の 上ヨーク(トップブラケット)の フロントフォーク固定ボルトを交換した。
今までは、整備を繰り返すと簡単に伸びていく標準のボルト(鉄製)に替えて、剛性が高くて錆に強い ステンレス製の六角穴付ボルト(強度区分 A2-70)を使っていて、剛性を感じる操舵感は気にっていた。 けれど、整備の度に ボルトの肌の“引っかかり感”が増えて気になっていた懸案のボルトだった。
早速に、新しい ステンレス製ワッシャー(座金)と組み合わせて、上ヨークに指で締め込んでみれば、 着座するまで全く淀み無く軽く入っていき、上ヨークのアルミ母材との肌の相性の良さは感じられた。 続いて、トルクレンチを使って、取り敢えず メーカー指定のトルク値 22 Nm で締め込んでみれば、最後に至るまで うどんの様に滑らかに締め込んでいく事ができた。
今までは、出そうで出ない“ くしゃみ”の様な、最後に曖昧さがあったのと較べると、もう 正解! ボルトを交換して納得だ。
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[ 試乗・確認 ]
車両のVTRは、4月7日に行った“桜見ツーリング”で感じた「フォーク油面の高さ」と「フロント イニシャルの違和感」があったので、2日前に、フロントロークオイルを 5㏄ 抜いて、イニシャル荷重は 約 0.3 Kgf 下げて 8.7 Kgf に変更して、既に フォークの作動性と旋回に入る動きに違和感を感じなくなっていた。
で、今回のボルト交換は何をもたらしたのだろう?
ガレージを出て、一般道を走り出して直ぐに気付いたのは クリア感 だった。普通の道路であっても、常にフロントフォークは上下に動き続けているが、その動きが更に澄んだ味になっている事に気付いた。料理で言えば、“アク” を取ったスープと取っていないスープの違いの様な感じだ。
ターン(旋回)に入る動きでもその透明感は変わらず、沈み込んで伸び上がる時にも 変な雑味を感じなくなった。圧倒的に目が覚める様な変化ではないけど、路面と会話しながら走る時には、正確に遅れず正しく動きを教えてくれるのはとても気持ち良いものだ。
あまりにも気持ち良かったものだから、「 さあ、ガレージに戻って、トラ君のも交換してやろう! 」と喜びついでに思ったけれど、今日は止めにした。
交換しても、雨が来るのが分かっていたので、確認試乗が出来ず、食材買い出しもしなくちゃいけない。
それに、変更すると大抵、“ プラシーボ効果 ”で良い印象を受けるのが普通だからだ。
それにしても、VTR250 は 鉄製のフレーム と 鉄製の 下ヨーク(ボトムブラケット)、そして今回は 上ヨークのピンチボルトも鉄製に変更して、「やっぱり、鉄の粘りは好き!」だ。
VTR250 の 下ヨークの ピンチボルト、以前は ステンレス製に変更していた時期もあったけど、感触が良くなかったので、強度区分 10 . 9 、クロメート仕上げの 六角穴付ボルトに交換済み。
しかし、トラ君は アルミ製 フレームは良いとして、下ヨーク も 上ヨーク もアルミ製だ。トラ君の淡泊で“そっけない”表情の原因は アルミのせいかも知れない。
一気に良い子になればよいけど、購入した フロントフォーク周り用の ボルトを交換して生まれ変わってくれれば良いけど ・・・。 まだまだ、続く覚悟も必要だろうね。
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